はっきり言ってしまえば、一般の日本人には、たいして面白くない映画です。
前半部分は、かなり物理学の専門的な事が多くて、
それなりに基礎知識が無ければ、しんどいと思います。
史実に、かなり忠実にやっていたので、
有名な物理学者がいっぱい出てきます。
もともと興味が有れば原爆が出来るまでの、
アメリカの国内の政治家や、軍人、科学者達の色んな軋轢が良く分かり、
それなりに面白いのですが。
本編は、原爆を日本に落としてからの、オッペンハイマーら科学者達の、
倫理的苦悩を一番描きたかったのでしょう。
アカデミー賞で、南太平洋での核実験の結果生まれた、
日本のゴジラが賞を取ったのも、素人の勘繰りかもしれませんが、
アメリカ人の贖罪の意味が有ったのかもしれません。
そのせいか、一番最近のアメリカンゴジラは、
アメリカンヒーローのキングコングと手を組んで、
メカゴジラと戦っていました。
この映画では、かなりたくさんの有名な俳優が脇役として出ています。
その結果、地味目の映画になるのを引き締めている。
しかし、果たしてアカデミー賞にふさわしいのか、
日本人の私にはちょっと分かりません。
まあ、去年のエブエブよりはいいでしょうけど。
しかし、物理学の好きな、クリストファーノーラン監督らしい映画です。
アメリカやロシアの荒涼とした大陸にいると、
退屈すぎるせいで、どでかい武器で、戦いたくなるのでしょうね。
それに付き合わされる他の国の人間は、たまったもんじゃないですけど。
科学者の未知への探求も、下手に利用されれば、人類絶滅の危機になる。
2029年に起こると言われているシンギュラリティも、
人類にとって、どういう事を引き起こすのでしょうか、
オッペンハイマーぐらいで済めばいいんですけど。
ロシアは、もう既にリモコンではないロボット兵器を、
使い始めているそうです。
どうする ?