★★★★
#1 Just a Closer Walk with Thee
#2 Joshua Fit de Battle ob Jericho
#3 Nobody Knows the Trouble I've Seen
#4 Go Down Moses
#5 Sometimes I Feel Like a Motherless Child
#6 Deep River
Grant Green (g)
Herbie Hancock (p)Butch Warren (b)
Billy Higgins (d)
Garvin Masseaux (Tamb)
Dec.21,1962, Van Gelder Stuido, Englewood Cliffs, NJ
南部アフロ・アメリカンのフォークソングと讃美歌が融合した”spirituals(黒人霊歌)”を題材にしております。
だから、ジャケ写の恍惚の表情は、”反復リック倍返し”がキマった瞬間の 陶酔するグラントやなく、
アルバム・タイトル通り、”Fleelin' the Spirit” = 霊と感応中の表情を表したものや思われやす。
#1
シンプルなドラム編成のビリー、音数の少ないブッチのリズム隊と、軽快なハービーのピアノが、南部の鼓動と香りを運んできてくれてる。
#2
大和民族にゃ、ちょいと馴染みのない旋律のグラントのギターが印象的。 十八番の反復単音リック・ソロで盛り上げます。
このアルバムの聴きどころは、3曲目から...
#3
絶対、何回もリピートしたくなる 極上スローナンバー。 スピリチュアルなグラントとハービーのコール&レスポンスが最高w
#4
流麗で弾けるグラントのギターと、呼応するハービーのピアノ ...
それに煽られ、さらにピートアップするギターがカッチョええミディアム・テンポ・ナンバー。
#5
陰なスロー・ナンバー。
P-90 のピッキングに纏わりつくチョイとザラついた粘りがよく表れてるなぁw
う~む、この曲も、ハービーが効いてるw
そしてラストを飾る #6。
オリジナル LP 盤にゃ、この曲がなかったってぇーんだから信じられん
LP 収録時間とか、アルバム構成の都合上、外さざるを得なかったんでしょうが、このアルバムのなかで一番いい曲やと思うし、
この曲がラストにあるのとないのとでは、アルバムの印象が随分変わる。
ま、これはこの時代のジャズ CD 盤で結構あることで、ボーナス・トラック侮りがたし
ただ、元のアルバム・コンセプト、性格を変えてしまうくらいの秀作も多いんで、要注意。
さて、その #6 ですが、イントロ 4 小節のピアノを聴いただけで、当時 20 才そこそこのハービーが、只者やなかったのがよく分かる!
柔らかなピアノで「すぅー」っと引き込まれ...続くグラントの ES-330 フロントの甘く、温かいトーンでこの曲の虜になってまう。
そのなんとも温かく、やさしいピアノとギターの絶妙な絡みを、9 分も味わえるんスから...堪りましぇん。
特に、半ば過ぎからの、エンディングに向けての(終わりそうで終わらない)ナチュラル、即興的な流れが秀逸w
このアルバムは、曲に応じた変幻自在、最高級のピアノ演奏を聴かせるハービーが、とにかく効いている
グラントのギターもいつになくエモーショナル。
同じ P-90 でも、シンラインが齎すシャープさ故か、Kenny Burrell のような”やさしく歌う”感じとは違い、
とにかくエモーショナル