持参して欲しい物がある!と。
なので、1週間ぶりに父と会ってきた。
母も一緒に。
どんな状態なのかな?と、この1週間ずっと心配だった。
病室といっても、ICUのコロナ病棟なので、
壁もなく、ベッド周りをビニールカーテンで覆われた部屋が連なった感じ。
1週間前は、ナースセンターから2m位だったんだけど、
今日は移動していて、少し離れた場所になってた。
ベッド3台分?遠くなったのかな?
母いわく、良くなった!ってことなのよ。と。
看護師さんに案内されて、父の所に行くと、
父の口の中にあった人工呼吸器は取り外されていた。
私と母の姿が父の視界に入った瞬間、
「Wow!! TIBI」と両手を上げて言った。
聞き慣れた父の声が、、、。
機械に触れないように、
ミトンみたいな手袋をしていたが、
その手で精一杯の合図をしたかったのかな?
何故だか、昔からジェスチャーが多い父だ。
あっ、「TIBI」とは父が私を呼ぶ時に使う愛称。
しっかりお話も出来るようになってた。
危ない状態だったので、元気な姿を見れて、
メチャ嬉しい。
看護師さんからは、
「飲み込むリハビリを開始したのですが、
スプーン一杯でも、むせるので、
とろりんというのを買って来て頂きたいです」
と伺ったので、
すぐに院内のコンビニで買って持参した。
人工呼吸器を外した後は、喉の筋肉が衰えているらしく、
リハビリが必要らしい。
食事は、まだ鼻からのチューブで摂取している様子。
父は「ジュース」を欲しがっていたけど、
咳き込むだろうから、
「飲み込めるようになったらね」と我慢してもらうことにした。
それと、目覚めてから看護師さんに、
「お肉を食べて、起きたら、病院いた!」と話しているようだ。
どうやら、父の中では、
大晦日から飛んで現在!となってるみたい。
兄は仕事で父に会えないので、
父の姿を動画で撮影して、先ほど兄の帰宅後に見せた。
私達が病室に行くと、父はリハビリを受けていて、
座った姿を見せてくれた。
滞在時間は、15分程度かな?
父に「また来るから、今日は帰るね」と伝えると、
「お腹空いてる、買ってきて欲しい。
帰る前に、、、」と。
いつもなら、大好きなパンを買って渡すんだけど、
食事は、まだ無理だから、、、断った。
とにかく、父が改善してくれて、本当に本当に良かったぁ。
この1週間は幾度、泣いたことだろう?
先週、
ドクターから「延命処置を希望されますか?」との問いに、
「お願いします」と即答した私。
正直のところ、
この決断が正解だったのだろうか?と悩み続けた。
もしかしたら、父を苦しめてるのかも?とね。
その時、ドクターに、
「非常に危険な状態ですので、命の保証は難しいですが、
出来る限り、精一杯の治療を頑張ります」と仰って下さった。
私は「お願いします」と席を立って、頭を下げた。
後期高齢者である父を前にして、
「お願いだから、頑張って生きて!!」と語り続けた。
それから1週間。驚くほど良くなってた。
看護師さん達も、すごく喜んで下さっていて、、、
こんなにも助けて下さって、
ドクターを始め、医療スタッフの方々に感謝しかない。
私にとって、父は世界で1番のDADだから。