映画「トゥ・レスリー」を観た。
2022年のアメリカ映画。
監督はマイケル・モリス。
出演はアンドレア・ライズボロー
ほか。
19万$の宝くじに当たった若い
母親。あぶく銭を掴んで、一時に
費消してしまい、酒とドラッグに
溺れ、子供を放置して失踪した。
行き場のないアル中のダメ女が、
放浪した果てに辿り着いたのは・・・。
物語はシンプルで、特に面白い訳
ではない。ただ、ライズボローが
演じて見せるダメ女ぶりと哀しみ
が、観る者の心を震わせる。
主人公の周りの者。白眼視する者。
嫌悪する者。好奇の目を向ける者。
稀に同情を寄せる者もいるが。
映画の原題は"To Leslie"。なぜ
"Leslie"ではなく、"To Leslie"と
"To"が付くのだろう。
主人公に自己投入する映画ではな
いのだな。あくまでも主人公に眼
差しを向ける側に立って観る映画
なのだ。
映画が進むに連れて、Leslieに対
して抱く自分の感情が徐々に変化
していくのが感じられる。
この映画でライズボローはアカデ
ミー賞主演女優賞にノミネート。
その評価には肯ける作品だ。