Creative Photo House

よろず写真館~CPHouseへようこそ

もう初心者を卒業!?-Qing Dao Photo Club Newsletter Vol.2

2012年04月22日 | 撮影の基礎(毎月更新)
 皆さま、ニーハオ!
 前号の『撮影の基礎』に続いて、今回は『写真の要素』です。同じ被写体を撮影しても、写真の要素があるとないでは、全く違う評価の写真になります。良い写真には、その要素がきちんと含まれています。どんな写真が『プロみたいだね!』と言われるのか。そのポイントをご紹介します。まずは、素敵な写真を撮るための心構えから入りましょう。
これであなたも初心者を卒業ですよ(^^♪

☆光に敏感
 写真は英語で『Photograph(又はPhoto)』と言います。語源は『光』なんですよ(^^♪
今ではモノクロ(白黒)写真は特別扱いされますが、元々このモノクロしかありませんでした。また、フィルムであれ、デジタルであれ、カメラはこの『光』を記録しています。
写真にとって光は重要な要素です。Vol.1-1でご説明した『玉ボケ』は、この光の要素の応用ですね。光の扱い(光を読む)の上手な人は、写真の上達が早いと言われています。

☆感動は何処に
 目で見たときに『美しい』『美味しそう』『清々しい』と感じパシャ!でも、あとで写真を見ると? こんな経験は誰でもお持ちでしょう。カメラが悪い?技術がない?写真だから?いえ違います。人は無意識のうちに感動の中心にズームインしているからです!(^^)!
しかし、無意識のため、感動の中心に気が付かず写真を撮ってしまうことが、現景を見た時と、写真を見た時の感動の差になって表れてしまいます。

☆写真は口ほどに物を語る!?
 ほんとですか?と言われそうですね(#^.^#) 
 では、頭の中に一輪の花の写真を思い浮かべてください。人それぞれに思い浮かんだ花の色、明るさなどが異なることでしょう。この思い浮かんだイメージで、実際の撮影をしてみてください。きっとあなたの気持が写真に現れますよ(*^_^*)

☆写真の主要素は3つ
 良い写真は、光に敏感で、感動を中心にして、気持ちを表す。意味わかんない
では、実際にこれらをどう意識して撮影すればよいのかをご説明しましょう(^^ゞ
 ◎明暗
  生活の場所では、その光の向きや強さの違いで、室内、屋外を問わずその場所が均一の明るさであることはなく、必ず明るいところと暗いところがあります。先ほどの『光を扱う』とは、被写体に対する光の向きと明暗をしっかり見極める、ことです。
  作例は、同じ土産物が並んでいるだけの光景です。明暗差が無ければ何も感じない写真になってしまいますが、日蔭の土産物があることによって、光の当たっているものがグッと手前にクローズアップされ、見る人にリズムを与えます。

 ◎主役と脇役
  どんな映画やドラマでも脇役がいなければ、主役が引き立ちません。写真も同じことが言えます。ただ、ボケなどの周り全体が脇役となることもあります。
  作例の主役は破れた張り紙、脇役は白く横に流れる影です。この脇役によって時の流れを表現し、主役を引き立てています。また、右が明るく、張り紙が長いことも意識して撮影しています。ちなみに、この白い影は人が通り過ぎた軌跡です。

 ◎構図
  写真内の何処に主役と脇役を配置するかによって、写真を見る人に与えるイメージは変わります。しかし、構図を意識し過ぎると、肝心なシャッターチャンスを逃してしまいます。これでは意味がありませんね(#^.^#) 
  作例は、最も基本となる『三分割法』という構図によって撮影したものです。真ん中の1/3(波)が主役、上下の1/3(砂浜と空)が脇役です。このように、構図法に合わせることにより、見る人に安定感を与えます。
  なお、この構図法については、次月に詳しくご説明します(^^♪


☆写真の主要素実践編
 写真の主要素を意識なしに撮影するには、沢山撮ること。そして、良い写真を沢山観賞することでしょう。実は上の3つの作例は、プロの方々から多少の評価を頂いた写真です。では、上の作例だけでは物足りないでしょうから、もう少し作例をご紹介しましょう。但し、以下は全て失敗作です(#^.^#)
◎何が主題?

 広角で撮影しているため広さは十分に伝わり、構図も空と陸が半分で安定して見えます。順光のため空の色もしっかりした青色です。しかし、何が主役(何が言いたい)なのかわかりませんね。景色が広大できれいなあまり、全体を撮ってしまった悪い例です。例えば、地面すれすれにカメラを構え、撮影位置を変え右側の足跡を追うように撮れば、印象の良い写真になったでしょう。
<ワンポイント>風景をきれいに撮影したい場合は、必ず順光(撮影者の後ろからの光)で撮影しましょう。

◎画面の端まで気を使って

 主役(新郎新婦)、構図、そして周りのボケ具合も良い感じです。しかし、大きなミスが2つ。ひとつは明るさが足りません。もう一つは奥行き感を出している右の街路灯が中途半端に写っています。街路灯を丁寧に入れて撮影すればよかったでしょう。
 <ワンポイント>遠近感を与えるには、順光の光、適度のボケ、そして構図が大切です。

◎脇役が不足

 主役の目線は空?それとも竿?脇役不足のために主役が引き立ちません。空に雲が浮かんでいればそれを脇役に。釣竿が脇役であれば、カメラを傾け竿の先の方まで入れるなどして、見る人の目線を誘導するカッティング(絵作り)が必要です。
 <ワンポイント>モニュメントなどは、朝夕の斜光で撮影するとダイナミックな感じ(動感)を表現できます。

☆自分流の写真を撮り続けよう
 最後に、良い写真は『これだ!』という決まりはありません。絵画や音楽でも、いろんな種類、ジャンルがあり、どれが良いと言えないのといっしょです。ご自身が思い浮かべた写真が撮れた時、それこそがベストショットです。技法は、あくまでご自身のイメージを写真に再現するための知識とお心得ください。

 来月からは、いよいよ写真の撮り方について深く説明をしていきます。最初は『美しく見せるコツ』です。
 では、下次見!


最新の画像もっと見る