母が当時のことを振り返って私に話すことがある。
今ほど、手軽に誰でも入れるお寿司屋さんが無かった頃のこと、、、、
母は、敷居の高そうな?お寿司屋さんに入って、
食事をしていたらしい。
その母の近くで、女性がお一人でお寿司を頂いていたそうだ。
暫くして、、、女性はお会計を済ませて帰られた。
ここまでは、どこでもある普通のことだったのだが、、、
店内には、母、女性、60歳位の夫婦の3組がいらっしゃってたらしい。
女性がお帰りになられた直後、
店主さん&店員さんの会話が始まったようだ。
「今の人、よく食べる人やなぁ。
もっと控えめに注文しろや!と思ったわ。
残さなアカンのに完食したんやで、
笑いを我慢するのが精一杯やったんやから」
「ですよねぇ、僕も思いました」
母いわく、女性は10貫程度を召し上がってらした!とのこと。
この会話、お客さんが0人だった訳ではなく、
母が席に座って、
全ての会話を聞きながら食事をしていたのだ。
こういう批判を聞くと、
折角の美味しいお寿司の味も半減するのが常だろう。
母は、すぐに終わる!と思っていたお客様への悪口もエスカレートするばかりで。
店主さんが怖そうな感じだったので、
注意を促すことも我慢していたそう。
ところが、、、
それまで黙々と食事をされてらした60歳位の夫婦の御主人が怒り始めた。
「お前ら、どういうことやねん!
黙って聞いていたら、客の悪口ばっかり抜かしやがって!!
どうせ、俺ら夫婦のことも悪口を言うんやろが?
お前らなぁ、客がようさん(たくさん)食べてくれる!というのは、
ここのお寿司は旨い!という証やねんから感謝せぇ!
お前らを見えたら、失礼が過ぎるねんぞ!
ほんでなぁ、客がいる所で他の客の悪口を言うなや!
自分も言われてる!と思うねんからな」
この後、母は1度も行ってないので、
反省されてるのかは分からないが、
2年後、閉店したらしい。