カービングの魅力とタイトルをつけましたが、広く彫刻に魅力を感じているといった方が良いのかもしれません。
結婚して主婦業に明け暮れる中、いろいろな習い事に関心を持ちました。その中で、最もやる気だったのが木彫りでした。
木彫りは、黙々と木を削れば表現に辿りつくと言えるようで、転勤族でおしゃべりをする相手もいない私には、ぴったりの作品作りでした。
木彫りを習うようになって1年ほどで夫が転勤になり、先生ともお別れになってしまいました。
お別れの時、先生が彫ってくださった少女の絵が素敵で、宝物になっています。
何度も、先生の作品を真似て、少女を彫ってみましたが、どうしても可愛い、少女が彫れないのです。
最後、先生の作品をなぞって、写した線で彫っても大人の女性の顔になってしまって、可愛い表情ではありませんでした。
子どもの可愛さが彫れないんだなあと自分の感性に気づき、彫るということを諦めました。
40年ほども前の話です。


木彫りの講師から頂いた木彫り作品
その後、年賀はがきの絵を彫ったことはありましたが、ほとんど彫刻刀は仕舞い込まれたままです。
そんな私が、彫刻刀に代わってナイフを持ったのが7,8年前。
セレンディピティで始まったカービング教室との出会いです。
果物や野菜を素材にしたフルーツ&ベジタブルカービング、石鹸を素材にしたソープカービング、木を素材にしたウッドカービング等、色々な素材を使ったカービングがありますが、講師が指導されたのは、主にソープカービングでした。
それでも、季節によって出回る果物や野菜も素材として使われました。
夏になればスイカを使ったカービングがあり、緑と白、赤のコントラストがなんとも華やかな表現を生み出します。
見出しの写真は、講師により彫られたスイカを素材にしたフルーツカービングです。クリスマスが近くなるとテーブルを飾るリンゴを使ったもの等々。


リンゴは皮の赤と中身の白がきれい

カービングは、ナイフ1本で行うことが多い技法です。
タイの伝統工芸であり、宮廷料理などに用いられたようです。
現在、日本では、調理師の方などがその技法を、おもてなしなどの料理に用いているようです。
多くのカービング教室では、ソープカービングを行っているようです。
ナイフの刃先を3㎜、5㎜‥と入れて模様を彫っていきます。細いナイフの刃先が、思う通りに動いてくれないという難儀さです。
セクシーラインで曲線を‥と思っても柔らかい線が彫れないのです。
😊最近の講師の作品です


文字入れの練習です。お正月やお祝いの時に飾ります。




木彫りとカービング、同じ彫刻であっても、その技法は大きく違います。
木彫りの楽しさは感じていましたが、一本の刃先が描き出す絵柄に、繊細さと美しさを感じるカービングに、今ではより強く魅了されています。
😀 今日の花です


バラの花 葵の花