戦後史の正体 (「戦後再発見」双書) | |
孫崎 亨(まござき うける) | |
創元社 |
元外務省国際情報局長の著作です。元官僚が書いた本というと、あまり信頼性が無いイメージですが、でも孫崎さんおこの本はスゴイです。この本は、戦後1945年太平洋戦争終結し、敗戦後から現在までの「戦後史」の単なる「歴史本」ですが、ちゃんとした、記録、証拠に基づき、歴代の首相のアメリカとの外交交渉を時系列に記録したものです。戦後歴史の本で、普通はあまり売れないはずですが、何と異例の21万部以上の売れ行きですごい!売れた理由は、戦後、日本がアメリカの事実上の植民地というか隷属国家の現代までの歩みを、あからさまに書いていて、しかも証拠に基づき、本人が経験したことを踏まえた歴史ということから、国民に受けたのではないでしょうか。また、国民も、少しづつ気がついています、これ以上アメリカの植民地でいいのか?という疑問が湧き出ているのではないでしょうか。380ページという長い本ですが、あっという間にのめり込んで読んでしまいます。
私的には、大変この本の個別的内容には、興味深く読ませていただきましたが、全体的な内容は、アメリカとどう対立、自主、隷属しているかのことで、たぶん「副島隆彦」氏の本を読んでいる方は、細かいことは除き「属国日本」にたどり着きますので、副島先生のファンは、物足りない気がしたかもわかりません。でも、素晴らしい本ですので、現代の自民党政治に「逆戻り」した今こそ、読むべき本と思います。
①「日本自主派」:日本は敗戦後も自立して自主路線に進む ②「対米追随派」アメリカの言いなりなりいわゆる、現代の政治状況の売国国家となる ③「対米追従」一部抵抗派 の歴代の首相、大臣等を分けて事実に基づき書いています。
最終的には、日本が自立しアメリカの植民地ではなく「自主派」の総理大臣は、過去の歴史の中で、「対米追随派」の連中に「すげかえる」「システム」が出来上がっていることです。それは、検察の「特捜部」(地検特捜部)が政治家を起訴し葬ることが行われていることです。
戦後歴代の総理の中で、日本のために頑張った総理は沢山いますが、皆、アメリカとアメリカに操られていたお金と、役職に染まった政治家、官僚等に潰されたそうです。この本のなかで、印象に残ったのは35ページの「しょせん日本民族は 自分の信念ももたず、強者に追随して自己保身をはかろうとする三等、四等民族なのか」が印象に残る言葉です。
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