ぬるりと始まりさらりと終わったシルバーウィーク、
その最終日に観に行った映画がこちら。
ヴィンセントが教えてくれたこと
ビル・マーレイが演じる偏屈ジジイと、
隣に越してきた少年との交流を描いたハートフルコメディ。
と聞いて、クリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」を思い出した。
頑固じいさんと少年というのは相性が良いのかしら。
96歳で亡くなったうちのひいじいちゃんと、私の兄との相性は悪かったけどなー
確かに神経質なところはあったものの、私にとっては優しかったひいじいちゃん。
人には色んな一面があるもんで。
この映画もそんな風に一人の人間の色んな面を見せてくれます。
悪態をついて他人を寄せ付けようとしない偏屈じいさんは、
前半はその自堕落ぶりやクソジジィぶりを遺憾なく発揮するんやけど、
途中からその奥にある優しさを垣間見せるのですな。
正しいやり方でも、分かりやすい優しさでもないけど、
人からの頼まれごとを無下にはねつけずに請け負うところなんかに、
滲み出る人間性な。
あー、あれや。
映画スモークのハーヴェイ・カイテルの感じと似てる。
「世に言われる聖人にも欠点はあっただろう。
なぜなら聖人も自分たちと同じ普通の人間であるから。
人のために尽くすことができる人を聖人というならば、
自分にとっての聖人はヴィンセントだ。」
…私アレンジ入ってますが、ラストに少年はこのようなことを言うのですな。
ろくでもないじいさんが聖人になった瞬間ですな。
人にはいろんな側面があるし、人は自分の見たいように人を見るし、
その人の人物像みたいなもんは、あって無いようなもんやな~とか。
私的には、聖人と讃えられて壇場に上がってきたヴィンセントが
照れ隠しに悪態つかへんかなぁ、とひねくれた展開を期待したけど、
おとなしくキレイに爽やかに終わった。王道の良い映画やった。
エンドロールまで楽しめるおもしろい映画でしたよー。
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