チャイナMBAマネジメント協会

「CMMA: China MBA & Management Association)」

長江商学院 MBAプログラム(その2:クラス構成と出願プロセス)

2012-04-06 | 長江商学院MBA

こんにちは。長江商学院の石井です。


前回は、長江商学院MBAプログラムの基本情報に関して、学校紹介とプログラム日程といった内容でしたが、今回は、MBAクラス構成、及び出願プロセスについて書きます。



MBA2011の概況


長江商学院のMBAプログラムは2002年に開講しましたので、私が在籍するMBA2011(2011年10月入学)は第9期生に当たります。過去の日本人卒業生は3名で、私は4人目になります(チャイナMBAマネジメント協会会長の大内さんは3人目)。


当校は、MBAクラスは約60名の少人数制である点が大きな特徴でして、うち約4分の1が海外留学生 (外国籍の学生) で構成されています。今年度はアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、チリ、シンガポール、香港、韓国、日本といった感じです。残りの中国人は、主に、北京、上海、深圳(広東)を中心とした国内・外資系企業での勤務経験を持つ面々です。その他、MBA2011に関する基本情報をざっと書き下すと以下の通りです。

○ 生徒数: 61名
○ 女性比率: 28%
○ 留学生比率: 23%
○ 平均年龄: 30歳
○ 平均勤務年数: 6年
○ GMAT平均点: 670点


この「クラスメイトが61名」という点は素晴らしく、引っ込み思案の人でも、全員と知り合いになれます。まぁ、今年度も日本人1人なので、当然目立つという点もあります。一方、教授とのコミュニケーション面でも、定員が少ないと、容易にディスカッションや相談・質問に行ける訳です。この点は、当校を推薦する際には、「1年制でMBAへの投資回収期間を短縮できる」「EMBAを含めた中国人卒業生ネットワーク」と並んで、上位にランクされる売り文句ですね。




中国人の英語力

また、入学後に感じた点としては、中国人学生の英語力は想像以上に高い、という点です。帰国子女でもなく、海外勤務経験もない私の個人的見解ですが、特に、リスニング、スピーキングの基本スキルが高く、彼らは、MBA準備期ではなく、大学時代の英語講義、映画・文学等に触れる中で身につけたとのこと。

もちろん、幼少期から英語を勉強している人、大学・大学院時代に英語圏に留学した中国人もクラスメイトの中にはいます。「話す・聞く」が苦手な日本人にとって、中国人との英語力の差はGMATスコア以上に感じるかもしれません。

もちろん、この点は、英語力を超えた、日本人と中国人のコミュニケーションスタイルの相違に由来する面もあります。中国人のコミュニケーション能力の優れている点、一方、日本人・韓国人等が秀でている点については、個人的な見解を今後、どこかで書いてみたいと思います。



尚、MBAの授業では、youtubeや映画等の英語圏の動画を使用する事が多々ありますが、大半の生徒が、さっと見せられて、すぐ内容を理解しています。私は細かな表現までキャッチアップできないので、正直悲しい限りです。彼らは素晴らしい。

もちろん、中国人もネイティブスピーカーではないので、日本人には逆に聞きとり易い英語を話すクラスメイトも多いです。日本人にとっては、自分の見劣りする発音でも、気兼ねなく話せる場ともいえます。


以上、英語どっぷりの日常生活に浸れる点に関しては、欧米MBAと並行検討されている方にも保証できます。この点は、中国人クラスメイトに感謝ですね。




中国語準備・学習について

と、英語の話をしてしまいましたが、MBAは北京で開講され、大半のクラスメイトが中国人なので、中国語ができれば当然、仲良くなるスピードは速いでしょうし、大きなアドバンテージです。クラスや学内では、英語で不自由しませんが、学外での日常生活では不自由は否めませんし、卒業後に中国市場で仕事をしたい日本人には、中国語学習は、非常に重要な注力項目となります。


もし時間や予算が許せば、10月の入学前(6~9月の夏期)に、北京や上海の大学や語学学校が提供する数カ月のインテンシブコースなどに参加して、基本的な中国語学習を経験していると理想的といえます。


一方の私は、全く中国語ができない状態で入学をしてしまったので、当校が外国人学生向けに提供する中国語の初級コース(提携する語学学校が講師を派遣)と、自習(学外で自主的に家庭教師を雇う・語学学校に通う等)を活用し、MBAプログラムの後半期においては、重点的に学習する予定を立てています。




MBA出願について

最後に、簡単にMBA出願について触れますが、当校では、日本人のマーケティング担当者が在籍し、MBAおよびEMBAにおいて、日本人学生を増やす意欲を持っています。2012年3月には、日経BP社と「日中ビジョナリー経営者フォーラム」を共催するなど、日本市場向けマーケティングを強化している所です。


現在、既に中国市場と関わりがある、又は将来、中国市場と関わる仕事をしたい日本人ビジネスパーソンには、語学留学では得られない人脈や知識が得られる機会ですので、是非、一度は検討される事をお奨めします。最近、当校には、日本企業の人事部からの照会も増えており、中国事業売上比率が高まっている企業においては、若手・中堅社員の派遣留学先として、有望なオプションといえるのではないでしょうか。1年制プログラムという点も、プラスに作用します。

また、現在、既にマネージャ層の方には、中国語で提供されるEMBAプログラムの他に、英語又は中国語で提供される短期間のExecutive Educationプログラムもあります。



MBA出願期間は、欧米MBAと同時期で、GMAT等スコア獲得→出願書類・Essay提出→面接(電話or来校)→合格(仮合格)といった流れもほぼ同様です。詳しくは以下の当校Website、WebsiteからDownloadできるBrochureをご覧ください。

http://english.ckgsb.edu.cn/Programs/MBA.aspx


尚、GMAT等のスコアが多少足りない場合でも、日本人としての人生経験や勤務経験をクラスに共有する熱意を示す等で入学許可が得られるチャンスもあります。Campus Visitもできますし、北京・上海キャンパスで模擬授業(Professor Talk)も提供しています。もちろん、私をはじめとして、日本人学生・卒業生による質問対応もWelcomeです。



次回は、当校のMBAプログラムのカリキュラムについて触れたいと思います。



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長江商学院 MBAプログラム(その1:全体概要)

2012-04-03 | 長江商学院MBA
こんにちは。長江商学院の石井です。


前回の自己紹介に続いて、今回から数回にわたって、長江商学院が提供するMBAプログラムに関して、中国MBAに関心を持つ日本人の皆さんに、過去質問された点も踏まえつつ、説明してみたいと思います。では、さっそく。


長江商学院とは?

長江商学院は、香港随一のコングロマリット企業である長江実業集団(傘下にハチソン・ワンポア等を保有)の会長であり、アジア随一の大富豪といわれる李嘉誠氏が保有する基金からの出資で、2002年に設立された中国初の民間ビジネススクールです。


長江商学院が提供するプログラムは、MBA(言語:英語)、EMBA(言語:中国語)、Finance-MBA(言語:中国語)、その他、いくつかのExecutive Education(言語:英語・中国語)で構成されています。キャンパスは北京、上海、深圳にあります。日本では知名度が低いのが現状ですが、特に、同校が提供するEMBAプログラム(20ヶ月パートタイム制)は、中国本土では、多くの企業経営者や幹部が列をなして入学を希望する中国No.1のEMBAプログラムとして知られています。

EMBAに関してはここでは詳しく書きませんが、その学費の高さ(約68万元!!)たるや驚きを隠せません。それでも、入学するための競争倍率は相当なものらしいです。



MBAプログラム日程(1年制です)

一方のMBAプログラムは、2003年から開始した1年制フルタイムコースで、北京キャンパスで提供され、使用言語は英語になります。

中国国内のMBAランキング(ビジネス誌「経理人」等が公表)を見ると、2年制プログラムを提供する清華大、北京大(光華・BiMBA)、CEIBSの次にランクしているのが現状です。尚、当校のFacultyは、EMBAと同様、プログラムの品質を証明する指標として、学費(Tuition)の高さを意識しており、CEIBSと最高値を争っている事は、中国内ではよく知られている話です。

尚、MBA学生には奨学金制度が充実しており、優秀な学生には経済的な負担を軽減することで、学生の質を高める仕掛けとして機能している様です。



当校のMBAプログラムは、毎年10月開始で、2週間程度のオリエンテーション(チームビルディング合宿、財務・統計基礎、就職支援ガイダンス等)を経て、11月より正式なMBAコースが開講します。その後のスケジュールは、11月から翌年4月までは、全生徒が参加必須の必修科目主体、翌年5月から10月までは、生徒が取得科目を自主的に選択する選択科目主体のカリキュラムとなっています。そして翌年10月に全課程を修了し、それまでに必要単位数を満たすと、長江商学院MBAの卒業資格(the Graduate Diploma)が得られます。

尚、細かい点を申し上げると、中国国務院学位委員会承認の学位(the State Issued Master Degree)取得を希望する場合は、その後、卒業論文を作成し、所定の審査をパスする必要があります。その場合、10月以降に仕事をしながら論文対応をする学生もいますし、就職を先延ばしにして論文対応をする学生もいる様です。その他、10月以降に海外提携MBA校にエクスチェンジに行く学生もいます。尚、必修科目・選択科目、エクスチェンジ等カリキュラムに関しては、今後、詳しく説明する予定です。


今日はここまでにして、次回は、MBAのクラス構成や出願プロセスなどを概観します。



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第3回 清華大学MBAコース Patrick(男性) 31歳 就活に失敗!?外資系への転職で給与2倍に

2012-04-03 | 清華大学MBA

今回は航空業界出身の彼。

最初の就職当時が2003年だし、中国では一般的に新卒の給与低いですが、
それにしても日本では考えられない数字ですね。。。

プロフィール:
1981年陕西省生まれ。父親は地方政府、母親は中国建設銀行で働いていたが、現在は定年を迎え、悠々自適の生活を送っている。また8つ離れた弟も中国建設銀行で働いている。学生時代は物理が得意科目で、大学の専攻は情報工学。・・・

続きはこちらのリンク先から、ご覧下さい。
ということで第三回




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