こうゆう戦争映画は毎回観終わった後に、深く考えさせられる。
戦時中のことを知らない我々にとっては、当時の時代背景や雰囲気は想像もつかないくらい殺伐としていて世の中全体が暗い。
戦争という非常な現実と向き合って生きていかなければならなくなったとき、どう自分と向き合えばよいのか。
この物語はひとりの軍人の姿を、生き残った者からの証言から解き明かしていくという展開になっている。
臆病者とまわりから罵られていた主人公の生き抜くことへの執念の裏には、妻や娘への深い愛情があった。
死ぬことへの抵抗を堂々と貫こうとする姿勢は、当時の世相では認められなかったのだろう。
まわりの反感を買いながらも、生きて帰ることがなにより大事だとする生き方をしていても、やがて特攻という絶望を突きつけられる。
主人公本人が語った場面はないので気持ちを推し量るしかないのだが、生き延びようとすればするほど、それはまわりの命を犠牲にしながらの上に成り立っているのだと気づいてしまったのだ。
その懺悔の気持ちが生きて帰ることが許されない特攻隊という道を選んでしまったのかと思うとやりきれない。
戦争というのは個人の思想や意志さえも抹殺してしまうのだから恐ろしい。
特定秘密保護法案の成立、集団的自衛権の行使、憲法改正への論議、靖国神社参拝によっての近隣諸国の反発など。
今の日本は確かに平和を装ってるけど、この先も平和が続くかどうかなんて保証はない。
戦時中のことに思いを馳せれば、今の政治の流れは明らかにおかしいって気づかされるよ。
宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』を観てきました。
なんでも、監督が初めて実在の人物を取り上げて戦争の世界を描くという。
といっても、主人公は堀越二郎と堀辰雄の二人の人物をごちゃまぜにしてるし、飛行機が出てきても戦闘の場面はまったく無いという変わった描き方だった。
ゼロ戦闘機の製作に情熱を注いだ若き青年を出会った女性との恋愛を織り交ぜながら、夢をかたちにしていく過程を描いたものでした。
どんなに苦しい時代でも懸命に生きぬくことが大事じゃないかというメッセージが込められているんじゃないかというふうに受け取ったんだけど。
40年前につくったとされるユーミンの主題歌が、恐ろしいほど作品にマッチしていたのがすごいと感じました。
話は変わって、シネコン業界では再編があり、ワーナーマイカルとイオンシネマは1つになり新しいイオンシネマが誕生したそうです。
ワーナーマイカルだったところはイオンシネマとなったようです。
そのことを祝って今回ジブリ作品とのコラボにより、巨大な壁画がお目見えするという企画が展開。
全国26箇所のイオンシネマにて見られるということで、近所にあるイオンタウン守谷を訪れました。
ここもかつてはワーナーマイカルでしたが、イオンシネマに変わっていました。
この守谷のイオンタウンは今ちょうどリニューアルに向けて改装を進めているところで、全体をくまなく歩くと所々に閉鎖しているのが目立つ。
大規模なお店の入れ替えがあるみたいなので、リニューアルの完成が楽しみ。
そのときにまた訪れようと思う。
なんでもインド映画って映画の製作本数では本場のアメリカのハリウッドに次いで2位なんだそう。
単純に日本の3倍の数だそうだから、かなり盛んに作られているということになる。
映画は娯楽の王様といっていいインドにとってこの作品、史上最高の興行収入を記録しただけあってすばらしかったです。
エリートが集う理系大学を舞台に落ちこぼれの学生3人の青春と10年後の再会を軸に、なぜ主人公のランチョーが卒業後、仲間の前から姿を消してしまったのか?
回想を織り交ぜながら、真相に迫っていくと大きな感動が待っていた・・・
学歴社会を風刺した題材は十分共感をもてるし、親の期待に縛られず生きたいように生きるというテーマは万国で共通する普遍的なテーマだとも思った。
恋や友情、笑いあり涙ありそして感動ありと上質なエンターテイメント作品に仕上がっている。
お約束の歌と踊りもあって、上映時間が3時間近くながらも長さを感じることなくあっという間の展開で最後までいっきに楽しめました。
興味を湧いた映画だったので観に行ってきました。
平成ではなく正化という架空の年号の現代に言論統制を目的にした検閲部隊とそれを阻むために結成された図書隊の激突を軸に、憧れを抱いて入隊した榮倉奈々ちゃん演じる女性隊員と憎まれながらも彼女を支える岡田准一くん演じる鬼教官の心の変化がみどころっていうストーリーでした。
原作を知らずに観たので、冒頭の銃撃での殺戮シーンには驚きました。
架空の世界のお話しなので、いかにリアリティを持たせるかがカギでしたが、嘘っぽさは微塵も感じなく最後までストーリーの中に引き込まれました。
たぶん撮影はすべてロケで実際にある場所を使ったんじゃないかな。
図書隊の基地内にしても数々の図書館にしてもセットでは表わせない現実感があったし、たくんさんのエキストラの人たちが輪をかけてその世界を表現していたように思う。
キャステングもそれぞれマッチしてて、とくに鬼教官を演じた岡田くんの心の変化に伴う機微というものを巧みに表現していてすばらしかった。
戦闘シーンも数多くあったが、銃撃戦にしても素手でのアクションにしても体を張ってるなーって感心しきりでした。
ラブストーリーでもあったので、最後のエンデイングにはキュンとしました。笑