ちょうど1年前の今日、保護施設からチャミュを引き取ることを決めた日だった。
その日は若い猫が集められた部屋のケージにいたチャミュ。
本心を言うと、もう猫は飼わなくていいかなぁと思っていた。
気ままに自由に旅行行ったり出張行ったり、そういうんでいいかなと思っていた。
そうは言っても、絶対に飼わないということでもなく。
飼うならやっぱり茶白かなぁとか思いつつ、左右対称の丸顔の可愛らしい猫がいいと思っていた。
きれいな目だけど、面長で耳が大きく、変な眉毛のついた茶白の猫。
それがチャミュだった。
ケージの中にはすずらんもいて、ひたすらチャミュのお腹を吸っていた。
とりあえず抱っこさせてもらい、足元から抱き上げたら、ひっくり返ってお腹を上にした状態でワタシの腕の中に納まった。
喉をゴロゴロ鳴らしていたかもしれない。
抱っこすると仰向けになるのは、今でも同じだ。
そのお腹はすじに吸われて、茶色くびちゃびちゃだった。
「うちに来てみるかい?」と聞いてみたけど、チャミュは黙っていた。
そのまま飼わないと決めても良かったのだけれども、
ここで飼わないと言ったら、たぶん一生猫を飼うことはないだろうとも思い、
どっちが良いのかも分からないまま、内金を払って、後日チャミュを引き取ることにした。
ここの保護施設は、それまでかかった医療費や手術費などに対し、1匹あたり36,000円ぐらい払う決まりになっていたのであった。
すずらんのことは、あんまり考えていなかった。
多頭飼いは考えていたのだけれども、それは今でなくてもいいかと思ったり、アシンメトリな前髪を持った黒白の猫を、あんまり可愛いと感じられていなかったのかもしれない。
しかし、帰ってビールなぞ飲んで考えていたら、
あの黒白の子はこれから、おっぱいを吸う相手がいなくなってしまうんだなぁと思うと不憫になり、
その夜のうちに保護施設にメールを入れて、里親募集を停止してもらった。
このとき、チャミュらん7カ月。
4兄妹で生まれて、ほかの2匹はすでに引き取られていた。
#保護施設のブログより写真拝借!
小さかった。
こういう小さい頃の写真を見ると、大事にしてやらないとなぁと感じる。
小さい頃から、チャミュは兄妹からおっぱいを吸われていたらしい。
でも当時は、チャミュも他の子を吸っていたらしく。
他から引き取られることもなく、7カ月の大きさになるまで二人揃って育って、売れ残っていたチャミュらん。
なんで売れ残っていたんだろうね?
うちに来るため?
いや、ワタシはこのときの半月ほど前に、たぶんチャミュを見ている。
猫じゃらしを咥えて1人ウーウー唸りながら部屋中を走り回っていた、変なハイテンションのかわいくない茶白の細い猫を。
あれ見たら、ちょっと引くわなぁ。
次の週末にチャミュを迎えに行ったときに、すずらんも抱っこさせてもらった。
すじは黙って抱っこされた。
耳毛や肉球、指の間、しっぽなど触って、怒ったりしないので飼いやすいだろうと思い、その場ですじも引き取ることにした。
キャリーに入れて、ノス君の助手席に積み、荒川を越えて我が家へ来た。
走り出すとニャーニャーと激しく鳴いたが、思えばあの頃からワタシの顔を見上げて鳴いていた。
名前を呼ぶと黙った。
家へ連れ帰って部屋に放すと、何も物怖じせずに部屋中を駆け回って冒険していた。
その日の夜。
当たり前のように2匹で膝の上に乗られた。
チャミュらんはすくすくと横方向に育ち・・・・
きょも元気にちゅ~るを待っている。
呼びかけにもよく答え、人とコミュニケーションをはかるいい子に育った。
うちに来て良かったかい?チャミュらん。