NOTE FROM DORONOKI

英文でブログを書いてみました.毎日畑や庭の草に追われています。今夏野菜がフルスイング。

浅川巧はなぜ朝鮮服を着たのだろう

2019-04-13 14:40:55 | 日記
   上野千寿子さんが東大の入学式で話したことが話題になっているらしい。朝日新聞の記事で知る範囲だが、上野さんらしい、鋭く正義感に満ちていて、しかしエリートとなった若者への警告と愛情がある、こんなことを率直に言うのはやはりすごいなあと思っていた。東大生たちが彼女の考えをくみ取る力を持っていてほしいと思う。
   先日、山梨北杜市の浅川巧兄弟の資料館を訪れた。あまり有名でないだろうが、彼らは朝鮮の陶磁器の美しさを見いだし、殊に弟の巧は、朝鮮の山に植林をし、人々に慕われ、朝鮮に葬られたのだそうだ。日本が朝鮮を植民地にして支配し、人々を目下に見て言葉をはじめとして文化を認めなかった時代である。その時に、朝鮮服を着て、朝鮮の民具の美しさを認め、日本人の振る舞いを「申し訳ない」と思った浅川巧の「公正さ」はどこから来たのだろう。私の父母も朝鮮にいたのだが、残念ながら、彼らにはそんな感覚はなかったようだ。「朝鮮語など覚える必要はなかった。みんな日本語を使った。」と言ったが、「日本が負けた翌日から人々は朝鮮語で話した。」とも言った。それがどんなことを意味するのか彼らはわかっていたのかなあ。たくさん学ばせてもらったお隣の国を踏みにじって多くの犠牲を強いたのに、「一度謝ったんだからいいじゃん。いつまでも被害者面するなよ。」とかえって憎しみを募らせる人たちが今もいることを本当に恥ずかしく申し訳なく思う。

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