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DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

わたしは光をにぎっている(中川龍太郎監督)@新宿武蔵野館

 銭湯映画にして松本穂香ちゃん主演とあれば、見逃さない訳には行かない(笑)。
 渋谷からの移動、外苑前で小林麻耶が紹介していた但馬屋のピーナッツペーストを買い、新宿三丁目で下車。しまった、酉の市なら新宿花園神社にしとけばよかったな(もう時間がない)。武蔵野館は久しぶりで道に迷った、まさかZARA の上じゃ分からんよ。水曜日は少し安いのね。平日昼間でもかなり混んでる、ロードショー直後とはいえ、大したもんだ。
 松本穂香と言う女優は、良い意味で華がない。日常からかけ離れた物語ではなく、常に私たちの隣合わせにいる人の物語であり、ストーリーに感情移入しやすい。何より、何も考えていないような表情をしながら、実にポジティブな言葉を、行動を取ることこそ、彼女の何よりの魅力。なるほど、日奈子ちゃんが間宮祥次郎クンなら、こちらもべしゃり暮らしがパートナーに登場。あれ、伸光湯って駅から遠いはず、いつも電車の音が響いてるな(笑)。
 と、ディテールはさておき、まさに閉店する銭湯の物語。他にも町の中華料理店が、映画館が、そして実家の旅館までもが、昭和の名残が次々と閉店していく。年号が変わり、時代はますます進化が加速する。それを、将来ある澪がポジティブに店を最後まで守り、次のステップへ踏み出していく。あっけらかんとしたポジティブさは、昭和を名残惜しむお年寄りたちを傷つけずに、鮮やかに前へ進んで行く。この不思議なポジティブ感がすごく良い後味になって残る。
 穂香ちゃんが心を込めて掃除した伸光湯に二度と入れないのは返すがえす悔しい。しかし、その、終わりを始まりに変えるパワーが穂香ちゃんに、この映画にはあった。銭湯オタじゃなくてもおすすめの作品。
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