櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

stage photo : Sakurai Ikuya dance solo(櫻井郁也ダンス舞台記録2022)

2022-09-20 | ダンス新作公演 Next performance

 

写真=櫻井郁也ダンスソロ2022『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)』より

 

踊ルことによってはじめて蘇ってくる感情がある、そんな気がしてならない。失い続けている原初的な感情かもしれない。(振付ノートより)

 

 

_______________________________

Stage info. 櫻井郁也/十字舎房:公式Webサイト

ただいまHPでは7月末に行った新作公演の記録を公開しております。作品制作中に記されたテキストや過去の公演写真なども掲載しておりますので、ぜひ、ご覧ください。

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

stage photo : Sakurai Ikuya dance solo(櫻井郁也ダンス舞台記録2022)

2022-08-26 | ダンス新作公演 Next performance

 

写真は、先日行った公演『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)』の冒頭シーンから。

上演からもうすぐ1ヶ月になるが、今回の作品について、考えている。やわらかい動きや色彩を使ったが、根底には僕らの時代の根っこにある重いものが呼吸している。

踊りをつくりながら、荒れ野について考えていたのかもしれない。もう少しここの関係は続くかもしれない。アドルノの例の言葉"Nach Auschwitz ein Gedicht zu schreiben, ist barbarisch"アウシュヴィッツ以後に詩を書くこと、、、)ではないが、決して安易に答えを出せない問題が、肉の底に絡まってある気がしてならない、気になって、ならない。

踊りは、生きることを肯定し受け入れ続けてゆく覚悟や次世代に渡すことに関わっていると思うのだけど、同時に、このココという場所やイマという時間やコノ存在についての認識を(身体との対話を通じて)入れ換えてゆくことにも、連なっているのではないかと、いま思う。そこから新しい稽古を始めている。

次回作への構想に、少しづつ近づいて行きたい。

 

_______________________________

Stage info. 櫻井郁也/十字舎房:公式Webサイト

ただいまHPでは7月末に行った新作公演の記録を公開しております。作品制作中に記されたテキストや過去の公演写真なども掲載しておりますので、ぜひ、ご覧ください。

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

公演パンフレット:櫻井郁也ダンスソロ2022『やがて、、、』

2022-08-11 | ダンス新作公演 Next performance

 

 

ない、とともに、あること。

カナタで。

 

切ラレタ髪、とはアウシュビッツ跡で見た少女の遺髪、三つ編みのまま切られた髪。時勢もあり、死者と未来の子供たちについて思うことが多い。気が遠くなるほど遠くの爆発と死が星の光になったように、わたくしたちの、にんげんのジカンにんげんのマイニチが気が遠くなるほど積み重なッたとき、たくさんたくさんたくさんの罪と失敗と悲しみと悔しさが、喪失と空虚の深さが、やがて、復活の力や新しい人を生み出す力に転じ、この肉体の暗闇の奥で血は光になり、はるか遠方を照らすのではないか。わけもなく、そう思う、思わずにイられない。 

2022年夏・櫻井郁也)

 

 

上記は、先日開催した新作公演(7/30〜31東京)の当日パンフレットの表紙写真と櫻井郁也による掲載テキストです。

上演完了以来、さまざまなご感想をいただきつつ、事後反芻を始めております。

関連する文章など、随時掲載いたしますので、よろしくお願いいたします。 十字舎房・制作部

 

 

_______________________________

Stage info. 櫻井郁也/十字舎房:公式Webサイト

ただいまHPでは7月末に行った新作公演の記録を公開しております。作品制作中に記されたテキストや過去の公演写真なども掲載しておりますので、ぜひ、ご覧ください。

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

公演完了のご報告:櫻井郁也ダンスソロ2022『やがて、、、』

2022-08-03 | ダンス新作公演 Next performance

上演完了

櫻井郁也ダンスソロ

『やがて、、、

(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Sakurai Ikuya Dance Solo

”WITH TIME”

2022年7/30〜31

東京・六本木
ストライプハウスギャラリー B1

__________________

おかげさまで、7月31日をもちまして、上記の新作公演を無事に納めさせていただくことができました。

たいへんな暑さのなか、沢山の方々にご来場いただき、心より御礼を申し上げます。また、人数制限をはじめ感染予防関連の様々なお願いにご協力いただき、ありがとうございました。

ただいま、当日アンケートのほかにも、SNSでのご記載や、ご感想メールが届きはじめております。いただいた一言一言がじっくりとエネルギーになり、イメージや思考や動きに何らかの力を与え、新たな作品の萌芽に関わってゆくのではないかと思います。

繰り返し見届けてくださっている方々、また2日連続での立会をしてくださった皆さま、そして、お言葉やご感想をいただいた皆さま、ご紹介者・評者の方々、上演協力・現場協力の方々、強く力をいただいております。

今回の成果をしっかり検証し、より意義のある公演をお届けできるよう、努力したいと思っております。

今後の活動予定など、順次このブログにてご案内させていただきます。

みなさま、あらためまして、これからも、何卒よろしくお願いいたします。

櫻井郁也、スタッフ、関係者一同

ダンス・アートユニット〈 櫻井郁也/十字舎房〉・公式HP

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あなたは、どんな、、、(新作公演プロセス:櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-29 | ダンス新作公演 Next performance

あなたは、どんな人だったのか。

そんなふうに、あの髪を思い出すたび、思う。

「少女の三つ編みのまま切断された髪。あれは、まだ生きていたかもしれない人の髪なのだ。会うことだって不可能ではなかったかもしれない」

そんなことが創作ノートに書かれている。

コロナ禍のなかで、肉体について、命について、そして、血液について妄想することが増えた。そんななかで、ウクライナ戦争が起こった。なぜか、あのアウシュビッツの少女の髪の記憶が強烈に思い出された。そこから始まった思索や感情や未来についての漠たる思いが舞踊衝動に結びついた。それは、今まで経験したのとは少し異なる、問うような思いの踊りになっていった。

上演の前日になるけれど、今回の作品は、ますます問いかけに満ちている。

問いの力が舞いを呼び込もうとしているように、同時に、舞いから新たな問いが呼び込まれてゆくようにも、感じる。

ご参集の皆さまとの時間の中で、この作品は、さらに変化してゆくに違いないと思う。

櫻井郁也

※写真は前回公演より。

 

_______________________________

いよいよ本番!!

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト(詳細&ご予約)

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定につき、なるべく予約をご利用ください。(上記タイトルをclick)

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作公演プロセス:抗えないもの(櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-28 | ダンス新作公演 Next performance

 

 

踊る、その体感が変わり始めている。この一瞬、というものへの感触も変わり始めている。

二度とない刻一刻ということ。

いまは長生きする人も沢山いるが、抗えないものはあるはず。自分自身も、年を重ねるほどにあと何年くらい生きていられるのかな、と思うようになってゆく。そんななかで、ふと思う。「体」なるものについて。「現在」なるものについて。

血はいつか光になるはず、

なぜか、そう思ってしまったところから、週末上演となる新作は始まった。

思い直感した、その根を探ってゆくように稽古が続き、蠢き踊ろうとする肉体を 見つめるうち、次第に、いまこの現在の舞踊衝動を自分なりに読み解いて作品コンセプトや題名が言葉になっていった。公演サイトに記載したいくつかのテキストは、そういう言葉たち。

体と踊る、痛みと踊る、時間と踊る、喪失と踊る、

ソンナコトをこころみるうち、

やはり、血について思い巡ることが、連日のことになった。

公演のたび、作品制作のたび、血への思いや考えや感覚が、共通して湧き出てくる。

僕にとってダンスというのは血に関わるものであることは間違いない。

血が未来の光を内包していると感じるのと同時に、

血には不在が溶け込んでいる、ということも、強く思い実感する。

不在とは死者、不在とは未来の子供たち。

不在とともにあること。

(最終稽古を経て、いよいよ本番に臨みます。)

櫻井郁也

※写真は前回公演より。

 

_______________________________

いよいよ本番!!

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト(詳細&ご予約)

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定につき、なるべく予約をご利用ください。(上記タイトルをclick)

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作ダンス公演プロセス:ここ、という場所 (櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-26 | ダンス新作公演 Next performance

 

なんにもない場所に立っているわけがないのです。

ココは、記憶や予感で満たされ、悲しみや喜びで満たされ、怯えや希望で満たされ、抗えぬ時間の流れと世情で満たされて、この場所となってある。

ココに立っている、ということは、この場所を満たしているあらゆる物事とワタクシの心を重ね合わせている、ということと、同じなのではないかと、ふと、思うのです。

文章=新作公演2022・創作ノートより

写真=前回公演より

 

_______________________________

いよいよ本番!!

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト(詳細&ご予約)

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定につき、なるべく予約をご利用ください。(上記タイトルをclick)

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

前回公演写真・テキスト(櫻井郁也ダンス舞台記録)

2022-07-21 | ダンス新作公演 Next performance

 

photo=Sakurai Ikuya dance solo"Ur-speak"2021

いのちあるあいだ、

ひたすら流れ続ける血液の中で、

生まれそこなった心が疼いているのか、

あるいは、

祖先の声が血に溶け継がれて騒乱しているのか。

(前回公演パンフレットより:text=櫻井郁也)

 

_______________________________

チケット予約受付中

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします。

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

dance photo7/18

2022-07-18 | ダンス新作公演 Next performance

 

新作公演まで、あと2週間を切りました。

写真は通しリハーサルの一コマ。

出演者もスタッフも、いよいよ作業の山場です。ぜひ、ご来場くださいませ。

 

 

_______________________________

チケット予約受付中

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)』

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作ダンス公演プロセス:しかし、命というものに一体何を(櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-11 | ダンス新作公演 Next performance

(写真=櫻井郁也新作公演7/30〜31:現場リハーサルより)

 

たしかに生きてきた、たしかにいま生きている、

しかし、命というものについて一体何を知っているのだろうか、

という疑問が何歳になっても、ある。

命というものについて真面目に考えようとすればするほど、命というものに接する意識が何とも足りていない気が、年々してくるのである。

半世紀以上生きていて、色んなことをして、色んな国を旅して、色んな人に会って、色んな本も読んで、そして思えば歴史的に大きな出来事に何度も見舞われ、ふと、「知らない」ということそのものを重く実感する。

そんななかで突発したコロナ禍もすでに長くなり、そこに新たな戦争が始まり、さらに先日のテロ、ごく身近な場所にいつ突然の危機が発生してもおかしくない、という、いま、この「いま」のなかで、やはり命について思い考えざるを得ない。

月末の公演に向けて、動き、蠢き、踊ろうとする、踊りなるものへの再接近を、試みている。この「肉体」の奥底を聴き直そうと、する。

どんなふうになるのだろうか、、、。

 

 

_______________________________

チケット予約受付中

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします。

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作プロセス:イキモノとしてのダンスを (櫻井郁也ダンスソロ公演7月30〜31.2022)

2022-07-09 | ダンス新作公演 Next performance

 

新作ソロ、本番まで残り3週間。連日の稽古や議論のなかで、ダンス公演というものについて、繰り返し考えさせられています。

今回のチラシ(↓)には、久々にイメージ写真を用いました。稽古プロセスをスタッフが見て試作したもので、言わば中間地点のビジョンですが、これがまた一つのキッカケになって僕自身も作品もかなりの変化を続けています。この月末の2回の本番で、どのようになるか、まだ想像がつきません。

 

裏面(↑)は過去作と現在をつなぐ意味で前回公演の記録写真から選びましたが、この数年のチラシは表に前作写真を使って舞台と舞台の連続性を示唆していましたから、今回は少し変えたわけです。

前作は昨年上演しましたが、これはコロナ以前に創作を開始し自粛による二度の上演中止を経て再構築したものでした。対して、今回の作品『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)』英題 ”WITH TIME"  は、コロナ禍を経験し始めてから発想した作品です。それゆえ、コロナ以前には無かったイメージや身体感覚や空間が作品の核を形成していて、そこには何かしらの大きな変化が出てくるのではないかと、稽古を進めながら予感しています。これは僕のダンスが新しいタームに入ってゆくのではないかという予感でもあります。

また、上演の場についての感覚も、変わったと思います。まず一つは、社会状況に対する認識。次に「対面」とか「ナマ」ということの重みが、やはり大きくなっているということ。これらの点は、非常に大きいと思います。

今回の作品は、公演サイトに書いたように、僕自身の過去の記憶と目下の世界に対する眼差しが絡まって非常に大きな舞踊衝動になっているのですが、加えて、現況での現場感覚、ライブの場で生まれる瞬間瞬間というものに対する皮膚感覚が、本番では、かなり大きな要素になると思っています。

イメージはいつも一瞬一瞬の時間と運動感覚が絡まり合って生まれます。だからこそ一回一回のステージの「1回」という意味の重みがあるのだと思います。同じものを何回も見ることができるものとは極端な違いがダンスにはあります。同じ作品でありながら日々生まれ変わっていなければダンスという感じが、どうもしない。そのあたりのことを、今回の作品ではよく体験してみたいと思っています。

ふと思うのですが、ダンス作品は、人生の断片から膨らんでゆくのですから、作品というのは常に新しく常に現在でありながら過去や未来に深く関わろうとする、連続と非連続の重なりであり、矛盾や未知の要素を含んだまま訪れてくるもの、あるいは、生成される時間のカタチなのかもしれません。

さて、どんな作品が、どんな現場が、生まれるのか。

本番までひたすら変化し続けたいと思います。

 

_______________________________

チケット予約受付中

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします。

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作プロセス:ひとつの肉体へ(櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-04 | ダンス新作公演 Next performance

photo=新作公演・現場リハーサルより

 

組織ではなく個の肉体を見つめようとする「独舞」を活動軸として20年を超えました。

舞台上の肉体を一つにする、という状態を最初から最後まで持続することで、意識の状態は独特の集中に向かっていきます。そして精神と肉体の関係が鮮明に表出されます。

そのような状況でのダンスを通じて、僕は、人間と人間以外のものの関係性について、あるいは、存在と存在しないものとの関係性について、想像力を広げてみたいと考えたのです。

そして、いつしか、死者のことや未誕生者のこと、喪失と未出現について、ということも、視野に入ってくるようになりました。

肉体には過去と未来が常に宿っているということでしょうか。

いまこの一瞬が最も創造的な地点あるいは現場性ではないかと僕の場合は思っているのですが、踊りの場で、現在この一瞬ということに強く集中すればするほど、不思議なことに、肉体なるものが遠い過去や未来と連なっていることが意識されてならないという経験が出てきたのです。

そのようなことを、今回の作品ではあらためて意識し直しています。

この春に出演した「天使館・ポスト舞踏公演(世田谷パブリックシアター3月)」ではソロシーンとアンサンブルシーンを踊り、本番は4回もやったのですが、その一回一回の変化が非常に大きく、踊りが変容する芸術であるという、ごく基本的なことを再認識しました。

天使館というのは、僕の師である笠井叡が設立し、舞踏の草創期から現在まで続いてきた場なのですが、そこで学んだ人が世代を超えて集まった舞台でした。思えば、この天使館での修行時代を経て、コラボレーションの継続からカンパニー活動への準備に向かっていた時期が何年かありましたが、方向を変えて、独舞に集中的に向き合いたいという考えが急激に強くなったのが2001年のことでした。

春は色んな方々と踊りましたし大きな劇場で観客席と舞台は明確に区別されていましたが、今回の新作公演の会場はアートギャラリーですから演者との境目が曖昧で、限られた方々の前で一人一人のお姿がハッキリと見える中で独りで踊りますので、対照的とも言えます。

一人一人が見えるなかで独り踊る。これは僕の中ではかなり大事なことで、演者と観客の接近、個人と個人の対峙としての場づくり、これは僕の公演活動のなかでは、独舞に集中し始めた時からスタートしたテーマでもあります。

独舞=ソロダンスの特徴は、肉体の微細な変化をも見つめることができること、同時に、1回1回がその場で消えてゆくこと、それゆえ再現が困難であることだと思います。そのような特徴を、なるべく演者と観客が接近した状況で味わってもらいたいと思って続けてきました。

生きている時間と共に、生きている生身の身体が踊る、すべては現在進行形。

本番まで1ヶ月を切りました。

どのような出来事が生まれるか、ドキドキしながら稽古を進めたく思っております。

 

 

 

_______________________________

公演サイトopen=チケット予約受付中

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします。

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年公演チラシ(櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-07-04 | ダンス新作公演 Next performance

7月末開催の新作公演 チラシです。

都内の劇場やギャラリーなどで配布中。見かけましたら、ぜひ手にとってみてください。

※イープラスのアプリではダウンロードも可能です。

※メディア掲載や情報更新などはコチラ

新作公演2022

櫻井郁也ダンスソロ

『やがて、、、

(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)』

   SAKURAI IKUYA DANCE SOLO “WITH TIME"

2022年 7月30(土)〜31(日)開催

東京・六本木   

ストライプハウスギャラリーB1

公演サイトopen↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演Webサイト

公演の基本情報、チケット予約、作品に関する声明や創作メモなど。

過去作の記録や写真も掲載しております。

ぜひご閲覧ください。

 

 

_______________________________

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新作プロセス:不在と時間 (櫻井郁也ダンスソロ2022.7月30〜31)

2022-06-21 | ダンス新作公演 Next performance

 

7月末上演の新作、稽古中の写真です。

 

失われた時間が現在を、見つめているのではないか。

私の生を死者が、見つめているのではないか。

同時に、

まだ生まれていない時間や、まだ生まれていない存在もまた、

この現在、この私を、私たちを、見つめているのではないか。

そんなことを、

今回の作品を作りながら、たびたび思います。

 

思い返せば、子供の頃から、

私の時間に死者の時間が重なってゆくことを、

私の時間が未生の時間に連なってゆくであろうことを、

さまざまな機会に経験してきたのかもしれません。

奇妙な言い方かもしれませんが、

いまここの時間には不在の時間がどこかで結びついているのではないか、

と思えたりもします。

 

公演ステートメントに書いたようなことに加え、よりプライベートな事柄も含め、今回の作品は喪失と予感に繋がっているのかも知れないです。それともうひとつ、病や痛みや弱さや脆さや危うさを抱えながら、あるいは、それらを受け入れながら、ダンスとして作品として時空が成立するということ。そのようなことも最近は考え始めており、これはなかなか容易くないのも確かですが、必要なことではないかと感じています。

 

肉体はいつも時を数えています。

肉体は喜びや哀しみとともに時の経過を蓄積し、やがて時に満たされ、消えて行きます。

そのような当たり前のことも、今回の作品では改めて反芻しています。

 

本番まで1ヶ月半ほどですが、ここから稽古が山場に向かいます。大きく二転三転してゆくかもしれません。さて、どのようになってゆくか。今回の作品は、これまでとは少しちがった感触がし始めています。

また経過を書きたいと思っております。

 

 

_______________________________

公演サイトopen=チケット予約start

↓↓↓click↓↓↓

櫻井郁也ダンスソロ新作公演

『やがて、、、(タトエバ切ラレタ髪ノ時間ト)

Webサイト

開催日=2022年 7月30(土)〜31(日)

席数限定。ご予約はお早めにお願いします。

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス:ご案内  

クラスの種類や内容など、上記をクリックしてください。

 

 

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022年公演(7/30〜31)櫻井郁也ダンスソロ2022Stage info.: Sakurai ikuya dance solo 2022

2022-05-29 | ダンス新作公演 Next performance

 

公演情報 Stage information 

 

櫻井郁也のソロ公演再開第2弾。

開催日程のお知らせです。

コロナ禍が続くなかですが、昨年に続きまして六本木・ストライプハウスギャラリー様のご協力にて新たなソロ作品の公演開催を決定いたしました。会場の「ストライプハウス」は現代美術を牽引してきた歴史ある都心ギャラリーで舞踏との関わりも深く、多くのダンサーが踊った場所です。ぜひとも、ご注目ください。(十字舎房制作部)

 

櫻井郁也ダンスソロ

『新作 2022』※作品タイトル未定

 

2022年730(土)~  31(日)2日間公演

東京・六本木

ストライプハウスギャラリー(地下フロア)

東京メトロ「六本木」徒歩5分(六本木交差点アマンドわき下る、欅坂手前) 

まもなく詳細告知&チケット発売を開始(6月アタマ目処)

※時間や回数などは、作品の内容とともに告知いたしますので、いましばらくお待ちください。

※入場可能人数は、コロナ状況の様子をみつつ、安心してご鑑賞いただける人数設定となります。

主催:十字舎房

協力:ストライプハウスギャラリー

主なご案内: 櫻井郁也/十字舎房:公式Webサイト

※当ブログ、十字舎房Facebook、櫻井郁也インスタグラムでも情報告知をいたします。

 

We will be held the Next performance by SAKURAI Ikuya in the following schedule. Please refer to the URL below for further details.

Sakurai Ikuya

Dance Solo 

"Newest work 2022"

30th  and 31th July 2022

at TOKYO ROPPONGI/STRIPED HOUSE GALLERY

 Detail on Web

 

 

_____________________________________

Lesson info.

櫻井郁也ダンスクラス ご案内 

 

レッスン・公演・関連イベントなどの会場では、感染予防対策として〈体温や健康状態の確認・お名前ご住所など来場記録へのご記入〉などをお願いすることがありますので、ご了承ください。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする