勝手にバイオ考察

自分の脳内整理用 考察記事

バイオハザード 7~8(ヴィレッジ)についての話 -3-

2023-11-30 22:08:36 | バイオハザード7/8について

※以下の内容は私自身の中でストーリーをまとめることが主目的です。

※妄想の部分も多くあり、正しいといえるものがすべてではありません。また、作品自体が解釈に幅が取れるような作りになっているため、

考え方を強制するものではありません。 もしこれを読んだ人が面白そうと思っていただいて、ゲームをプレイしていただけたら、ものすごくうれしいです。

※基本的にネタバレ全開なので、プレイしてから読んでいただくことをお勧めします。

 

★バイオハザード8の"村"と4つの集落について、整理する。【前編】

前回記事にて書いた、私が今回のまとめで考えたいことである、各所に散らばった"家族愛"。

これを考えるのには"村"の存在についてもう一度整理することが重要と考えています。

通常にプレイしていると、イメージとしては、村のイメージって以下のような感じではないでしょうか?

・ミランダが村人を感染させ崩壊させた、悲劇の村

・四貴族による苛政が行われていた哀れな村

"そうじゃないよ"と思った人は一定数いると思いますが、書いた通りの印象を持っている方は、

この考えを一度改めましょう! この村はミランダにおびえて暮らしてきた村ではありません。

いわれてみたらそうだと思うかもしれませんが、この印象を持っているか否かでプレイ中に感じることがたくさん変わります。

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では、ミランダと村の関係を整理するために、村の昔から今に至るまでを歴史に沿って確認していきましょう。

 

遠い昔ー この村は一人の魔女をトップとした四貴族=こうもり、死神、怪魚、馬の5人が統治していました……

とこれは絵本の内容をそのまま書いただけですが、要するに、4つの集落からなる村があり、村長が存在していた、ということでしょう。

ただし、これらのこうもり、馬などの例えはただの例えではなく、原種の菌根に適合したうえで、

このような姿へ形を変えられたのだと考えます。(これは後述しますので、そうなのかも、くらいで思っていてください。)

さて、この4つの集落がどういう成り立ちなのか、作中に少しずつヒントがありますので、紐解いていきましょう。

絵本とは順番が異なるのですが、死神の集落から見ていきます。

◎死神の集落:絵本の中ではドレスを少女に与えていました。単純に考えるとこの村は紡績を生業としていたと想像することができるかと思いますが、

これについて、実は作中にかなりヒントがばらまいてあります。まず、イーサンが村にきて一番最初に手にする写真。この時しか拡大してみることができないのですが、これ、機織り機の前に人がいる写真です。見つけるのは村の南東部なのですが、この写真、注意深く見ているとルイザの館をはじめ、南東部の家屋の壁に飾っていることがわかります。また、実際に機織り機も同じエリアに存在します。なんでもない写真なのですが、これらのことから、死神の納めていた集落は村南東部に存在し、紡績によって生活が成り立っていたみたいだぞ、とわかります。

さらにさらに、体験版で主人公となっていたイングリド。同様に南東エリアの家屋内で"イングリドが返ってこない"というメモ書きを見つけることができます。 そして、ドミトレスク城の地下で1匹のモロアイカを倒すと、アイテムをドロップします。それがイングリドの首飾り。 あれ?と思いますよね。死神の村出身の人間がカドゥに感染すると、骸骨になる……関係ないとは考えられませんよね。

ヴィレッジの汎用的キャラには種類がありますが、その多くがモロアイカ(骸骨)、サンカ(こうもり)、ライカン(獣)、ゾルダート(人造人間?)という4種類で成り立っています。何が言いたいかというと、つまりこれらの敵の種類を考えれば、どの集落出身の人間だったかがわかるということです。

このことを頭において、他も見ていきましょう。

◎こうもりの集落:絵本の中では血を少女に分け与えていましたね。絵本で出てくる順番と、本編でのボスキャラ=四貴族がマッチしていると考えれば、これはドミトレスクが該当します。 ドミトレスク城の地下はワイナリーになっていて、さらにテキストで"15世紀頃から行っている"といわれています。そのため、こうもりの納める村は、酒造を生業としていたと考えられます。そして、またまた敵の中にこうもりに該当する者がいて、それはサンカになります。感染後サンカになったものは、こうもりの始祖の子孫でしょう。

 

長くなるので、次回に続きます →バイオハザード8の"村"について、整理する。【後編】

 


バイオハザード 7~8(ヴィレッジ)についての話 -2-

2023-11-27 21:38:58 | バイオハザード7/8について

※以下の内容は私自身の中でストーリーをまとめることが主目的です。

※妄想の部分も多くあり、正しいといえるものがすべてではありません。また、作品自体が解釈に幅が取れるような作りになっているため、

考え方を強制するものではありません。 もしこれを読んだ人が面白そうと思っていただいて、ゲームをプレイしていただけたら、ものすごくうれしいです。

※基本的にネタバレ全開なので、プレイしてから読んでいただくことをお勧めします。

 

★”バイオ6”から"バイオ7"への切り替え

さて、前回はシリーズのストーリーの流れについて振り返りましたが、プレイしているうちに感じた、正直な私の意見を書きます。

"4,5,6がなんとなく独立したストーリーに感じる"

"クリスもレオンもテロの後手後手にまわるストーリーばかり。このままだらだらと各地の戦いをプレイさせる気なのか?"

 

恐らくこう感じた人は少なからずいらっしゃると思うのです。特に、歴代シリーズをプレイしているし、とりあえずやるか、という感じでプレイされた方はなおさらだと思います。ただ、そもそもバイオハザードシリーズのストーリーは初代からよく練られており、ほぼ矛盾のないつながりを持って進んでいる優秀さです。つまり何が言いたいかというと、4~6は今後のストーリー展開上、必要だとスタッフが判断したのだと、そう考えています。それが前回記事で書いた通り、世界を救う勇者パーティーができるまでの助走になっているのだととらえることができると思っています。

クリスもレオンも本当に人間をやめた強さを持っているのですが、正直いち個人ではやっぱり人間の域を超えることはできません

つまり、パーティーの勇者になるには、目には目を、ウイルスで進化したような人類の力が必要です。

ただし、BSAAなどの組織はその目的上、ウイルスで人体実験するような真似はできないのです。人類は勇者を求めているのに、

その研究は味方側では実施できず、敵側だけがその力を手に入れているという状態が作り出されています。

ではどうするのか?答えは一つしかありません。 敵に種を渡して、実がなったところで返してもらうしかないのです。

ヴィレッジまでプレイ済みであればもうお気づきかと思うのですが、この種、がローズに該当しますね。

予期せぬことから敵に連れ去られた人類が、敵の手によって強化され、その後人類の味方に付く、というストーリーが最も自然にハッピーエンドに導く流れなのです。

 

-----閑話休題。 このまとめを最後まで書いても、正直言ってまだ不明なことが多いのが、エイダの存在。 ローズ誕生の状況を導くために、もはやバイオスタッフの総意思として存在・行動しているとしたら、今後の活躍が本当に楽しみです。ヴィレッジでも当初はミランダとの最初の会話シーンで登場して助けるはずだったようですね。カットになったのにはいろいろな事情があるのだと思いますが、このシーンだけの登場は違和感ですし、その後登場させるべきシーンがあまりなかったかもしれませんね。脱線でした。------

 

さて、ここまでの流れを見ると、きっとこう思う方もいらっしゃるでしょう。

"いや、都合よすぎるだろ"と。

まさにそうなのです。今までウイルスの力を手に入れた悪役の方たちの心の中はこんな感じです。

"金!権力!パワー! 世界征服!!"

こうですよね笑。 ローズが最強の力を手にしたとて、こういう思想を持ってしまったら世界は終わりです。

ダンディーなウェスカーさんに金を積まれて、かっこいい声で”協力してくれ”と言われて寝返るようでは、ダメなのです!

今までの主人公たちは大切な仲間や善良な市民を守るために、自分の命をかけて戦いました。

ローズにも同じような、世界を守る動機が必要です。

 

さぁ、そこでバイオハザード7/8、どう作っていくか。この2作品のテーマはずばり"家族愛"とされています。

今回の記事、つまり言いたいことはこういうことです。

"最強の力を手にしたローズ。大事なパパが命を懸けて守ったこの世界を同じように守っていく決意を彼女が抱くまでのストーリー。

それがバイオハザード7/8で語られているのだ”

 

ここまで書いてもさらに意地悪な人はこう思うでしょう。

"いや、ローズは赤ん坊だぞ? パパの記憶も、守ったことなんてなおさら目にしてもないじゃないか!"

そこで思い出してください。ローズは菌根の記憶を通して、他人の記憶を覗くことができるのです。

じゃあローズに一番影響を与える人々とその記憶は何か? 間違いなく村の人々と出来事でしょう。

でも村には悪者のほうがはるかに多い……となると話の中にはこういった要素を組み込む必要があります。

"悪い人でも関係なく、家族は特別な存在で、みんな大事にしているものだ"

 

まずはイーサンとミアとローズがすでに家族愛を感じますよね。

あとすぐに思いつくのはミランダとエヴァですね。ただこの2つの家族について語るには、かなりの考察が必要なので別記事でまた。

あとはドミトレスク夫人も3人娘についてはとても大事にしていましたね。

みんながみんな、それぞれの大事な存在のために奮闘し、失った時には涙を流す。こういったことを思い出しながら、ローズは成長し、パパを裏切ってはいけない、という思想を持つと考えられます。

こういう考え方をすると、バイオハザード7からの主テーマとして家族愛が設定されたことは必然的なものだと考えられます。

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長くなりましたが、ここまでがバイオハザード7/8の助走です!!前置きです!!

退屈だったかもしれませんが、次回記事より具体的な内容に入っていきたいと思います。

各所に散らばった"家族愛"。その一番大きな要素は"ミランダ一家"にあると考えています。この結論にたどり着くために、

まずは村の成り立ちから四貴族について、しっかりと読み解いていきたいと思います。

 

次回に続きます。 →【村、村人とミランダについて】(仮)

 

 

 

 

 


バイオハザード 7~8(ヴィレッジ)についての話 -1-

2023-11-26 20:10:59 | バイオハザード7/8について

※以下の内容は私自身の中でストーリーをまとめることが主目的です。

※妄想の部分も多くあり、正しいといえるものがすべてではありません。また、作品自体が解釈に幅が取れるような作りになっているため、

考え方を強制するものではありません。 もしこれを読んだ人が面白そうと思っていただいて、ゲームをプレイしていただけたら、ものすごくうれしいです。

※基本的にネタバレ全開なので、プレイしてから読んでいただくことをお勧めします。

 

★バイオハザード7/8について考える

バイオハザードといえば、ゲームをあまりやらない人でもきっと知っているようなタイトルですよね。アクションホラーの代表作で、ナンバリングタイトルで8までリリースされた人気作です。……にもかかわらず、私は初代発売が発売した1996年から、一度もプレイすることも、動画を見ることもなく育ってきました! そしてつい最近プレイしドはまり、ほぼ全タイトルをプレイしました。

*ちなみに私がプレイした作品ですが、0~8(2/3はリメイク)に加えて、リベレーションズ1/2のみとなります。コードベロニカはやりたいのですが、ハード的な問題でプレイできていません……。

今までたくさんのゲームをプレイしてきましたが、バイオハザード8(ヴィレッジ)が非常に面白く、シリーズの中でもダントツでお気に入りの作品です。世間の評価も高く、今までと違う主人公・ストーリー、またバイオ7が非常に怖いことでも話題になり、完成度も高いです。考察動画も多く出ており、今もいろいろと議論が続いている状態です。

さて、バイオハザードといえば誰もが名前を聞けば思い浮かべるような、ゾンビウイルスが蔓延した世界をどう生き抜くのか?!というストーリーで、このお話を追っていくだけでも十分面白いのですが、今回まとめたい7~8については過去作品と一線を画したものだと考えています。考えれば考えるほど、プレイすればするほど新しい発見がある、また世界観の作りこみにうなる……と飽きない要素が満載なのです。この"作りこみ"というのはつまり、"ユーザーが求めるゲーム性がとことん突き詰められている"という点にあり、その一部として複雑に絡みあうストーリーが多くを語らない状態でまとめられているところが素晴らしいのです。この中で多く出ている考察動画でも、まだ踏み込まれていないのでは?と思う内容があったため、深堀した内容を一度しっかりまとめたいと思います。

 

考察に値する内容が多くあるのですが、まずは大きく作品全体について確認したうえで、最終的な結論、すなわちバイオハザード7/8で語られている内容についてまとめたいと思います。

 

【1】バイオハザード作品の中での"7~8"の立ち位置

 

バイオハザードという作品について、今一度振り返ってみたいと思います。初代"バイオハザード"の前日譚として作られたバイオハザード0を始まりとした生物兵器誕生。そしてその後の作品は世界への拡散とその戦いについて描かれていますが、各作品の概要について、ざっくりとまとめてみたいと思います。 本当に雑にですが、全体的な流れとしては以下のようになっているはずです。

 

バイオ0~1 = アンブレラ社の研究による、ゾンビウイルスの誕生

バイオ2~3 = ウイルスの拡散と、ウイルスの進化の可能性を示唆する内容

CODE:Veronica = アンブレラ社の崩壊

バイオ4~5 = T-ウイルスと類似の存在が世界各地にあるという可能性の示唆、ウイルスの悪用が世界に蔓延しているという事実

リベレーションズ1~2 = 国家権力と結びつくバイオテロ組織、対生物兵器組織の活躍

 

と、ここで一旦区切りたいと思います。以上の下線部分については今後の展開として覚えていていただきたい内容です。

これまでの流れはつまりもーーーっと簡単に書くと、"人類の敵となるものが生まれ、拡散した"ということ。

なぜバイオ5までで止めたかというと、この流れの中で、1つの物語として、"どうすればバイオハザードという話を簡潔に持っていくか?"を想像したいからです。物語の起承転、そして"結"=ハッピーエンドにしたいと考えた場合、多くの人が次の展開は次のように考えると思います。

"人類の敵となるものが生まれ、拡散した"

"すごく強い英雄が表れて、敵を倒してくれた!平和になった!”

 

こうなってほしいですよね。バイオハザードは日本発祥ですが、海外ファンも多く、ハッピーエンドが望まれる

海外プレイヤーのために、少なくとも世界がウイルスに侵されて人類全滅、とはならないと思うのです。(面白くないですよね?)

ということで、だれかこの状況を打開してくれないかなーという気持ちを抱きつつ、以降の作品を振り返ります。

 

バイオ6 = ウイルスのワクチンを作れる可能性とその人材が明らかになる。(ジェイク)

バイオ7~8 = アンブレラ社の起源と原種が明らかになる。ローズという存在が誕生する

 

こういう流れで書くと、ジェイクとローズが世界を救ってくれる人材に感じませんか? 

魔王の存在するRPGで、魔王を倒して万歳、となるかといわれると、実際のところ微妙ですよね。

そこらにいる魔物は今でも人間を狙っている……本当の平和は"魔物を根絶やしにする"か、"魔物と和解する"といった

平和を維持するための対策が必要です。

つまり、魔王(バイオテロの黒幕)を倒すローズと、平和維持(対ウイルスのワクチン)のための交渉人ジェイクの存在をこの時点で

登場させておく必要があったのだと考えています。

さて、今回はバイオ7~8にフォーカスを充てているわけですから、

ローズが世界を救ってくれる英雄(すなわちヒー"ローズ")の一員として活躍するまでの誕生話ということを示したいのです。

 

次回に続きます。 →【”バイオ6”から"バイオ7"への切り替え】