
世界的テノール歌手 故 佐野成宏さんを偲んで
世界的テノール歌手の佐野成宏さんが急逝されてから、1ヶ月。
59歳、世界で活躍するテノール歌手として益々のご活躍が期待されるなかでのあまりにも早いご逝去はただただ悔やまれてなりません。
コール・フロイデの第1回(1985)~第2回(1986)定期演奏会にはエキストラとして、第3回(1987)~第5回(1991)定期演奏会においてはソリストとして私達の演奏会を支えて頂き、私達の指導・指揮者である中瀬日佐男先生からも日頃からフロイデ黎明期の思い出話にはよく佐野さんのお人柄や素晴らしいお声のことなどをお聞かせいただいてきました。
そして昨年発行したコール・フロイデ創立40周年記念誌にも祝辞をお寄せいただいたばかりでした。
ご冥福をお祈りするとともに、心よりお悔やみを申し上げます。
コール・フロイデ団長 佐藤尚子


佐野成宏さんのご訃報に接し
佐野成宏さんのご訃報に接し、心よりご冥福をお祈りいたします。
私にとりまして佐野君は東京経済大学室内混声合唱団の5年後輩にあたります。
彼がまだ大学1年生の時に私はサークルのOBとして合唱団に顔を出したのが最初の出会いだったと思いますが、一声聴いただけでその声の素晴らしさに驚かされた記憶が今でも鮮明に残っています。
その後、「コール・フロイデ」はもちろん、「けやき平和チャリティコンサート合唱団」や「府中第九」等で力をお借りしましたが、特にフロイデの定演では数々の名演を披露してくれました。
また私の合唱指揮の師、岡本俊久先生のご指導の下で佐野君と私はたびたび共演をさせていただきました。岡本先生は東経大の学生だった佐野君を一流のテノール歌手への道筋をつけてくださり、私をも合唱指揮者として独り立ちさせてくださった恩人です。
そして佐野君はその素晴らしい声だけでなく、その人格も誰からも愛されていました。東京音楽大学で後進の指導に当たられていると伺ってからは、その学生の皆さんのこれからの活躍を本当に楽しみにしておりました。それだけに、突然のご逝去が残念でなりません。
佐野君、素晴らしい演奏を、そして素晴らしい思い出を本当にありがとうございました。
コール・フロイデ常任指揮者 中瀬日佐男


日本を代表するテノール歌手の佐野成宏さんが悲しいことに若くして他界されました。
私たちは同い年、コールフロイデが生まれたお互い二十歳になるかならないかの時に知り合いました。
練習のとき隣での大きな声の響き、今思えば佐野先生に体でレッスン受けていたようなものでだったんです。
練習が終わって中瀬先生たちとお茶して帰ったこともありました。
大学の学祭にお邪魔したときの出張販売の姿もよく覚えています。
定演ではステージの上で寸劇もやりましたよね。
受けたかどうかは心配ですが・・・(汗)
2台ピアノでのベートーヴェンの第九ではソリストをやってくれました。
佐野くんがイタリアに留学し、そのあと帰国された時の椿姫の公演、カザルスホール、母校の東京経済大学での凱旋公演などなどたくさんの演奏会、リサイタルに行かせてもらいました。
東京藝大奏楽堂での「昭和最後の伊達男」公演、日本を代表する錚々たるメンバーの演奏会でした。
思い返すに尽きません。
私がこんなにも合唱を楽しく頑張ってこられたのも当時佐野くんの隣で一緒に歌っていたからだと思います。
今ごろは先に天国へ引越しされた、思い出の中の皆さんともお会いされているでしょうね。
私はもう少しこちらで頑張ってみます。
そちらに行ったその時は宜しく・・。
真鍋和裕
【コール・フロイデ 創立40周年記念誌 祝辞より】
佐野先生ありがとうございました

E lucevan le stelle トスカ」から「星はきらめき」:佐野成宏 And the stars were shining. Core 'ngrato - Shigehiro Sano
Al di la - Shigehiro Sano