「中国人の面子」をどう理解したらいいか、この課題は「中国スキルアップ研修」http://www.crosscosmos.com/mc1.pdf を始めた2003年当初から考えていました。直感的に「面子を理解することが中国人を理解する近道」と考えたからです。
最初に出てきたキーワードは、「グルメの面子」、「人脈面子」、「持ち物面子」、「物知り面子」という4つの面子分類です。ビジネスの現場で最も身近で、最もよく接する中国人が面子を使う場面です。これを第一分類、第二分類・・・という言葉を使って何とか整理しようと試みましたが・・・。何となくしっくりいきません。
そこで・・・
「面子を時系列で整理してみよう」というアイデアがヒラメキました。第一に人間関係を広げていくときに使う面子、第二に知り合った人と人間関係を深めるときに使う面子、第三に関係ができあがったあとでそれを維持して安定させるときの面子、この時系列的な3つの段階です。
そして、それを・・・
人間関係を広げる「網面子」、人間関係を深める「貸し面子」、人間関係を安定させる「義の面子」と名付けました。「我ながら・・・」と自画自賛でしたが、本の執筆にあたって(「中国人の面子(メンツ)」http://amzn.to/iYgErD )、担当編集者からはダメだしの連続。「内容が複雑すぎる」との指摘を受けました。
確かに・・・
3つの面子にそれぞれホンモノとニセモノがあり、さらに「見得」と「見栄」、「恥」と「貸し借り」、「プライドの面子」、「恕の面子」などなど。あまりにも複雑に広がりすぎた「面子ワールド」に対して、「読者は何度も読み返さないとわからないよ」というしてを受けて・・・。内容の再構築を迫られました。
おかげで・・・
何とか現在の形に落ち着きましたが・・・。それでももともと理解しにくい「中国人の面子」の世界です。今度は逆に読者からは「本の内容だけでは不十分との指摘」との感想をいただくこともあり、限られたページ数で如何にわかりやすく簡潔に「面子」をまとめるか(しかも、ビジネスですぐに役立つ内容にする)、試行錯誤の連続でした。
「中国人の面子(メンツ)」は面子を理解するきっかけの本としてください。「中国人とのつきあいは面子が大切だよね」と誰もが言いますが、どんな時にどんな点に気をつけたらいいか、基本の基本を整理した本です。それが「網面子」、「貸し面子」、「義の面子」という3つの分類です。
まずは、とにかく・・・
3つの面子とはどんなことか・・・。読んでいただき・・・
感想をお聞かせください。
中国人の面子理解はこれからもますます「進化」させていこうと思います。
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セミナーは「公開ライブ」です。
これからもますます「進化」させます。d(>_・ )
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中国人の「面子」(メンツ)を3つに分類して理解します。
大胆な試みですが、理解しにくい「面子」をわかりやすく理解するための分類です。
同時に、ビジネスの現場でどう役立てるか、どんな点に注意すべきかを理解するための試みです。
3つの分類とは・・・「網面子」、「貸し面子」、「義の面子」
聞きなれない言葉ではないかと思います。
私が独断と偏見で「命名」した面子の分類方法です。
・「網面子」とは、人間関係を広げるときに中国人が見せる面子です。
・「貸し面子」とは、人間関係を深めるときに中国人が用いる面子です。
・「義の面子」とは、安定した人間関係を維持し、よりいっそう深めるときに見られる面子です。
http://www.crosscosmos.com
つまり、人間関係を広げ、深め、維持する段階でそれぞれ違った面子を見せてきます。
これを如何に察知して、ビジネスに役立てるかがポイントです。
しかし・・・、そう簡単ではありません。
彼らが見せる面子の中には、「ホンモノ」と「ニセモノ」があります。
「ニセモノ」を遠ざけ、「ホンモノ」を見つけ出す努力が求められるのです。
「嘘っぱち」を見抜き、「ホンキ・ホンモノ」を探し当てるアンテナと触覚が必要なのです。
中国人は「自分の身は自分で守る」という長い歴史の中から学んで来た
皮膚感覚で身につけている「自己防衛本能」を持っています。
鋭い「人間観察力」と瞬時の「人物評価力」に長けているのです。
残念ながら・・・、日本人は「会社」というシェルターに守られて、
組織人として動くことが基本なので、個人対個人の人間関係構築のための
大きなアンテナや鋭い触覚を持っているとは言えません。
・「網面子」には、「見得切り型」(ホンキ・ホンモノ)と「見栄張り型」(ニセモノ)があります。
・「貸し面子」には、「貸し借り型」(ホンキ・ホンモノ)と「借り切り型」(ニセモノ)があります。
・「義の面子」にも「忠恕型のプライド」と「偽のプライド」があります。
信頼できる中国人と危ない中国人をどうやって見分けたらいいか、
このコラムでは引き続き「面子」をテーマして考えていきたいと思います。
ぜひ、ご期待ください。
110523
「知っておくと必ずビジネスに役立つ 中国人の面子(メンツ)」 吉村章著 2011年5月
総合法令出版(1,300+税)
5月23日(月)発売
最寄の書店にて「予約受付中」です。
ぜひ、最寄の書店にてご予約/注文いただき、書店にお取り寄せの上、ご購入ください。
◆前作「中国人とうまくつきあう実践テクニック」は発売後8か月で「3刷」となり販売1万冊を達成しました。たくさんの皆さんにお読みいただき、異文化理解の基本テキストとして高い評価を得ました。第2弾は中国人の面子(メンツ)にスポットを当てて、うまくつきあう実践テクニックを考えます。前作同様、中国ビジネスに携わる皆さんの必見の書です。
◆「面子」を理解することは、中国人理解の近道です。本著では中国人の面子を3つに分類して考えます。人間関係を広げるときの「網面子」、人間関係を深めるときの「貸し面子」、人間関係を維持し、安定させ、より深めるときの「義の面子」、この3つです。
◆独特な分類と事例をたくさん交えた解説により、中国人の面子について徹底的に考えます。信頼できる中国人と危ない中国人をどうやって見極めたらいいか、面子という切り口を取り上げ、中国人とうまくつきあうノウハウを身につけるための本です。
※本に関するお問い合わせはメールにてご連絡ください。