1995年初版の本が素晴らしい内容で、話題の流行の方法でなく、冷えを改善するための基本的な情報が満載で、時代を問わず使える不変の知識が豊富でためになりました。
鍼灸師である著者が、東洋医学(陰陽)の視点からも納得の解説をしており、おばあちゃんの知恵袋のような、まさに一家に一冊のバイブルのような本です。
あまりにも古くなってしまったので、買いなおそうかと調べたところ、現在は改訂版となっていました。
内容の基本的な視点は変わらないのですが、おばあちゃんの知恵袋が随分と削られてしまったような印象です。
唯一無二の本からよくある冷え性対策の本になってしまったような残念感を個人的には感じました。もちろん時代のニーズに合わせての改訂だったのでしょうし、改訂版は内容が絞られていてわかりやすいです。
語り口調な点も説得力があります。
暑がり(のぼせ)が実は冷えからきていることもあります。
冷えを自覚している人は冷え対策を色々とするでしょうけど、冷えを自覚していない暑がりさんは、身体を冷やす行為ばかりをしてしまい、その冷えは内臓を冷やしますので、のちに他の健康問題となって表出してきます。
着るもの、足湯、食事、呼吸、生活リズムなど、冬だけでなく一年を通して少しずつ気を付けていく(養生)と良いでしょう。
身体を冷やすことは、「寒い」感覚だけでなく、内臓疾患、循環の問題、気分障害、疼痛障害、神経過敏、睡眠障害、免疫力低下など多くの健康問題の根本になりますから、病気を予防する・身体を労わるためには、冷えの生活習慣を改める養生法が基本のキとなります。