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えんじゃけん

「七間町ハプニング3」その3「Humanoid LADY ccc ver.」

昨日の一番のメイン、「Humanoid LADY ccc ver.」!!

私は、この作品は引間文佳さんの代表作といっても過言ではないのではないかと思っています。

それくらい、彼女の魅力全開な作品なんです。

 

私はこの作品に能登芸術祭で出会ったのですが、その時にいたく感動しまして。

その場かぎりのパフォーマンスと思ってたので、もう見られることはないと思っていました。

すると、なんと次の年のGW、千葉県の市原で再演が行われ(アートミックスの一環)、

さらに魅了され、今ではすっかり引間さんの魅力にやられてる次第です。

昨年も実は、ここ七間町でHumanoid LADYは行われたのですが、遠いし・・・と思って行かなかったのですが、

後々、後悔したんですよね。だって、この先、いつ見られるか分からないわけではないですか。

見られる限りはこの作品、見たい!と思いましてそれで今回は静岡まで遠征したってわけです。

■日時:3月17日(日)15時から

■場所:コミュニティーセンター七間町

■メンバー:ひびのこづえ(衣装)

 引間文佳(コンテンポラリーダンサー)

 川瀬浩介(音楽家)

■定員:120名

 

14時くらいから、会場ロビー(?)にいたのですが、

椅子に座って路上で売っていた肉巻きおにぎりや焼き鳥を食べていると、

その椅子から見える会場横の通路に衣装をふたつスタッフが置いていました。

「そうか、衣装がステージに吊るせないから外で着替えるのか・・・。

 そうすると、着替えているところ見せられないってことか・・・。」

と思いながら、焼き鳥を急いでほおばってました。

そう、今回の舞台、バトンに照明を吊るしているので、

衣装は吊るせない感じだったんですよね。

だから、衣装、どこに吊るすのかなぁと思てたんです。

奥扉の前の床の上に置かれている茶色のモフモフな衣装と、

手前左にひっかけられている赤色の衣装。

他のはどこに置いているのかなぁと思いつつ、早々に食べ終え、並ぶことに。

その時点で14時20分だったのですが、もうすでに人が7,8人並んでいました。

 

さていよいよ開場。

ステージを見てびっくり。

「衣装が照明と同じバトンにつるされている・・・!」

安全性とか大丈夫なのか心配になる。

だって、引っ張って衣装を取るわけだから、

照明が落ちてしまうこともあるのでは?と思ったんです。

衣装は、いろいろな高さに吊るされていました。

宮沢りえが来ていた黒の衣装はは真ん中に吊るされていたのですが、

衣装の大きなスパンコールに照明の光が当たって、

まるでミラーボールかのように、光を放っていました。

 

入場と同時に、係の人に前から詰めて座るように案内されました。

もちろん!言われなくても前に座りますよ!ということで、最前列に座りました。

しかし、さすがは引間さん、会場があっという間に満員になってしまい、

立ち見も出てしまう状況に。

そんな様子を見て、ひびのこづえさんが、子連れの親子を一番前の床に座るように、

声をかけ、お座布団を用意しました。

ということで、その段階で前から二列目になりました。

床に座るので視界的には最前列同様よく見える感じでした。

 

引間さん、後ろの扉より、登場。

中央通路を通ってステージに上がります。

始まるとあわててこづえさん、邪魔にならないよう左側の壁際に体育座りで座りました。

会場図↑。ステージは横長で、奥行きも少ない舞台でした。

青丸は立ち見のお客さんや、床に座っているお客さんです。

私は左側の客席に座りました。

引間さん、今は黒っぽい落ちついた髪色で私的には今の色が好きです。

髪の長さも少し長めでいい感じです。

気のせいか、少し痩せたのかな?と感じました。

あとは、すごくきれいになったように感じるんですけど、私だけ?

今までの記事にはさんざん、引間さんの踊りは力強い!ダイナミック!

チャーミング!中性的と書きまくっていたのですが、

今回は女性であり、少女であり、小悪魔であり、おちゃめであり、

女神であり・・・といった感じでした。

とにかく今回は女性的でした。

本当、いろいろできる人なんだなと思わされました。

メインは舞台上なんですけど、会場内をあちこち動いて踊っていました。

上の会場図の赤い矢印がその軌跡です。

 

衣装が着れない演技をして、首だか袖だかから足を出しておっとっととしていると、

子どもが大爆笑!さすがです!!

しかし、その次の衣装を着て踊り始めた瞬間、さっきまで大爆笑していた子供が、

思わず「きれい・・・」とつぶやきました。

引間さんが後ろに行くと、姿を見ようと床に座っていた子どもたち、立っていました。

引間さんがつり下がった衣装をひっぱって取る度にバトンが落ちないかひやひやしながら見ていました。

 

今回、ちょっとしたハプニング3つほどありました。

 一つ目は、ステージ上に吊るされた赤いあみあみの衣装を引間さんがひっぱると、

なんと胴体部分が残ってしまい、下半身の部分しか取れなかったんです。

それと同時にこづえさんにもう!といった感じでかわいく睨んで怒った風にふるまう引間さん。

それに対して笑いながらごめんと手を合わせたこづえさん。

こづえさんが衣装を吊るしたようですね。

それでも下半身部分のスカートの部分だけで踊ろうとする引間さん。

上からかぶって体に通すと、ストンと床まで落ちてしまいました。

しかし、慌てることなくスカートを腰のあたりまで持ち上げ腰の部分を狭め、

固定することで踊りました。

 二つ目は、宮沢りえさんの黒い衣装で踊っているときに、衣装の大きなスパンコールが一枚落ちたことです。

結構大きな丸いスパンコールなので、それを踏んですべって転んでしまわないか心配でしたが、大丈夫でした。

 三つ目は、カーテンコールの時に、オチの(?)音が入らず、川瀬さんに目配せした引間さん。

それで川瀬さんも気づいて慌てて音をいれて何とか無事終わることができました。

踊りに没頭してるようでいて、ちゃんと冷静に全体をみているんだなと思える瞬間でした。

そしてハプニングがあっても動じない引間さん。

むしろそれをかわいく見せてしまうのだからさすがです。

 

あと衣装と踊りなんですが、いつもは宮沢りえの衣装が神々しく感じるんですけど、

今回は、茶色のもふもふの衣装を着ているときが一番神々しく感じました。

 本当に素敵でした。

どのシーンも素敵で、気づくとずっとにこにこしながら見ている自分がいました。

神々しい引間さんも素敵だし、セクシーな引間さんも素敵だし、小悪魔的な引間さんも素敵だし・・・

とにかくいろいろな素敵な引間さんを見られるのが、このHumanoid LADYなのです。

 

衣装がひっぱって取られていくうちに、たくさんあったはずの衣装がどんどん減るにつれ、

ああ、もうすぐ終わってしまうのか・・・と寂しくなりました。

踊っているときの引間さんの表情は本当に美しく、かっこよく、いきいきしていて、

「これってDVD化とかないのかなぁ、ねえ、こづえさん!」

と心の中で叫んでしまいました。

もし、このHumanoid LADYがゲキ×シネになったら見に行きますよ!大画面の引間さん。

今度、こづえさんと話せる機会があれば言ってみよう、映像化希望と。

とりあえずは最後まで、バトンや衣装が落ちるでなく、無事公演を終えることができました。

 

公演後、川瀬さんが、「女優」引間文佳をほめたたえました。

「ついつい見とれてしまう・・・」と川瀬さん。

今回はラスト見とれてしまい、音を出すのを忘れていたようです。

「引間さんは舞台も出ていてひっぱりだこで・・・ひっぱりだこまではいかないか」、と川瀬さん。

おひねりのお願いの時に、

「近くで見てください。すごくきれいなんで」という感じのことを言った後、

「そうでもないってことになったら、おひねり全部あげる」と引間さんに言うと、

「やったー!」とばんざいして言った引間さん。

会場からは笑いが起きていました。

会場の全体がきっと、ダンサー引間文佳に魅了されていたと思います。

私の隣の人は今回、誘ってもらってきたようでした。

「本当に今日は誘ってくれてありがとう。すごくいいものが見られたわ!」

 

この「七間町ハプニング3」は、全てのパフォーマンスを無料で見られるのですが、

おひねり制になっています。

引間さんが終演後、ロビーでバケツをもってお見送りしてくれます。

私は列にならび、引間さんのバケツにおひねりを入れました。

そして、「ありがとうございます。すごくよかったです」とやっと一言。

引間さんはすごく目を合わせながら「ありがとうございます」と言ってくれました。

すごくまっすぐな目なので、恥ずかしくて見つめ返せなかったです。

握手をしてもらい、慌てて逃げるようにその場を離れたのですが、

ふとこづえさんの言葉を思い出す。

私、引間さんは踊った後疲れているだろうから、あまり話さない方がいい、

時間を取らない方がいいと思っているように見せかけて、

実は自分、アピールする事で引間さんに嫌われてしまうのではと恐れて、

それで、感想等素直に言えないんじゃないかと思ったんですよね。

ちゃんと「向き合ってない」のではないかと。

それは別に引間さんに対してのことだけでなく、私自身、周りの人に対してたいして

「向き合ってない」ように思えました。

こづえさんのトークで、向き合うことの大切さの話もあったんですよね。

嫌われるからといって自分を抑えること・・・

果してそれで何が生まれるというのだろう・・・。

そんなことを考えました。

 

いろいろな人とちゃんと向き合える人になりたいと思いました。

こんなことから思うのって変かもですが、そんなことを思わされました。

しかし、「向き合う」とはどういうことかがはっきり分からず。

これから意識して、考えていきたいと思います。

 

会場を後にし、もっと感想をちゃんと言いたかったと激しく後悔しつつも、

こづえさんの紹介してくれた美術館へ。

あるビルの三階にありました。

新しい美術館で、洗練された感じできれいでした。

今は上の展覧会をしていて、こづえさんの旦那の日比野克彦さんの

ダンボールで作った作品がありました。

上の写真のきのこのような茶色の物体は、美術館の玄関口に飾られていたんですけど、

背丈よりも大きくて、油粘土のようなにおいがしていました。

もしかしたら、この会場で作った作品なのかもしれないと思いました。

80年代に活躍した人達の作品が並んでいたのですが、自分が学生の時に展覧会に行くたびに、

新しい作家として注目していた作品ばかりだったので、なんか不思議な気持ちになりました。

見終えた後、美術館でコーヒーを飲みながら、今日の感想をスケジュール帳の後ろにメモしました。

このお茶ができるところは、大きなガラス張りになっていて、静岡駅が見えました。

すぐ近くです。4分もあればつきます。

メモを書き終え、駅の中に美味しいものないかなと検索すると、おでん屋さんがあることが判明。

早速、行ってみることに。

海ぼうずって名前のお店でした。

お通しでは、豚のレバー煮込みを頼み、お酒は冷酒、おでんは10本セットを頼みました。

お腹に余裕があれば、半熟たまごのおでんをためしたかったのですが、

結構ボリューミーだったので、それだけでお腹がよくなりました。

美味しかったですよ!

次回、また引間さんと話せる機会があったらもっと話せるようにしようと思います。

嫌われる、ひかれるなんて気にせずに。

さ、今年の目標、「向き合う」をテーマに掲げがんばりたいです。

そんな気持ちにさせてくれた、こづえさん、引間さん、本当にありがとうございます。

たくさんの活力をいただきました。

次回、お会いできる時まで、日々の中での向き合うことをがんばっていきます!

 

あ、そうそう。

「ハプニングHumanoid LADY」を見ているときも、

「Humanoid LADY ccc ver.」を見ているときも思ったのですが、

どうして靴下がみんなナイキなの?

みんなじゃないかもだけど、ナイキ率高かったです。

引間さんもナイキの靴下でした。

 

そして、今回改めて思ったことは、

こづえさん、引間さん、川瀬さんの才能が合わさったからこそ生まれた作品だなと

そう思いました。

全てが素晴らしい。

あと、少し思ったのは、照明の光でも素敵だったんだけど、

こづえさんの衣装は自然光が似合うなと思いました。

能登芸術祭は本当に美しかったので。

床面が鏡でなかったのも今回初めて見たのかも。

 

今回、無理してでも静岡まで見に行ってよかったです。

この作品に、そして、引間さんに出会えたことに感謝。

そのきっかけをくださったこづえさんに感謝。

本当にありがとうございます!

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