礼儀を知る。
・・・・・・・・・
先日若い男女に会いました。
男性はいきなり名刺を出しました。
そこには
「・・写真家 ○○○○」
と書かれていました。
そして僕がわざわざ時間を作り会ったのに、
延々と30分間、
きちんと挨拶もしないで、
また僕の意見も聞かずに自分の物語を語りました。
ある方の紹介で、
「会って話を聞いてやって欲しい・・・」
そう言われていました。
話してみると想像した通りでした。
自分のプロフィールを語り、
自分も写真家として世界に出たいと話し、
僕がどうやってアップル社に選ばれたか?
また世界で名前が知られるようになるにはどうしたら良いか?
根掘り葉掘り訊いて来ました。
僕が冗談で、
「いくら払います?」
そう言うと、
「えっ!」
驚いた顔をしました。
続けて
「欧米ではHow toについて人から話を聞くのに金を払うのは当たり前ですよ。」
そう言うと、
「・・・・・。」
言葉を失っていました。
「タダで僕があなたにそんな事を話すメリットは何ですか?」
「・・・・・。」
まだ返答がありません。
(#^.^#)
僕の会話が理解出来ないようなので
言い方を変えました。
あなたがラーメン屋さんをされていると仮定して、
行列が出来るほど人気のラーメン屋さんに行きました。
そこの社長に、
「僕もラーメン屋をしています。
あなたのスープの作り方を教えて下さい!
ただしお金は払いませんし何もお礼はしません。
宜しくお願いします。」
「あなたはそうやって頼みます。
社長があなたに教えると思いますか?」
ここで彼はやっと口を開きました。
「白石さんの人生経験がラーメン屋のスープと同じだとは思いませんでした。」
ハ~?何を言ってるのこの方は????
しかも彼は続けて話ました。
「…そうするとRetina Photoについて尋ねるのは、
売り上げがいくらか訊く様なものですね?
・・・分かりました。
でも今回そういうつもりで来ていないので・・・
それじゃ~僕は遠くからわざわざここまで来たんですから、
写真だけ見て感想を頂けませんか?」
この言葉には僕の方が閉口した。
少しの間珈琲を飲み何も語らなかった。
それから隣でずっと黙って話を聞いていた女性の方を見た。
「失礼ですが、あなたは彼の奥様ですか?」
「えっ!いえ違います。友達です。
勝手について来て申し訳ありません…。」
多分僕が思うに恋人だろう。
「あなたはどう思いますか?
僕と彼の今までの会話を聴いていてどう感じましたか?」
彼女にそう尋ねた。
ちょっと間をおいてから彼女は言った。
「私は写真の事は良く分かりません。
でも今日は大切な事を学んだような気がします。」
そう話すと隣の彼を促して席を立った。
でも彼の方は意味が理解出来ない様子で彼女に言った。
「まだ写真の感想を聞いてないよ!」
彼女は少々呆れた顔をして、
「あなたは写真より先に学ぶべき事があると思う。」
そうハッキリ言った。
彼は何も分からんという顔をして帰った。
ここで一つ面白い話をします。
今から約25年前の事です。
僕は尊敬する世界的な写真家「前田真三」先生と話しました。
先生にお願いして名刺を頂きました。
その名刺には、
「株式会社 ○○ 代表取締役 前田真三」
そう書かれていました。
どこにも写真家の文字はありません。
「先生、『写真家』と書かれた名刺が欲しいんですが…。」
若くて無知な僕はそう言いました。
「君ね、そんな名刺は持ってないよ!
だいたい写真家と書いた名刺を見せて誰が相手にすると思う?
一流企業に行ってそんな名刺出したら、
礼儀正しく門前払いされるだけだよ。」
「写真家」などとわざわざ名刺に書く者は胡散臭い奴が多い。
44歳までバリバリの商社マンだった先生は、
その辺の事を良く理解されていました。
そしてそれは今でも正しい事実です。
(#^.^#)
世界に出て行く前に、
大人として、社会人として常識を持つのは当然でしょう。
僕が前田先生を師と仰ぐのは、
写真はもちろん素晴らしいですが、
彼は同様に実業家としても一流だったからです。
日本で一番稼いだ「風景写真家」だったと言われています。
当然ながら、
凡庸な写真家とは発想と意識が違いました。
まさに僕が先生から学んだのもそれです。
しかし今回会った者はそんな次元に遠く及ばない男です。
「僕は遠くからわざわざここまで来たんですから…」
そのもっと前に、
「今日はお忙しい中時間を作って頂きありがとうございました…。」
それ位の言葉、まともに育った中学生でも言うぞ!
だいたい最後まで「ありがとうございました。」の一言も無かった。
世界に出る前に、
まずはちゃんと社会に出ようね!
(#^.^#)
さて、今朝ネットを見ますと、
台湾の超人気Webサイトに掲載されていました。
ご覧下さい。
「Mydesy」
Facebookの「Like]が20万人以上のサイトです。
「映入眼底的自然純淨之美」
このタイトルはRetina Photoの意味でしょうねきっと。
ありがたいですし、感謝しなければいけません。
ただ一枚だけ写真を掲載するのと違い、
こうやって僕のために1ページ制作して下さっているのです。
しかも無料で。
感謝! 感謝!! 感謝‼‼‼
本当に感謝しています。
こうやって世界中に僕を応援して下さる方が居るのです。
「世界に出る!」
そう言っても、応援して下さる方がいなければ無理です。
絶対に感謝の気持ちを忘れてはいけません!
僕は直ぐにお礼のメールを出しました。
たとえ国は違ってもするべき事は一緒です。
礼儀を欠いてはいけません。
もしあなたが世界に出ようと思うなら尚更です。
写真家として行動する前に、
人としてすべき事があるのです。
こういう事の積み重ねは小さな一歩です。
でも確実に一歩ずつ差をつけて行くのです。
(#^.^#)
最後になりましたがご覧下さい。
農家のみなさんが秋の耕作を始めました。
皆さんくれぐれも農作業の邪魔をしない様に意識して下さい。
何事も「意識」が大切です。
「青い池」北海道美瑛町
この作品は昨年の9月17日に撮りました。
今年はどうでしょう?
楽しみですね!
(#^.^#)
ケント白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
ケント白石 写真家の宿「てふてふ」
★ケント白石 写真家のCafe
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