風景写真の撮影時にプロはどう考えているのか?
これよく質問されます。
・・・・・・・・・
これから書く事はもちろん僕自身の事です。
他人の事は分かりませんから…
(#^.^#)
ところでもしまだ下記ブログを読まれていない方は初めにお読みください。
そこから今日は解説します。
★思い出の一枚 part 3 「青い池」
上のブログを読まれましたら分かりますように、
「青い池」で一年に一度しかない「初雪」のチャンス!
このチャンスで撮影している方がまず少ない。
そして何より、
僕が撮影している時に他の方は誰もいない!
5年間僕は撮影中誰とも会った事が無い!!
信じられますか???
でもそれが現実です。
風景写真のプロはシャッターを切る前に作品のイメージは完全に出来ているはずです。
そこがアマチュア写真家との大きな違いです。
僕は上記ブログで書いた様に、
現地で2時間待ち、2分間だけ撮影しました。
自分が撮りたい絵は完全にイメージが出来上がっていました。
言い方を変えれば、
世界に出せそうな絵が撮れるかどうか?
まず考えます。
この時は5カットイメージ出来ました。
結果として2分間で撮影出来たのは4カットでした。
しかしもし三脚など使っていたなら、
ワンカットしか撮れなかったでしょう。
まず一年に一度しかない最大のチャンスです。
三脚をわざわざ使ってチャンスを逃すのは本末転倒です。
プロならやるべき事はハッキリしています。
またそれが出来なければ、
世界に通用する写真は撮れません。
結果として、
この時撮影した4カット中3カットは、
世界の多数の国で掲載されました。
皆さんは何度も見ていると思います。
例えば上の作品ですが、
シャッタースピードが遅いので、
黄葉が被写体ブレしないためには、
風が止むのを待つしかありません。
この写真は黄葉がブレていると価値が半減します。
手持ちでカメラを構えながら、
その瞬間を待っていました。
そしてその瞬間3枚連射で撮影したら、
すぐ次のポジションに向かって走るのです。
一秒さえ無駄に出来ません。
この「意識」と「集中力」が大切です。
どれ位のレベルの写真を撮れば世界に通用するか?
僕には想像出来ています。
しかもそのためには、
「単発写真」ではダメです。
以前から書いていますように、
「テーマ」が重要です。
この時は「初雪降る緑池」というテーマに沿って、
ワイドな全体写真と望遠で寄った写真がどうしても必要でした。
しかも紅葉が絡んでいなければいけない。
わざわざ撮影前にロケハンして、
準備万端に整えて、
撮るべき写真はすでに決めているのですから、
あとはそのために全力を出し、
Bestを尽くす必要があります。
まして世界で破天荒の試みをしようなどと、
大胆な事を考えているならなおさら
他人と同じ発想では無理です。
自分だけの完成作品をイメージするためには、
日頃から優れた「イメージ・ストック」を頭の中に蓄えておく必要があります。
以前から紹介しています「ナショジオの世界の写真集」等を見ながら、
どんどん審美眼を養い、イメージをストックしていくべきです。
いずれ必ずその努力は血や肉となり、
あなたの役に立つ事でしょう。
「傑作写真が光なら、その影には努力の跡があるのです」
最後に昨年の9月
お客様を同伴して撮影した次の写真
この写真その場で行き当たりばったりで撮影している様に見えるかもしれません。
しかしそうではありません。
朝日の昇る時間、昇る位置、
またどこに影が出来るか?
どこに日が射すか?
その辺の事は事前にチェックしています。
撮影前の情報収集が大切です。
もしこの撮影で光と影のあるうちに風が止んでいれば
水面に木々がもっとパーフェクトに反射して、
さらに素晴らしい写真になった事でしょう。
写真家のセンスとは?
もしそう尋ねられたら、
「その瞬間そこに居る事」
僕はそう答えます。
アマチュアはまず「その瞬間」にいないからです。
「傑作はその場にいる者にしか撮れない!」
僕がいつも感じている事です。
そして「意識」、「テーマ」、「戦略」。
くどいようですが、
この3つは世界で勝負するために絶対に必要だと思います。
(#^.^#)
ケント白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
ケント白石 写真家の宿「てふてふ」
★ケント白石 写真家のCafe
Open Time : 13時~17時 不定休 写真術講座開講中
★Facebookページ
「Kent Shiraishi Photography」
「Google+」
ブログ村「写真講座」ランキングに参加しております。
今回の内容がお役に立ちましたら一票投票お願いします。出来るだけ多くの方に読んで頂ければと思います。
下記「写真講座」ボタンクリックで一日一回だけ投票できます。