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聴刻堂日乗

映画「オットーという男」

映画「オットーという男」を観た。

2022年のアメリカ映画。
監督はマーク・フォスター。
出演はトム・ハンクス、
マリアナ・トレビーニョほか。

気難しげな初老の男。定年退職し、
子供も無く一人暮らし。半年前に
亡くした妻の後を追おうとするが、
騒々しい移民の一家が近所に引っ
越してきて、何やかやと面倒をか
けられているうちに・・・。

いい映画だった。
老いてもなお生きることってそれ
ほど悪くはないかも、とじんわり
肯定的に感じられた。

それは若さを取り戻して元気にな
ることではない。散財して楽しむ
ことでもない。金儲けや、有名に
なることとも程遠い。今の自分に
できること、やるべきこと。それ
に気付くことが大切だ。

その中の一つに、自分の死を受け
入れるための心の準備というのも
あるらしい。そうしたことも同時
に描かれていて腑に落ちる。

原作は「幸せなひとりぼっち」と
いうスウェーデンの小説・映画で、
本作はそのリメイクなのだそうだ。
国の別によらず、多くの人が共感
できる物語なのだろうなぁ。

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