岡田有希子29回忌

　今年は忙し過ぎて丸ノ内線が通勤沿線にも関わらず行けないかも、と心配だった。しかし、22時過ぎには退社、この時間なら途中下車は可能だ。
　初めて四谷三丁目を上りホームから降りる、勝手が違ってちょっと戸惑う。地上は四谷消防署。駅を降りても駅前の花屋（きりしまフラワー）は閉まっていた。いや、時間が遅いせいと言うより、看板もなく廃業してしまった雰囲気が漂う（以前は遅い時間でもやっていたはずだ）。24時間営業のスーパー、丸正で花束を買う。
　さすがにこんな遅い時間に現場にもファンはいない、ラーメン屋のお客の出入りがあるだけ。でも献花少なからずあり、自分も一輪その場に供える。
　どんどん時代は悪い方向に進んでいる。こんな不安だらけの時代になるなんて思ってもみなかった。ユッコが亡くなって軽く四半世紀を超え、彼女の分まで生きた結果がこれか。たまに彼女のもとへ行きたい、と言う思いを抑え、逆にここで終わってはいけない、と言う引き締まった思いで帰途へ着く。