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そんなアールヌーボー建築の美術館御用達なのがこのEmile Galle'のガラス工芸だが、今回の展示物、アールヌーボーと言うよりもジャポニズム色の濃い作品が並んだ。いや、ジャポニズムを越えた、ガラス工芸meets花鳥風月と言った趣で、ロートレックやゴッホがチャレンジしたジャポニズムを大きく越えている。そんなジャポニズムのせいか、今日は年齢層高いな、普段はこんなにオバチャングループがいる美術館じゃないんだが。
ジャポニズム以外でも、ガレが単に芸術的モチーフとして花や昆虫を見ていたのではなく、科学的視点でも見ていたことが特筆される。言わば、文理の垣根の低さがまだこの時代でも有効だったことを羨ましく思う。現代社会では分業が進み過ぎて、文系と理系の仕事の間の分裂が大きすぎると感じる。自分のITエンジニアと言う立場でも、工業的要素ばかり求められて、芸術的な視点でのプログラミングができないのが苦痛。
1年前の改装後、展覧会自体は本館だけでなく新館でも行われるようになった。本館のアールヌーボー建築に包み込まれること自体が楽しみだったので、新館の展示物には興味が持てない(^_^;)。さらに残念だったのは、名前の通り庭園も立派な美術館だが、庭園が半分以上手入れのために立ち入り禁止だったこと。まあ自然に触れることが目的なら、庭園美術館の隣に自然教育園と言う、ここよりはるかに巨大な森があるのだが。帰りは目黒駅に出て、南北線で家路に。