![]() | 言いまつがい (新潮文庫) |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |
今年3月下旬、日本全体が自粛ムードに包まれる中、時々お邪魔するお蕎麦屋さんにて見つけた本。
内容はそのタイトル通り、様々な「言いまつがい」-「言い間違い」が満載です。
例えば
・「レギュラー満タン、ハイオクで!」・・・何となく分かる気がする
・「写真の仕上がりはツルツルとピカピカどちらになさいますか?」・・・あれ?一緒じゃない?
・「あそこのお店の料理がすごいんだ。海のシャチ、山のシャチがいっぱいで・・・」・・・山にはシャチはいません。
こんなノリで1冊続きます。
笑いすぎて涙がでてきます。一人で読んでいても笑ってしまいますので、電車で読む際はお気をつけください。
おふざけの本にみえますが、最後に大学教授の真面目なコメントが載っています。「なぜ人間は言い間違えるのか」。この分野を心理言語学として学問的に研究をしているそうです。この本に掲載されている言い間違いをいくつかのタイプに分類わけしています。うっかり言い間違いにも種類があり、きちんとした理由があるのです。
内容がたっぷりですので、一気に読むと疲れます。
私のお勧めの読み方は、パソコンの電源を入れて立ち上がるまでの間、ほんのわずかな間に1,2ページ読む、そして笑う、そして仕事を開始する。
こんな笑顔をくれる素敵な本は静岡市立図書館にも置いてあります。
続編の「金の言いまつがい」「銀の言いまつがい」はさらにバージョンアップされていて、本の形がいびつであったり、文字の大きさ傾きがバラバラであったり、背表紙にガーゼ布が貼ってあったり、全てわざとこのようになっています。ただ文字が大きい分、本の厚みがものすごい、しかし内容量は文庫本サイズの「言いまつがい」と変わらないのだそうです。
この遊び心が気に入りました。