ロバの耳

常識とは全く異なる視点と価値観で異端の哲人が社会、政治、人間、世界そして未来を描きます。決して理解も賛同も求めません。

日沈む国の危機

2022-02-10 18:56:56 | 日記

日本の危機とは何か?

北朝鮮のミサイルや中国の覇権主義は脅威としてわかりやすい。

不気味な隣人は間違いなく脅威であろう。

しかし、

もっと根深く深刻な脅威は目に見えない。

カエルが気付かぬうちに茹で上がるように、

少しずつ蝕んでいき、

気付いたときには手遅れとなる。

 

1、財政

 日本は他国から借金していないから問題ないという主張がまかり通っているが、

 今国債の引受け手は日銀であり、

 日銀が円を節操なく刷っている。

 円の価値は30年間下がり続けている。

 やがてはハイパーインフレを招き、

 円が紙くずになるのであろう。

2、価値を創造しない借金

 莫大な借金が将来の投資であれば意味はある。

 戦後から相変わらず、道路、鉄道、ダム、箱物・・・に注ぎ込まれ、

 教育、研究予算は絞られる。

 日本の研究機関や企業の開発力の存在感はアジアの中でも低下していく。

3、脆弱な社会基盤

 4つのプレートの境目に位置する日本の安全は極めて脆弱である。

 近い将来に予測できるだけでも南海トラフ巨大地震、関東大震災、富士山噴火が待ち構えている。

 その一つだけでも日本の心臓部は破壊される。

 しかしながら、災害対策が目玉にならない一方で

 湾岸部でオリンピックや万博が開催され、IR等新たな開発が促進される。

 水道、ガス、高架道路等の戦後高度成長期に構築された社会インフラの

 メンテナンスや刷新には予算が回らない。

4、高齢者優遇社会

 最大かつ致命的な危機は少子化である。

 生産人口が減り続ければ、

 国は存続できない。

 何ら価値を産まない1000万円の借金を背負わされて生まれてくる子どもたち。

 その子どもたちが減り続けているにもかかわらず、

 高齢者ファーストの運営が続く。

 若もの世代の貧困化が進む。

 

 

 

 


戦争は悲劇ではない

2022-02-01 11:34:33 | 日記
毎年、夏になると
戦争をテーマとした映画、ドラマ、ドキュメンタリーが流される。
そのほとんどは、
悲しく、辛く、痛ましく、残酷な戦争の姿である。
 
それは事実であり、
次世代に語り継ぐことである。
 
しかし、
醜さ、卑劣さ、理不尽さを伝えるコンテンツは少ない。
 
戦争は悲劇である以前に犯罪である
 
爆撃という民間人への無差別攻撃を仕掛けたのは日本が最初であったこと。
国際条約で禁止されている細菌兵器や化学兵器を使用したのは日本であること。
 
沖縄戦では軍隊が民間人を盾にしたこと。
美談としても語られる特攻隊は、実は成果がなかったこと。
成果なしと報告できず成果を過大報告したために止められなくなったこと。
 
ソ連兵の攻撃を免れるため、
娘たちを差し出す村人。
 
罪もない子どもを含む中国人を”丸太”と称して
モルモットにように残虐な人体実験を数知れず行ったこと。
非道な人体実験を指示した帝国大学の教授たちは、
戦争終結後に国立大学の学長や厚生省の幹部にまで出世していく。
 
また、戦争を始めた責任、終わらせなかった責任は
わずか7人の軍人と政治家しか問われなかったこと。
そしてA級戦犯が堂々と首相になる。
軍人や民間人や海外の人々を不幸に陥れたA級戦犯たちは、
英霊として神社に祀られる。
 
陸軍と海軍は
互いの見栄のため劣勢である事実を明らかにできす、
誤った情報に基づきさらなる敗走を重ね、
戦場に残された軍人は補給がなく餓死させられる。
 
山本五十六長官は米国に勝たないことは論理的に理解していた。
でも、軍隊の長である立場上、その事実を主張できなかった。
国家よりも組織を優先する姿は、
悲劇ではなく喜劇としか思えない。
 
もっとも認識すべきことは
残酷な戦争は国民の熱狂の中で始まったということ。
ドイツでも日本でも戦争は大衆民主政治のもと始まったということ。

命は大切ではない

2022-02-01 11:25:19 | 日記

命は大切

この言葉は社会の大前提である

しかし、

本当に大切なことは命をつなぐこと

 

新芽が若葉となり大きく成長し実りの秋を迎え

やがて美しく紅葉し

最期は落葉する

 

それが命をつなぐこと

 

命を救う、という美名のもと

癌でも心筋梗塞でも人は命を落とさなくなった

やがて平均寿命は100に近づくであろう

肉体が滅びないので脳だけが先に尽き果て

痴呆症の寝たきりの人々が増えていく

 

そうなれば若ものは羽ばたけないし

新しい生命は誕生しない

 

命をもっと大きな視点でとらえて

命をつなぐげる社会をつくりたい

 

 


雇用者を保護してはならない

2022-02-01 08:58:02 | 日記

最低賃金、定年延長、育児休暇・・・

さまざまな雇用者を護る制度がある

しかし、大局的に見るとこれらは雇用者保護につながらない

格差拡大と保護されない請負契約の個人事業主を増加させるだけ

あるいは企業の活力を奪い、日本全体が没落することにつながる

 

なぜなら、慈善団体ではなく利益創出を最大の存在目標とする企業において

手枷足枷となる負担は回避されるからである

 

具体例

最低賃金アップ→企業は雇用者を削減する→仕事がハードになる→ストレス社会悪化

                   →失業者が増加する→格差拡大

定年延長→新規採用抑制→若年層の失業増加→日本社会全体の停滞

           →正社員数の抑制→非正規雇用増加→格差拡大

育児休暇制度→正社員採用抑制→非正規雇用増加→格差拡大

 

つまり、一見労働者に優しい政策は

正規雇用の削減につながり

大きな視点でみると

格差拡大や社会全体の停滞につながる

 

過去の例では、3年を超過したら直接雇用を義務付ける派遣法が改悪の典型である

3年頑張って正社員に登用される甘い夢を持った派遣社員も多かったと思われるが、

しかし現実には3年後の派遣切りが待っていた

労働者は年齢が上昇し新たな仕事の確保が困難になり、

企業は労働者に蓄積したスキルやノウハウがリセットされ新たな育成コストが負荷されるという

誰にもメリットのない不幸な結果となった

 

企業の活力を高め、社会全体を活性化させるためには、

企業に課せられた縛りを解くことである

労働者を保護する負荷はは企業でなく国が担うものであり

公的なセーフティネットの充実が求められる

定年制を撤廃し、労働市場を流動化させ、正規雇用と非正規雇用の溝を無くすことが

社会全体、労働者全体の活性化につながる