Watch paper 2020年

時計知識、技術

『か行 Carvex』とは

2020-05-13 18:13:49 | コラム 小論文
今日は『Carvex』と呼ばれる時計パーツのお話とちょこっと日本酒のお話である。

カーベックスと読むパーツである…手首にフィットする月虹のようなアーチ状の腕時計ケースである。

月虹はmoonbowと書き日本語に直訳すると『月の弓』である。

腕時計を装着する人にどれだけのことをしてあげられるかを考えることである。

虹から発想した訳ではないだろうが、そういうimagineが世界を楽しくさせる。

時計をカーブさせた物は少なく、1937年には登場している。

フランク・ミュラー、その傘下に入ったバルトレーの時計が主であるがROLEXも以前細い腕時計があったのである。

ムーブメントも曲がっているのではないかと思うほどのケースの長さ48mm以上のスーパーロングでこの薄さである。実際開けるとムーブメントをカットしていた。



ケースの長さは更に52、58ミリと腕時計としては脅威とも感じる個体も存在し、手首に巻き付く。

面白いのは良く見ないとわからないが、丸ムーブベースで両サイドをカットを加えたという発想であった。

発想という点でもう1つこの時期に味わうお酒の話を。

日本酒のラベルで目にすることが多い「原酒」とは?という言葉…一般的にはその酒の元となった醪や酵母を使った本源的な酒、あるいは何かどろっとした濃いエキスのような酒がイメージされるようであるが、実際はそういうものではない。

水を加えていないため、香りや味わいがよりそのまま感じられる「原酒」、加水の工程を行っていないため、氷を入れてロックで飲む。

氷が溶けて適度にアルコール度数が下がりつつ、しっかりとした味わいは存分に楽しむことができる。反対に「加水」にはどんな効果があるのか。

「加水」は、日本酒を造る段階のひとつで水を加えることによって、味わいや香り、度数の調整を行うという目的があるが、『原酒』を知ったならこちらがオススメの飲み方である。



知ることで、つい魅力だと感じる物は出てくる。

これは『カーベックス』と呼ばれるカーブさせた時計パーツのお話です。

最後まで見ていただき、ありがとうございました!



『か行 回転』回転するスカジャン色

2020-05-12 17:07:07 | コラム 小論文
今日は『Rotating bezel』と呼ばれる時計パーツのお話である。

回転ベゼルである…ダイヤル式金庫のような扱いでカチカチっと回す。



カチカチとあのダイヤルを回す感覚は好みもあるが、つい回したくなる。



bezelはガラス縁の意味で携帯の持ち手の枠もベゼルである。

両回転するものとしないものがあり、目的は圧倒的に海用であるが気にせず日常的に。

まあ潜ったことはないが…使えたら便利そうであるが色が綺麗なので装飾である。


腕時計の枠を太くして第2時刻を表示し時間と比べ潜水時間等を読み取ることができる効率の良さである。

ダイバー用に開発され回転ベゼルと蓄光パーツが表示の明確さを成している。

蓄光は暗闇でも光る。

蓄光塗料についてはまたいづれ記載い致します。

蛍光物質の針はスポーティーである。保護する機能を持つ部分に回転をさせて経過時間や第2時刻を表示するなど、様々な使い方ができる回転式のベゼルは、1929年に考案され、ロンジン製の航空時計に搭載されたのが史上初である。


両方向に回転して第二時間帯を表示する多機能ベゼル、午前/午後が判別できるように色分けされたモデルもあり、
黒&の通称”コーク”
の通称”ペプシ”『1位人気』
黒&の通称”バットマン”
スカジャンのような色合いである。


逆回転しないラッチェット式の回転ベゼルもある。(左回りのみ)
為逆回転防止機能付きダイバーズタイプのベゼルである。

携帯電話の液晶ディスプレイ枠もベゼルと呼ばれるがこちらはむしろ枠が無いほどdisplayが大きく見易い。

『回転ベゼル』と呼ばれる時計パーツのお話でした。 


最後まで見ていただき、ありがとうございました!

良ければ応援お願いいたします。
次回予定『か行 カーベックス』
登場語録…時計 寄り添うカーブ


『Cabochon』とは

2020-05-11 14:55:55 | コラム 小論文
今日は『Cabochon』と呼ばれる時計宝石パーツの話である。



カボションと呼ぶ…高度に研摩された面のない宝石でリューズ先端に繊細な輝きをもたらす。
先端の尖り繋がりで
デコレーションである。

女性腕時計のChopard(ショパール)やCartier(カルティエ)に多い。
透明感が際立つものではなく暗めのな紺色や赤色が多い。

サファイア等の カボションをあしらった宝石は取れる。



ついでに傷も綺麗にしますピカピカ

提案は三つ方法がある
ブランドの純正パーツを入手する(高額)
リューズの社外品を入手する(高額)
カボションのみ石を仕入れてかしめる(安心価格)

…宝石なので高額である…無くさないのが1番であるが。

サファイアカボションを…正確にはサファイアでは無くスピネルである。
サファイア語源は「あお色」を意味するラテン語であるならスピネルも青色の石である。

微妙にサファイアとスピネルではカボションの尖りかたが違う。

大理石の中で発見されるのが一般的で、価値としてはサファイア同等である。サファイアと似ていると表現するのであるからサファイアの方が価値があるように見えるが、希少価値が上がり逆転しつつある。

『カボション』と呼ばれる時計宝石パーツの話である。

最後まで見ていただき、ありがとうございました!

次回予定『か行 回転ベゼル』
登場語録…時計


課題Task4…そして母の日である

2020-05-10 18:12:49 | コラム 小論文
今日は課題Task4 外装仕上げの話である。

そして今日は母の日である

カーネーション以外にも『紫陽花』『薔薇』『胡蝶蘭』『百合』でもよいとされている。日本国憲法が公布された頃に根付いた習慣である。

秀逸な「クレープペーパー」、本格的な「布バージョン」で作るのもよい。
さて葛藤とは…これで十分だと考えるが、もう一方ではまだ足りないかもしれないと考える。

そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む。


傷修復「研磨」にはアライン仕上げ、鏡面仕上げがある。
ひっかき傷を目立たないように修復することであるが「鏡面仕上げ」「ヘアライン仕上げ」正直言うと葛藤がある…


「一週間ほどしたら成果がわかるでしょう」とゆったりした研磨習得で行くのか…。きのう初めて指導されて、なんで今日成果が出ないのかと
と叱責されるほどの熱意を望むのか…
さらには指導者から意見を聞いてみるのが本当で、一週間もの間反応を待っていては話にならないと、そんな厳しい社会に身を置きたい。

足りない所で止めるから失敗になる。足りるところまで続ければ成功になる。



これは手作業で外装製作をするにあたっての課題の話である。

布で作るカーネーション

最後まで見ていただき、ありがとうございました!
次回予定『か行 カボション 』
登場語録…時計、りゅうずの宝石


『多くの課題Task3 部品』

2020-05-09 17:41:33 | コラム 小論文
今日は課題Task3 部品手作業製作の話である。

Winding core巻き芯を作成するという作業。

しかし、単に「もの」を手作業でつくるだけでは、生き残れない。


現代人は器用である。

容易に作れるがあえて手作業で作る本当の技術「残り1の感覚」とは…

手作業は必要か?答えは10のうち1は視覚なりの感覚がいる。センスのようなものである。

残り1が出来ないと諦める事もある。職人の感覚…。
必要ではあるが、何故技術者の後継者が増えないのか。よく脱サラして農業を始めるという人もいますが、時計を始めるには機械の初期費用はかからない。

初期費用が嵩んでもそれなりに収入があれば納得ができるものある。 しかし時計業界に従事するには、サラリーマンの年収より少ないと言える。 しかもサラリーマンと違って、コストというものが必ずかかる。


例えばこんな授業…①~⑤工具が要るが手に入れられる範囲である。
支給された2mm時計用①ドライバー材を図面に基づき巻真部を製作する。
手加工で製作することを原則としているので②卓上旋盤等の機械の使用は認められない。
角部の加工、円柱部の加工、まさに③ヤスリの基本である。もちろん金属加工である。刃物を当てて所要の形に切り削るのに使う。オシドリが入る溝とツヅミ車が刺さる面を作る。鋼の丸棒を固定、ネジ部を作る材料がネジの外径になるまで④バイト(刃物)で削っていき、その後、⑤ダイスと呼ばれる雄ネジを切る為の道具を使い、ネジを切り、ヤスリを用いて四角柱となるように4面を均等に削る。ここにはツヅミ車が刺さる。⑤バーナーで焼き戻して硬くて靭性(粘り)のある巻き芯に仕上がる。

この焼きの作業だけは本当に感覚で見極める。

現代人は器用である。

容易に作れるがあえて手作業で作る本当の技術もこういった場面でやはり「1の感覚」必要である。

これは手作業で部品製作をするにあたっての課題の話である。


最後まで見ていただき、ありがとうございました!
次回予定『あ行 多くの課題その4(1~4に分けて短く掲載) 』
登場語録…時計、磨く