先日、某学で講義をしている主に文系学生達の分担執筆による論文集、第2章は右肩上がりが当然と考えられていた経済成長と、有限な地球の環境との関係をどのように考えるかについて、約30人に論じてもらった。文字数は400字以内で、もっと書きたかった学生も多数いたと思われる。前回も書いたが、目立つことを避けたがる学生達が匿名にせよ不特定多数に向かって意見を発信したり、他の学生達のレポートを読んだりすることで、講義の聴講では得られない教育効果を生むことである。
以下、提出順にPART 1と2に分けて掲載して行くが、文責は個々の学生さん達にある。
掲載論文リスト
1.環境と経済の繋がり(学生119)
2.経済と環境の共存(学生66)
3.行動で示す(学生38)
4.経済発展は環境を破壊する(学生58)
5.ライフスタイル転換の必要性(学生145)
6.世界で地球を守る(学生104)
7.導入すべきもの(学生128)
8.地球温暖化を考える(学生106)
9.地球温暖化の被害者たち(学生41)
10.一人ひとりが果たす日本の“責任”(学生117)
11.経済発展による環境や人の変化(学生55)
12.環境優先への転換(学生35)
13.温暖化と貧困(学生127)
14.中国の環境対策と経済発展(学生48)
15.経済的格差問題の持つ影響力(学生17)
以下はPART 2に順次掲載
--------------------------------------------------------------------------
1.環境と経済の繋がり(学生119)
私は環境と経済は大きく関わりがあると思う。例えば、日本の今の環境と北朝鮮の環境を比べてみても、日本は一人一人の生活は豊かな方で、先進国。北朝鮮は人一人が生きて行く為の十分な養いがなく、発展途上国である。
これは、環境が豊かでない国ほど経済的にも豊かでないと言える。もはや温暖化が進んでいる今、人一人一人が環境についてもっと親身になって考えるべきだと私は思う。授業中のビデオ画像で、どこもいつかは滅びるといったようなことを、島の総長が言ってましたが、それを防ぐために私たちは勉強をするのだと思う。
環境が安定すれば経済的にも安定して、安心した生活を送ることが出来る!
従って、環境が直接経済に繋がると考えられる。
2.経済と環境の共存(学生66)
経済と環境。一方に視点を当てるともう一方が崩れていく。両方が共存する方法はないのか。今日の環境問題で重要なのが温暖化である。原因は二酸化炭素などの温室効果ガスであり、二酸化炭素排出の最大の原因は自動車である。
環境にやさしい車といって思いつくのがハイブリッド車だろう。ハイブリッド車は電気モーターとエンジンの両方を積んでいるため、ガソリン量が減り、二酸化炭素排出量が減少する。一方1997年にハイブリッド車が発売されたが、未だ販売価格が高い。これがハイブリッド車の普及を阻害している。確かに、ハイブリッド車と聞くと珍しいものと感じてしまう。ハイブリッド車の普及は、従来の自動車による環境汚染を減少させることにつながる。それによって経済的な被害を受けるといったこともないだろう。
これから先、一刻も早くハイブリッド車が私たちの生活に身近になることを期待する。そして、日常的な面から地球環境に貢献したい
3.行動で示す(学生38)
数十年後には地球に住むことが困難になる現在の状況では、先進国のみならず発展途上国の協力が不可欠だ。
しかし、経済の発展を抑えるというのは難しいことである。例えばアメリカに次ぐ炭素排出国である中国は、これからの環境を大きく左右する力を持つ。そのために先進国からの圧力もまた、大きい。それに対し、印象的だったのが昔に見たVTRで「先進国は資源を使うだけ使っておいて、自分達には抑えろ。というのは不公平ではないか」という発展国側の不満だ。確かに、これから生活を豊かにしていこうという時に、すでに満ち足りた生活を送っている側から環境を重視しろなどと押し付けられたら不愉快になるのは当たり前だろう。
大事なのは各自が行動を起こし、それを広げることだ。今まで市場経済重視の手本ばかりを示してきた先進国が、これからはエコ・エコノミーの見本となるよう努力したい。
4.経済発展は環境を破壊する(学生58)
環境と経済はかかせない関係である。全く違ったイメージだがこの2つはつながっているのだ。
日本はかつて経済発展させようと何度も試みて実際に経済は発展してきた。現在の日本の豊さをみてもわかるだろう。しかし、経済発展の影には環境問題といった問題があった。森林破壊や酸性雨といった問題が知らない間に発生していたのだ。自分は熊本出身なので四大公害の水俣病の恐さを知っています。水銀を川に流し、それが魚から人間と伝わり水俣病が発生した。これも経済発展させようとした結果である。
このように経済を発展させようとして環境が破壊されている。このまま環境を無視して経済発展させていくと地球の破壊もそう遠くないだろう。
5.ライフスタイル転換の必要性(学生145)
このままのライフスタイルで生活し続けたら、恐ろしい結末が待ち構えているのは誰にでも想像し得ることだろう。
ライフスタイルの転換こそが地球環境を考える上で重要なポイントになると私は考える。1987年以降、地球環境サミットや京都会議で二酸化炭素削減など具体的な事柄が議論されてきた。しかし、地球環境問題が解決の道を進んでいるとは思えないのが現実である。生活水準が高められてしまった現在、生活水準を低くすることで地球環境問題の解決を促すことは不可能に思われる。そこで、行動様式など人間生活全体のライフスタイルを変化させるのはどうだろうか。政府が中心となり、国民がライフスタイルを快く変えられるよう保障体制や福祉を充実させれば、国家全体で地球環境問題に能率的に取り組めるようになるのではなかろうか。
各国が経済学的世界観ではなく生態学的世界観を重視するようになれば必然的にライフスタイルは変わると私は思う。
6.世界で地球を守る(学生104)
私は、環境問題を世界全体で考え直し協力して、解決すべきであると考える。
現在、アメリカは京都議定書に批准していない。これは、大国であり、工業国であるにもかかわらず環境問題に向き合っていないように感じる。地球は1つであり、一度壊れてしまうと元に戻すのは非常に困難である。オゾン層が破壊され、地球の温度が上がってしまうと、生態が崩れ、人間も生きられなくなる。そんな地球になることを世界が一刻も早くとめなければならない。
世界全体で解決する際に壁となる事は開発途上国と先進国との経済格差であるが、私は、もっと国内で厳格な管理をすることで余計な資金を減らし、その分を開発途上国に支援をし、環境対策に資金を当て、技術の開発を進めるべきであると考える。
このように、環境に対する課題はたくさんある。この問題を会議やサミットの開催だけで終わってはならない。一つしかない地球を世界全体で協力し、守っていかなければならない。
7.導入すべきもの(学生128)
現在の地球環境を改善しようと思えば、やはり資金が必要となる。そこで、私は欧州では取り入れられている環境税について考えてみた。
環境税は炭素税とも呼ばれ、CO2排出量に応じて家庭や企業から徴収するものである。日本では与党で議論がなされているものの、経済界からの反発が大きく、導入は見送られている。実際にどのくらい課税されるのかというと、環境省の「環境税の具体案」(2005年10月)によれば、一般家庭1世帯あたり、年間約2400円の負担となり、税収は企業と一般家庭を合わせると約3700億円となる。しかしやはり増税となると、国民も反対するであろうし、企業もタックスヘイブンなどに逃げてしまうかもしれない。これは産業のドーナツ化を起こし、経済衰退を誘引しかねない。だが、これにより温室効果ガスは4300万t、1900年基準で3.5%の削減が見込まれている。
地球環境は危機が迫っている。これは本当に導入すべき税ではないのだろうか。
8.地球温暖化を考える(学生106)
環境と経済について述べる。
地球における文明が発達し続ける一方で、自然環境は破壊され続けている。その代表的な例が地球温暖化である。地球の平均気温が1~2℃上昇してもたいした影響はないと思われる。しかし今、地球の平均気温が1~2℃上昇したことが原因で一つの国が消えようとしているのだ。その国はツバルという島国である。ここ数年のツバルでは、はるかに海水面の上昇が進行している。このことが原因となり、床下浸水や農作物の被害などが深刻となっている。
内閣総理大臣補佐官である小池百合子さんは『気候変動によって農作物が取れるべきところで取れなくなる。海水温度の上昇によって生態系が変わると漁業にも大きな影響が出ます。』と述べている。このことからもわかるように、地球温暖化は深刻な問題なのである。
私たちもこの問題を他人事ととらえるのではなく、私たちに関係があることとして受け止めることが大事なのではないだろうか。
9.地球温暖化の被害者たち(学生41)
経済の発展に伴い私達は今、地球温暖化という重大な問題に直面しています。地球温暖化の問題点とこれからについて論じたいと思います。
まず、なぜ地球温暖化が話題になっているかというと、海面の水位の上昇と気温あがることによる生態系へ及ばす影響のせいです。経済の発展は私達に車などの便利なものを与えてくれました。しかし、このような経済の恩恵をあまり受けてない貧しい人が特に地球温暖化の影響を受けています。水位の上昇に伴い住む土地がなくなるのも貧しい人達がほとんどです。最近では、地球温暖化による影響と思われる熱波や洪水、ハリケーンなどで医療施設などの整っていない地域でたくさんの死者がでています。経済の発展の影に被害を受けている人達がたくさんいます。
これからの未来は世界中の人達一人一人がこれらの問題を意識し、個人でもできる対策を考え、そして先進国なども大規模な対策を考えるべきだと思います。
10.一人ひとりが果たす日本の“責任”(学生117)
我々人類の生命をも脅かす環境破壊という危機的事態において、大量生産・大量消費の下で経済発展を遂げた日本の責任は非常に大きいと考えられる。
今日まで、京都議定書などの政府レベルでの取り決めがなされてきたが、日本のCO2排出量は減少はおろか増大しており、その間にも太平洋の島々では環境破壊の影響が現実化している。先進国が招いた問題の被害を受けるのは途上国という矛盾に対し、私は日本人の無関心さを指摘せずにはいられない。責任者としての日本は、この差し迫った問題に対して実際の行動をとるべきであり、そのためには日本の経済システムの転換が必要とされる。
経済システムの転換という概念はとても抽象的で大きなテーマであると感じるかもしれないが、私達の日常における些細な努力が実はその実現への大事なプロセスなのである。環境破壊においてはもはや一刻の猶予も許されない。従って、我々全員による不断の努力が今すぐに必要である。
11.経済発展による環境や人の変化(学生55)
ここでは経済発展による環境や人々の変化と今後取るべき対策について考えて行きたいと思う。
地球温暖化の影響で深刻なのは環境問題だけでなく、格差問題が発生するということだ。アメリカや日本、中国などの先進国の経済が発展するとともに、途上国の人々は洪水やハリケーンなどの公害にあい、対策のための費用すら確保することができない状況に陥っている。確かに産業革命の技術革新によって私達の生活は非常に便利で、不自由ない暮らしになった。しかし、更なる経済成長を求め続けた結果が現在の様々な問題に繋がっている。
温暖化対策に積極的なスウェーデンでは、ほとんどのバスやタクシーがガソリンではなく、水素ガスやバイオガスを使用している。本来ならば、中国やアメリカなどの排気ガスが最も多い国が一早くこのような対策を取っているべきだろう。
今からでも環境問題対策に熱心に取り組み、途上国の被害を少しでも軽減させることが必要だと思った。
12.環境優先への転換(学生35)
現代の経済発展はめざましいものであるが、それと同時に環境破壊の問題も深刻である。
以前テレビで見たスウェーデンの取り組みには驚かされた。ゴミの分別は細かく徹底され、バイオガスで走るバスなど環境に配慮した生活が営まれていた。しかし一方で、近年の中国の経済発展はすさまじく、環境破壊もひどいという。このまま中国のような経済発展・環境破壊が続くなら、いくらスウェーデンのような取り組みをしても無駄になってしまう。地球の環境は限りあるものである。人類はもう十分に経済を発展させてきた。いまはこれからの対応をしっかり考える時期であり。そうしないと取り返しのつかないことになるだろう。
経済と環境、どちらか一方を優先させるのではなく、環境を優先し、どう共存していくかを考えなければならない時代になったのだと思う。
13.温暖化と貧困(学生127)
今日貧困で苦しんでいる地域が存在するが、そのような地域を援助し開発をしていくことは最善の方法なのだろうか。
貧困をなくすことと環境を保護することの間には一つの矛盾が生じている。それは援助をして特定の地域が経済的に豊かになると同時に環境の破壊が進んでいくという矛盾である。つまり、経済が発展するということは機械化が進んでいき、二酸化炭素の排出量や排気ガスなどが増える。するとその二酸化炭素により現在問題になっている地球温暖化へ発展してしまうということである。最近の調査で、経済格差が徐々になくなってきているということがわかった。一方、温暖化により気温が一度上昇するだけでも死者や洪水が増加してしまう。
従って、この矛盾をいかに考えるかが重要となってくるのであり、エコエコノミーという発想の転換をおこなわなければどんどん温暖化が進んでいってしまうのではないだろうか。
14.中国の環境対策と経済発展(学生48)
環境汚染物質の排出量が世界最大の国である中国の環境問題対策について論じる。
国民の環境保護意識が中国と先進国とで決定的に異なる。住民による環境保護目的の非政府組織(NGO)などほとんどない。中国の環境問題への資金供与と技術移転においては先進国に期待される役割が大きい。特に環境先進国である日本が貢献できることは多い。省エネ技術やソーラー、燃料電池などの新しいエネルギー利用促進の分野でも貢献できるだろう。中国はいまだに多くのエネルギーを石炭によって供給しているため大気汚染の主な原因となっている。アジアの一員として、グローバルな環境対策として、歴史的にも関連の深い中国を救うことは日本にとっても大変意義のあることだと思う。
深刻な環境問題を克服するためには国民一人ひとりに環境意識を持たせる事と企業の積極的な関与が不可欠だが、環境産業の育成は環境対策と経済発展の双方が期待できるのではないか。
15.経済的格差問題の持つ影響力(学生17)
今回の講義を受けて、私は現在の地球環境に経済は大きく関連しているという事を知ったと同時に、この二つの関連性についてある一点を、人々が理解していく事がこれからの地球環境を考える上で重要であると考えた。
それは、経済的な格差問題が環境悪化の悪影響としても顔を出す、という事だ。2005年のハリケーン・カトリーナのときも、主に被害を受けたのは貧しい人々だった。これはお金がないために新たな土地へ移り住む事も出来ないなどの金銭的な理由が枷となったと言える。また、魚の南北問題に関しても、EUがセネガルの宣言した200海里内での漁業権を買うという事態も、セネガルが経済的に豊かであったらまず起こりえない事だと言える。
以上の点から、経済的格差問題の持つ多方面への多大な影響力を踏まえ、私たち人間が互いの経済的格差を埋めていく事が、地球環境保全につながるのではないかと、私は考える。
16以下は、PART 2に順次掲載
以下、提出順にPART 1と2に分けて掲載して行くが、文責は個々の学生さん達にある。
掲載論文リスト
1.環境と経済の繋がり(学生119)
2.経済と環境の共存(学生66)
3.行動で示す(学生38)
4.経済発展は環境を破壊する(学生58)
5.ライフスタイル転換の必要性(学生145)
6.世界で地球を守る(学生104)
7.導入すべきもの(学生128)
8.地球温暖化を考える(学生106)
9.地球温暖化の被害者たち(学生41)
10.一人ひとりが果たす日本の“責任”(学生117)
11.経済発展による環境や人の変化(学生55)
12.環境優先への転換(学生35)
13.温暖化と貧困(学生127)
14.中国の環境対策と経済発展(学生48)
15.経済的格差問題の持つ影響力(学生17)
以下はPART 2に順次掲載
--------------------------------------------------------------------------
1.環境と経済の繋がり(学生119)
私は環境と経済は大きく関わりがあると思う。例えば、日本の今の環境と北朝鮮の環境を比べてみても、日本は一人一人の生活は豊かな方で、先進国。北朝鮮は人一人が生きて行く為の十分な養いがなく、発展途上国である。
これは、環境が豊かでない国ほど経済的にも豊かでないと言える。もはや温暖化が進んでいる今、人一人一人が環境についてもっと親身になって考えるべきだと私は思う。授業中のビデオ画像で、どこもいつかは滅びるといったようなことを、島の総長が言ってましたが、それを防ぐために私たちは勉強をするのだと思う。
環境が安定すれば経済的にも安定して、安心した生活を送ることが出来る!
従って、環境が直接経済に繋がると考えられる。
2.経済と環境の共存(学生66)
経済と環境。一方に視点を当てるともう一方が崩れていく。両方が共存する方法はないのか。今日の環境問題で重要なのが温暖化である。原因は二酸化炭素などの温室効果ガスであり、二酸化炭素排出の最大の原因は自動車である。
環境にやさしい車といって思いつくのがハイブリッド車だろう。ハイブリッド車は電気モーターとエンジンの両方を積んでいるため、ガソリン量が減り、二酸化炭素排出量が減少する。一方1997年にハイブリッド車が発売されたが、未だ販売価格が高い。これがハイブリッド車の普及を阻害している。確かに、ハイブリッド車と聞くと珍しいものと感じてしまう。ハイブリッド車の普及は、従来の自動車による環境汚染を減少させることにつながる。それによって経済的な被害を受けるといったこともないだろう。
これから先、一刻も早くハイブリッド車が私たちの生活に身近になることを期待する。そして、日常的な面から地球環境に貢献したい
3.行動で示す(学生38)
数十年後には地球に住むことが困難になる現在の状況では、先進国のみならず発展途上国の協力が不可欠だ。
しかし、経済の発展を抑えるというのは難しいことである。例えばアメリカに次ぐ炭素排出国である中国は、これからの環境を大きく左右する力を持つ。そのために先進国からの圧力もまた、大きい。それに対し、印象的だったのが昔に見たVTRで「先進国は資源を使うだけ使っておいて、自分達には抑えろ。というのは不公平ではないか」という発展国側の不満だ。確かに、これから生活を豊かにしていこうという時に、すでに満ち足りた生活を送っている側から環境を重視しろなどと押し付けられたら不愉快になるのは当たり前だろう。
大事なのは各自が行動を起こし、それを広げることだ。今まで市場経済重視の手本ばかりを示してきた先進国が、これからはエコ・エコノミーの見本となるよう努力したい。
4.経済発展は環境を破壊する(学生58)
環境と経済はかかせない関係である。全く違ったイメージだがこの2つはつながっているのだ。
日本はかつて経済発展させようと何度も試みて実際に経済は発展してきた。現在の日本の豊さをみてもわかるだろう。しかし、経済発展の影には環境問題といった問題があった。森林破壊や酸性雨といった問題が知らない間に発生していたのだ。自分は熊本出身なので四大公害の水俣病の恐さを知っています。水銀を川に流し、それが魚から人間と伝わり水俣病が発生した。これも経済発展させようとした結果である。
このように経済を発展させようとして環境が破壊されている。このまま環境を無視して経済発展させていくと地球の破壊もそう遠くないだろう。
5.ライフスタイル転換の必要性(学生145)
このままのライフスタイルで生活し続けたら、恐ろしい結末が待ち構えているのは誰にでも想像し得ることだろう。
ライフスタイルの転換こそが地球環境を考える上で重要なポイントになると私は考える。1987年以降、地球環境サミットや京都会議で二酸化炭素削減など具体的な事柄が議論されてきた。しかし、地球環境問題が解決の道を進んでいるとは思えないのが現実である。生活水準が高められてしまった現在、生活水準を低くすることで地球環境問題の解決を促すことは不可能に思われる。そこで、行動様式など人間生活全体のライフスタイルを変化させるのはどうだろうか。政府が中心となり、国民がライフスタイルを快く変えられるよう保障体制や福祉を充実させれば、国家全体で地球環境問題に能率的に取り組めるようになるのではなかろうか。
各国が経済学的世界観ではなく生態学的世界観を重視するようになれば必然的にライフスタイルは変わると私は思う。
6.世界で地球を守る(学生104)
私は、環境問題を世界全体で考え直し協力して、解決すべきであると考える。
現在、アメリカは京都議定書に批准していない。これは、大国であり、工業国であるにもかかわらず環境問題に向き合っていないように感じる。地球は1つであり、一度壊れてしまうと元に戻すのは非常に困難である。オゾン層が破壊され、地球の温度が上がってしまうと、生態が崩れ、人間も生きられなくなる。そんな地球になることを世界が一刻も早くとめなければならない。
世界全体で解決する際に壁となる事は開発途上国と先進国との経済格差であるが、私は、もっと国内で厳格な管理をすることで余計な資金を減らし、その分を開発途上国に支援をし、環境対策に資金を当て、技術の開発を進めるべきであると考える。
このように、環境に対する課題はたくさんある。この問題を会議やサミットの開催だけで終わってはならない。一つしかない地球を世界全体で協力し、守っていかなければならない。
7.導入すべきもの(学生128)
現在の地球環境を改善しようと思えば、やはり資金が必要となる。そこで、私は欧州では取り入れられている環境税について考えてみた。
環境税は炭素税とも呼ばれ、CO2排出量に応じて家庭や企業から徴収するものである。日本では与党で議論がなされているものの、経済界からの反発が大きく、導入は見送られている。実際にどのくらい課税されるのかというと、環境省の「環境税の具体案」(2005年10月)によれば、一般家庭1世帯あたり、年間約2400円の負担となり、税収は企業と一般家庭を合わせると約3700億円となる。しかしやはり増税となると、国民も反対するであろうし、企業もタックスヘイブンなどに逃げてしまうかもしれない。これは産業のドーナツ化を起こし、経済衰退を誘引しかねない。だが、これにより温室効果ガスは4300万t、1900年基準で3.5%の削減が見込まれている。
地球環境は危機が迫っている。これは本当に導入すべき税ではないのだろうか。
8.地球温暖化を考える(学生106)
環境と経済について述べる。
地球における文明が発達し続ける一方で、自然環境は破壊され続けている。その代表的な例が地球温暖化である。地球の平均気温が1~2℃上昇してもたいした影響はないと思われる。しかし今、地球の平均気温が1~2℃上昇したことが原因で一つの国が消えようとしているのだ。その国はツバルという島国である。ここ数年のツバルでは、はるかに海水面の上昇が進行している。このことが原因となり、床下浸水や農作物の被害などが深刻となっている。
内閣総理大臣補佐官である小池百合子さんは『気候変動によって農作物が取れるべきところで取れなくなる。海水温度の上昇によって生態系が変わると漁業にも大きな影響が出ます。』と述べている。このことからもわかるように、地球温暖化は深刻な問題なのである。
私たちもこの問題を他人事ととらえるのではなく、私たちに関係があることとして受け止めることが大事なのではないだろうか。
9.地球温暖化の被害者たち(学生41)
経済の発展に伴い私達は今、地球温暖化という重大な問題に直面しています。地球温暖化の問題点とこれからについて論じたいと思います。
まず、なぜ地球温暖化が話題になっているかというと、海面の水位の上昇と気温あがることによる生態系へ及ばす影響のせいです。経済の発展は私達に車などの便利なものを与えてくれました。しかし、このような経済の恩恵をあまり受けてない貧しい人が特に地球温暖化の影響を受けています。水位の上昇に伴い住む土地がなくなるのも貧しい人達がほとんどです。最近では、地球温暖化による影響と思われる熱波や洪水、ハリケーンなどで医療施設などの整っていない地域でたくさんの死者がでています。経済の発展の影に被害を受けている人達がたくさんいます。
これからの未来は世界中の人達一人一人がこれらの問題を意識し、個人でもできる対策を考え、そして先進国なども大規模な対策を考えるべきだと思います。
10.一人ひとりが果たす日本の“責任”(学生117)
我々人類の生命をも脅かす環境破壊という危機的事態において、大量生産・大量消費の下で経済発展を遂げた日本の責任は非常に大きいと考えられる。
今日まで、京都議定書などの政府レベルでの取り決めがなされてきたが、日本のCO2排出量は減少はおろか増大しており、その間にも太平洋の島々では環境破壊の影響が現実化している。先進国が招いた問題の被害を受けるのは途上国という矛盾に対し、私は日本人の無関心さを指摘せずにはいられない。責任者としての日本は、この差し迫った問題に対して実際の行動をとるべきであり、そのためには日本の経済システムの転換が必要とされる。
経済システムの転換という概念はとても抽象的で大きなテーマであると感じるかもしれないが、私達の日常における些細な努力が実はその実現への大事なプロセスなのである。環境破壊においてはもはや一刻の猶予も許されない。従って、我々全員による不断の努力が今すぐに必要である。
11.経済発展による環境や人の変化(学生55)
ここでは経済発展による環境や人々の変化と今後取るべき対策について考えて行きたいと思う。
地球温暖化の影響で深刻なのは環境問題だけでなく、格差問題が発生するということだ。アメリカや日本、中国などの先進国の経済が発展するとともに、途上国の人々は洪水やハリケーンなどの公害にあい、対策のための費用すら確保することができない状況に陥っている。確かに産業革命の技術革新によって私達の生活は非常に便利で、不自由ない暮らしになった。しかし、更なる経済成長を求め続けた結果が現在の様々な問題に繋がっている。
温暖化対策に積極的なスウェーデンでは、ほとんどのバスやタクシーがガソリンではなく、水素ガスやバイオガスを使用している。本来ならば、中国やアメリカなどの排気ガスが最も多い国が一早くこのような対策を取っているべきだろう。
今からでも環境問題対策に熱心に取り組み、途上国の被害を少しでも軽減させることが必要だと思った。
12.環境優先への転換(学生35)
現代の経済発展はめざましいものであるが、それと同時に環境破壊の問題も深刻である。
以前テレビで見たスウェーデンの取り組みには驚かされた。ゴミの分別は細かく徹底され、バイオガスで走るバスなど環境に配慮した生活が営まれていた。しかし一方で、近年の中国の経済発展はすさまじく、環境破壊もひどいという。このまま中国のような経済発展・環境破壊が続くなら、いくらスウェーデンのような取り組みをしても無駄になってしまう。地球の環境は限りあるものである。人類はもう十分に経済を発展させてきた。いまはこれからの対応をしっかり考える時期であり。そうしないと取り返しのつかないことになるだろう。
経済と環境、どちらか一方を優先させるのではなく、環境を優先し、どう共存していくかを考えなければならない時代になったのだと思う。
13.温暖化と貧困(学生127)
今日貧困で苦しんでいる地域が存在するが、そのような地域を援助し開発をしていくことは最善の方法なのだろうか。
貧困をなくすことと環境を保護することの間には一つの矛盾が生じている。それは援助をして特定の地域が経済的に豊かになると同時に環境の破壊が進んでいくという矛盾である。つまり、経済が発展するということは機械化が進んでいき、二酸化炭素の排出量や排気ガスなどが増える。するとその二酸化炭素により現在問題になっている地球温暖化へ発展してしまうということである。最近の調査で、経済格差が徐々になくなってきているということがわかった。一方、温暖化により気温が一度上昇するだけでも死者や洪水が増加してしまう。
従って、この矛盾をいかに考えるかが重要となってくるのであり、エコエコノミーという発想の転換をおこなわなければどんどん温暖化が進んでいってしまうのではないだろうか。
14.中国の環境対策と経済発展(学生48)
環境汚染物質の排出量が世界最大の国である中国の環境問題対策について論じる。
国民の環境保護意識が中国と先進国とで決定的に異なる。住民による環境保護目的の非政府組織(NGO)などほとんどない。中国の環境問題への資金供与と技術移転においては先進国に期待される役割が大きい。特に環境先進国である日本が貢献できることは多い。省エネ技術やソーラー、燃料電池などの新しいエネルギー利用促進の分野でも貢献できるだろう。中国はいまだに多くのエネルギーを石炭によって供給しているため大気汚染の主な原因となっている。アジアの一員として、グローバルな環境対策として、歴史的にも関連の深い中国を救うことは日本にとっても大変意義のあることだと思う。
深刻な環境問題を克服するためには国民一人ひとりに環境意識を持たせる事と企業の積極的な関与が不可欠だが、環境産業の育成は環境対策と経済発展の双方が期待できるのではないか。
15.経済的格差問題の持つ影響力(学生17)
今回の講義を受けて、私は現在の地球環境に経済は大きく関連しているという事を知ったと同時に、この二つの関連性についてある一点を、人々が理解していく事がこれからの地球環境を考える上で重要であると考えた。
それは、経済的な格差問題が環境悪化の悪影響としても顔を出す、という事だ。2005年のハリケーン・カトリーナのときも、主に被害を受けたのは貧しい人々だった。これはお金がないために新たな土地へ移り住む事も出来ないなどの金銭的な理由が枷となったと言える。また、魚の南北問題に関しても、EUがセネガルの宣言した200海里内での漁業権を買うという事態も、セネガルが経済的に豊かであったらまず起こりえない事だと言える。
以上の点から、経済的格差問題の持つ多方面への多大な影響力を踏まえ、私たち人間が互いの経済的格差を埋めていく事が、地球環境保全につながるのではないかと、私は考える。
16以下は、PART 2に順次掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます