2022.06.21. (火) 午前5時30分 曇り 気温 25.0 ℃ 湿度 77.3% 南西 2.8m 軽風②
私は初めて、タガイタイを知ったのは、妻の生まれた家を、初めて訪問した時でした。其の頃フィリピンは、独裁政権の、マルコス大統領に拠り、
戒厳令が、施行されていた最中でした。勿論夜間外出禁令が、発令されて、いたのです。そんな時に、家長で在った、亡義父が、母屋の、台所の、
小窓から、眺めた山の、頂上に、マルコス大統領が、別荘を築造中でした。勿論山頂迄の、道路には、バリケードが築かれ、多くの兵隊達に拠り、
近づく事も、出来ない時代でした。そんな中で、恐る恐る、山頂を眺め見たのです。其の頃の、戒厳令下、誰がスパイか、分からないから、会話の中にも、
ピリピリとした、緊張感を、感じましたね、又泊まった、夜間の事でしたが、酔っぱらい大声で会話する、兵隊達が、ピストルを、撃ち鳴らすのです。
その時初めて、拳銃の音を、聞いたのですが、映画での『バンバン』との、音とは違い、乾いた『パンパン』と云う、音でしたね、暗闇の身を潜め、兵隊達の、
足音が、通り過ぎるのを、静かにやり過ごすのです。其の後何年間も、街道には、私設検問所が敷かれ、通過する車から、金銭を巻き上げるのです。
そんな時代でしたね、そんな時だったか、義弟(ダンテ)から、私が何時も眺める山は、(Mt.ゴンザレス)と聞いたのです。別荘を創るのに、山を切り崩し、
山頂を、平らに、均すのですが、工事用の、ブルドーザが、2回程、山頂から、転げ落ち、其の度毎に、工事が中断したと、聞いて居りました。山に住む、
精霊の祟とか、噂していたそうです。山に対する思いは、故国日本にも、古き昔から、山岳信仰が、在るように、フィリピンにも、似た話が、在るのですね、
私が毎日眺める山は、ピープルス革命が起き、マルコス大統領は、アメリカ合衆国、ハワイ州に、逃亡しますが、此の創り出した、別荘は未完成の侭、
幾年か過ぎ、タガイタイ市の、管理の下に、ピープルスパークパラスイン・ザ・スカイとして、一般に公開されているのです。当初は歴代大統領の、肖像画も、
飾られて、いたのですが。現在は撤去されて、居りますね、又山頂は、風が強いので、立て看板の、文字版が脱落するのです。其の度毎に、山の名前も、
変化が、在りましたね、元通りにするには、お金も掛かりますからね、文字版の文字が、消えた侭でした。(._.)
本日の起床も、午前5時でした、何となく、目を覚ましたのですが、バイクの軽やかな、始動音も聞こえます。運転者の、少しでも永く乗りたい、
大事さが、伝わって来るのです。お金が欲しいのか、トライシクル(補助席付きバイク)の、早めの出勤ですね、早朝恒例の、サボン(軍鶏)の連呼も、
最高潮でした。私は徐に起き出し、此の声を聞きながら、寝ぼけた脳裏を、覚醒するのです。見上げたパラスは、眺めた色も、時間とともに、
変わるのですが、此れも眺めていたら、面白いのです。耳障りのように、聞こえる虫のこえも、夜明けの恒例の、演出家、好い日で在りたい、(._.)
フォトチャンネル マニラ新聞