前回書きましたが、世界的な動物写真家である岩合氏でさえ、
ナショジオには簡単に掲載されないんだとわかり驚きました。
それなのにそのナショジオのコンテストに入賞させて頂き、
大変運の良い男だと自分でもそう思います。
しかも他の入賞者はそれぞれの国で有名な写真家が多いのです。
おかげさまで、色々な国から仕事の依頼を受け忙しい毎日になりました。
夜明け前から撮影に出かける日も多いです。
晴れてる日はもちろん、曇ってようが、大雪が降っていようが・・・。
そんなことは関係ありません。
「プロは天候を選ばないんだ!」
この言葉は私の心の師匠、前田真三先生のお言葉です。
当時70歳を過ぎておられた先生は、
どんな日も毎日真剣に70枚撮影する。
これを日課にされておられました。
今のデジタル時代、連写でガンガンただ撮りまくる、
下手な鉄砲を撃つ者が多い中、一枚一枚真剣勝負で撮られる、
そんな先生の横顔が今でも眼に浮かびます。
有頂天になるなよ!
挑戦し続けろ!
そう言われそうで、いつまでも喜んではいられません。
次なる目標に挑戦しなければ・・・。
今度は岩合氏が大変な思いで掲載されたナショジオ本誌に、
どんな形でもよいから必ず掲載させてみせる、
そう心に決めまして挑戦中です。
撮影はもちろんですが、
世界レベルのクオリティが要求されるナショジオでは、
なによりも「高度な現像技術」が必要です。
私は一枚の作品を仕上げるのに、数週間は普通で、
数ヶ月かかることも珍しくはありません。
前回書きましたが、先月本誌掲載投稿で1枚予選を突破しました。
その作品も数ヶ月仕上げに時間がかかりました。
しかし結果は予選通過で終わりました。
人生と同じでそう甘くはありません・・・。
また簡単に掲載されるようなら逆に面白くないです。
挑戦する以上、敵は強いほうが良い!
その方がやる気が湧きます。
・・・そしてまた先日、
2枚目が予選を突破しました。
今度は数千枚の投稿の中から72枚が選ばれ、
しかも今日現在、読者の人気投票で1位にランキングされました。
一歩一歩ですが掲載に近づいているような気がします。
かつて先生がそうであったように、
周りの雑音に振り回されず、
己を信じてひたすらわが道を行く。
今はただ、
「人事を尽くして天命を待つ」
そういう気持ちで、悔いのない作品を創作して投稿し、
あとは静かに天命を待つという心境です。
そのためにも、集中力を絶やさず、
常に新しい技術の習得に励み、日々努力すること。
これを自分に言い聞かせて精進していきたいです。
そして何より、
この歳で挑戦したいことがあり、
それに向かって自分と戦える。
そんな環境、チャンスを与えてくださった皆さんに、
ほんとに感謝しています。
今後ともどうか応援宜しくお願い申し上げます。
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はっきりした目的を持つ人は、いつまでも強い姿勢で前に進めます。
素人でも、風景撮影はボヤっとした気持ちで撮影はできないですね。
プロの苦労は並大抵ではないと判ります。
5-6年前、地元の冬山の姿(4連山の画だが距離はそれぞれ違う)を収める風景を撮りに出かけました。
冬の空の変化が激しいのは判っており、条件の揃った日でないと山がすべて雲に隠れています。
雪で白くなった山々は画柄は理想状態でした。
4つの山の峰に雲がかからない頃合いになるまで3時間以上そこで待ちました。
気温は0℃以下。
それでも峰の向こう側からこちら側に流れてくる雲は絶えず、4つの頂上が揃って見えるタイミングはなかなか訪れません。
納得いく画になったか・・・待つ間に陽射しの角度も変わりますし、風景の明るさも変わっていきます。
山の峰にあたる陽射しの角度でデコボコした青っぽい陰もできます。
太陽の角度が低いうちは、峰は真っ白なのですが。
今の日本の教育は受験の枠組みの中で成立していて、やればできる、これだけ懸命ならば結果は伴う・・・的です。
学歴が上に行くほどその様な思考の頭ができあがります。
(それは大企業などで働くには都合が良いですが・・・・頑張る歯車として。)
ところが、人生は必ずしも努力に見合う結果が保証されてはいない。
そして、不平等で理不尽なことの方が多い現実社会は厳しいです。
40歳過ぎてからは、そのように強く思います。
私もある目標・目的を持っているのですが、お勉強してきたこととは全く関係ないことです。
今までのお勉強や人生経験すべてを投入して対応して達成できるかもしれないこと、常識を疑って初めてできるかもしれない事です。
前例はある人が成し遂げた実績がありますが、条件が違うと、それに応じた修正が必要です。
今、日本列島は何十年ぶりかの豪雪に襲われています。昨年来の大地震、津波など大自然の変化シグナルが気になる昨今です。
ヒトの文明が原因で起きているとしたら人同士で争っている場合ではありません。宇宙船地球号にはヒト以外にも多くの生きものたちが乗っています。
ここらあたりで皆が自分の持ち場から注意喚起して行く必要がありそうです。
優れた写真作品は大自然の美しさを通して儚さと保存の大切さのメッセージを訴求することもできると思います。
ちまきさんがナショジオに登場した「青い池」の作品から現在まで世界的カメラマンの一人として注目された経緯をドラマチックに知っている私たちとしては大変嬉しく誇らしいですが、発信力が高まった方々だからこそできることへの憧れもあります。
日本の美瑛の自然の美しさを通して、ちまきさんが今後訴求するメッセージのいくつかを楽しいに拝見させていただこうと思っています。
まだまだ力が小さく弱い私ですが、撮影する被写体を通して、人々がいつまでも大自然の営みと謙虚に寄り添いながら笑顔を絶やさない生活が続けられるように祈って行きたいと思います。
仰るとおりで人生は簡単に努力が報われるほど甘くはないですね。
私もこの歳になればそれが良く分かります。
運が良かったという事はあっても、
受験勉強的な努力は必ずしも社会人になってからは通用せず、
むしろ人とのコミュニケーション能力に優れている者の方が成功したりします。
例え写真や絵画のようなアートの世界でもそれは同じでしょう。
コンテストなどまさにその良い例で、
応募数の上位1%位ははっきりした実力差で選ばれるでしょうが、
そこから先の入賞者は審査員の好みや価値観に左右されます。
芥川賞も同じでしょう。
俺の方が上手い!
などと言ってみたところでどうしょうもない話です。
しかし実際のところ、
大切なのはその挑戦する過程にあります。
私などは上で書きましたように、そのために、
毎日30分~1時間位同じ作品を数週間、
時には数ヶ月も現像します。
当然何か目的がなければそんなことはせず、
安易に金になることをしがちです。
しかしその行程でしっかりと技術を見につけ、
知らないうちに技術的にはもちろん、
感覚的にもワンステップ上に登っているのです。
結果はあくまでも結果です。
そう思える者だけが到達できる境地があります。
私はそれを大切にしたいですね!
KENさんが書かれていますように、
訴求するメッセージは大切です。
プロなら誰しも作品創作にはテーマがあるはずで、
私のテーマの一つは「癒し」でもあります。
自分自身が東京での生活時代に心身ともに色々疲れていた時もあり、
ある一枚の写真を毎日眺めている瞬間だけ、
ホットして無心になれました。
今思えば癒されていたのです。
私が今流行の彩度やコントラストの異常に高い作品や、
HDRが好きではないのもそのせいでしょう。
海外での風景作品等も、
そのような良くも悪くも激しい作品が多い今日ですが、
逆にその事が、海外で自分色にこだわる私の作品の評価にもつながっているようです。
要は何であれ、回りの雑音など気にせず、
我が道を進むべきだと考えます。
もちろん反省する謙虚さや心の広さは必要ですが、自分の作風や表現方法は自分の世界観であり大切です。
よく「美瑛の風景はもう撮り尽くされている・・・。」
そのように言う方もいます。
そう仰る方はそこに自分だけの世界、価値観、表現等を、
もはや見出せなくなった方なんでしょう。
それは人ぞれぞれですから・・・。
それこそ「青い池」などは狭い場所ですから、
そういう考えならば、まさにもう撮り尽くされているはずです・・・笑。
私にとっては他人が撮っていようが、同じ場所だろうが、
そんなことは全く関係ありません。
自分が表現したい被写体であれば撮るだけです。
これから先も、どこぞの団体にも一切所属せず、
群れを成さず、自分の価値観を信じて世界に発進していく所存です。
しかし柔軟性という3文字は忘れず、
生きた化石にはならないよう、
先取りの精神を持って・・・これからも頑張ります。