雨上がりを待って、早良区椎原に向かった。集落から椎原川沿いに登ると少し開けた河原がある。紅葉のスポットとして大事な場所だ。
周辺を木々に覆われた河原。日差しの時間も短い。曇天のこの日は更に暗かった。時折小雨が通り過ぎる。近くの梢で野鳥のさえずりが聞こえる。静かなひととき、これも日本の風景と言えまいか。
河原に降り、三脚を立てる。川の流れに時の経過を重ねたく、スローなシャッター速度に設定した。岩に張り付く落葉がアクセントになった。
場所を移動し、佐賀県側に向かう。春の桜並木は有名だが、梅雨の季節は人も少ない。おかげでゆっくりと紫陽花の撮影ができる。道路沿いだが車の往来もさほど無く、三脚を立てるのも思い通りだ。
雨の雫を期待していたが、花の表面からはすっかり消えてしまっていた。露出計を見ると意外に暗く、絞り込むと1/8位のシャッタースピードか。ただ背景のボケも欲しくて絞り値を決定。花の表情を出したくて軽くストロボを同調させた。