ドアのノックが聞こえた。
眠い目を擦りながら、ドアの前に行くと、
そこには、兄が、、、。
時間は、午前1時前くらいだ。
「どうしたの?」
「親父が、トイレで倒れてる!
み○も、起こすの手伝って!!」
行ってみると、、、
父が、廊下側を頭にして倒れていた。
急いで、私と兄夫妻で、父を抱え上げて、
どうにかこうにか起こすことが出来た。
父は、3月に、大腿骨を骨折した後、
ほぼ歩かなくなり、日頃は寝たままで、
足の筋肉が全く無いから、
転びやすくなっている。
動く時は、車椅子orつえに頼りっきりだ。
起こし上げた後、兄が、
「親父、骨は、もう治ってる!
いつまで怖がってるんだ!
今日は、これで2回目(※1)だよ!
俺達の身体が壊れてしまう!
もう、いい加減にして!」
(※1)
3時間前にも、転んでいる。
その時は、
母が発見して、兄と起こしたらしい。
話を戻そう。
1日に何度となく、起こしていると、
此方も、腰を痛めてしまいかねない。
ある程度、起こしたら、
そこからは、自分で立ってくれないと、
ずっと抱っこした状態では、
私達も、かなり辛い。
そこで、兄が父へ、
「親父、こんな物(つえ)を持ってるから、
それに頼りきって、足を使わず、
引きずって歩いているから、
今から、この(つえ)を預かる!
自分の足で歩いて!!」
と言い、(つえ)を奪い取った。
父には、残酷かも知れないけど、
ここは、心を鬼にして父と向き合うしかない。
少しは、歩けるようになって欲しいから。