曼珠沙華

そろそろ彼岸花も見納めですね。

昔はよくネックレスなどを作って遊んだものです。

彼岸花は燕や雀と同じように、里山にしかない風景です。

というのも彼岸花は球根植物。

自力で生活圏を広げるには数十年単位の年月が必要です。

つまり人為的な意図をもって、彼岸花はあぜ道に密集して咲いているのです。

その理由は諸説あり、

球根に含まれる毒を利用して、モグラやネズミなどから畑を守ったとか、

緊急時の非常食として植えられたのではといわれています。

球根の毒は水溶性なので、

下処理をしっかりすれば貴重なデンプン質となりえたそうですが、

処理が不十分だと中毒になるので無暗に試みない方がよさそうです。

里山が減っている今、

こうした風景がだんだん失われていくのは寂しい気もします。


佐渡