熊取町議会の9月議会最終日に、住民から出された請願について、議会基本条例に基づいた自由討議が久しぶりに議会に提案され行われました。
しかし、発言する議員はなぜか会派を代表して発言しており、提案者の文野議員が全員発言を求めましたが二見議長はそれをうながしませんでした。また公明党渡辺委員から、自由討議しても意見はなんら変わらないと宣言する場面もありました。結局全員発言なく、議会での自由討議は終了しました。
議会基本条例が制定されてから議員も変わり制定当初の議員は5人となりました。住民に開かれた議会、住民にわかりやすい議会へと目指していましたが、残念ながら今回は逆行した結果となったように思いました。
私の発言をまとめます。
江川の自由討議賛成意見
「6月に議会から「舞洲IR区域整備計画の賛否を問う住民投票の実施を求める決議」がだされ、全会一致ではありませんでしたが可決しました。これは、整備計画の賛否を問う住民投票を求める直接請求署名が法定数を超え提出されたことにより、賛成者4名から追加議案としてだされたものです。
しかし、7月29日の大阪府議会では住民投票の条例案が否決されました。そこでは、請願説明者が発言していた通り、府民の声があまりにも軽く扱われたことに強い怒りを感じました。
先般の事業厚生常任委員会で私も紹介議員として紹介者の説明に立ち会いましたが、府議会とあまりかわらない光景がありました。紹介議員による質問だけで、一人の反対意見もないまま住民から出された請願が否決されました。まともな審議はありませんでした。
熊取町は、議会基本条例を大阪府下一番に制定した議会です。基本条例の前文には「町民に開かれた議会」、「町民と共に歩む議会」「町民に信頼され、活力ある議会の実現」のために制定したと書かれています。「自由討議」は数年ぶりですが、議員、一人一人の意見表明が今住民からとわれていますので自由討議に賛成します。」
住民の請願賛成意見として思うこと
この「ギャンブル等依存症の実態調査を求める請願」は、町が依存症の調査を行い、依存症で苦しんでおられる方への対策をすすめてほしいというものです。先の私の一般質問でも、現在ある公設のギャンブル、例えばパチンコや競輪、競馬などでもギャンブル依存症で困っている方がいるのに対策が施されていない。町長も保護司としての立場で言いにくなか発言してくださいました。なぜ公設ギャンブルを反対しなかったかと… やはりギャンブルによる依存症が、人を、自立させなくする。ダメにしてしまう。依存症対策を進めることは、国がするのではなく、本人のことがよくわかる地元が率先して行い、同じようにのめり込まないようにすることが大事なのではないでしょうか?
ささやかなストレス解消だから、それはのめり込まないことが大切だと福祉部長の発言もありました。しかし、ギャンブルでの儲けは、損をしている人の上で成り立っている事を忘れてはなりません。
ケイリンがオリンピック種目に採用されているように、競馬等も健全なスポーツとして発展していくことが、こどもたちの教育の中でも大切だと思います。
この請願はカジノ反対について書かれたものではありません。カジノについては3項目目に、町は夢洲IR計画の問題点を検証し府民の疑問に答え、内容を公表すること。そして審査に対しては検証と審査により慎重にということでなんら反対する理由もあたりません。当たり前のことだと思います。
お金のない人は行かない。いけない。
お金を貸すことができるんです。勝つたらかえしてくれたらいいというわけです。これがのめり込む手口となっていきます。
カジノで儲けようと思うと、カジノのに来てもらわないといけません。カジノへめり込んでくれないと儲からない。そのための手法を業者はするわけです。のめりこむように誘い込む。それがもうけの仕組みになります。
先日、ネット競輪 「みんなの競輪」を拝見しました。 全国の競輪が毎日どこかで行われていて、いつもでのスマホでもできる。投票と言う形で。 また親しみやすくSDGsのイメージカラーのロゴにしていました。
日常にあふれているこの問題は熊取だけの問題ではない。しかし国が動かないからできないというものでもない。 実態をよくわかっている町長がいる熊取町だからこそ率先して調査して対策を検討することは可能だと思います。
議会で議員団を代表して発言した賛成討論
「それでは私から日本共産党熊取町会議員団を代表して、請願題○号「ギャンブル等依存症の実態調査等を求める請願」について賛成討論を行います。
この請願は、代表者、大浦正義さん含め14名の住民から出されています。
「熊取町は、住民のギャンブル等依存症について、信頼性が高い実態調査を実施し、依存症克服の目標と計画を立てること。また依存症克服の対策を推進すること。
二つ目に大阪府下43自治体と連携し、同様の実態調査を大阪府に求めること。
三つ目は、「国へ、大阪府が申請しているカジノIR計画の問題点を検証し、府民の疑問に答えるよう審査し、内容を公表すること。また安易な承認はしないこと。それらを国に要望すること」を求めています。
「熊取町がギャンブル依存症の実態調査をするのはむつかしいとのご意見がありました」が、身近な熊取町だからこそ、困った人に寄り添った調査と依存症克服の具体的手立てがたてられるのではないでしょうか。 2017年に厚生労働省が行った「国内のギャンブル等依存に関する疫学調査」を公表しました。日本はギャンブル依存症の比率が他国と比較し異常に高く、その要因が世界に例をみない遊戯であるパチンコだと指摘されています。また令和2年度に行われた大阪府南ブロック依存症等調査報告からみても、具体的な対策として痒い所に手が届いていません。ですから町が自ら行動し対策をとることを住民から求められています。
先程、過去の意見書審議についてギャンブル依存症の意見書に共産党議員団が反対したとの意見が出されましたが、当時出された意見書はカジノ賛成からのものであり反対したことを申し述べておきます。
また「大阪府議会が可決し国も承認する見込みだから、この請願に賛成できない」との意見もあると思いますが、これは慎重に審査してほしいという意味で、カジノ賛成者であってもこの請願の主旨は受け入れられるものであります。さらに、この後に続く追加議案の意見書案「ギャンブル依存症防止のための適切な対応策を促進させることを求める意見書」がありますが、これは委員会で審議されました。全員の委員会可決となっています。その意見書案とも整合性があり、住民から出された請願にも賛成できる内容であります。
今回の請願は住民から「ギャンブル等依存症についての実態調査を求める請願」です。現在でもギャンブル等依存症によって苦しんでいる住民の方がおられます。そういった状況把握のための実態調査の上、対応と対策を求めているものです。
議員皆さんの賛成で、ご可決していただきたく思います。
以上、日本共産党議員団としての賛成討論といたします。」以上
傍聴に来られたみなさん、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
議会YouTubeから
(33) 令和4年9月定例会(令和4年9月29日)①【熊取町議会】 - YouTube
請願審議は1時間10分20秒から