はじめに
『銀色、遥か』で一番えっちかったです。
元々ヒナが積極的で明るく心の壁が薄いっていうのに加えて、ヒナ√は手をつなぐという描写がたくさんありまして、距離感が近くて暖まるような感じがしました。
雛多
やりたいことがたくさんあって、それらを片っ端からチャレンジしていくようなそんな積極的な女の子です。人見知りしないところとか偏見をもたず何でも肯定的に捉えられるところがあって、誰とでも仲良くできる感じです。オタクを受け入れ対等に話せます。クラスにこんな女の子がいたら、多くの童貞中坊男子たちの心を奪ったでしょう。
※以下ネタバレ注意
ストーリー
この√ストーリーについて語ることは特にない気がします。というより全体を通してストーリーと呼べる流れが成り立っているかと言われると微妙です。話の整合性が取れてなくてちぐはぐというわけじゃなくて、もちろん普通に出会って付き合ってイチャイチャしてエッチして結婚するっていう流れはあるんですが、何ていうか独自性を見いだせなかったです。
少し考えて見たんですが、おそらくこの雛多√、苦労とか苦悩というものが欠けているのが原因で味気なかったのだと思います。例えば、瑞ねぇだったらフィギュアスケートで何度も失敗したり、雪月ちゃんだったらお菓子作りに試行錯誤したり、そういう経験を通して、欠点を克服したりしながら少しずつ成長していくところを実感するんですよ。ところが雛多に関してはとりあえずやってみたら成功したって感じでして、苦労したとか努力した描写はいっさいありません。そして雛多はこの物語を通して何一つ成長しません。もちろん彼女の性格が歪んだままってわけではなくて雛多自身明るくて社交的で、自分に自信があるのは当然だから最初から変わる必要はなかったからだと思うんですけど、問題は何一つ起こらないので物語として評価しづらかったです。
雛多は実は病弱で幼い頃は病院暮らしだったっていう設定があるのですがあれをもう少し掘り下げて欲しかったです。病弱で何もできなかったから今はやりたいことは何でもやるようになったのだと雛多が一度だけ自分の過去について話すシーンがあるんですが、問題なのはその時にはもう過ぎ去ったことで既に全て解決してしまっているということです。雪兎と出会って何かが起こるわけではないのです。しかもこの病気の話、描写ではなくて説明されるだけっていうので理解はできても納得できない感じです。せめて回想シーンが欲しかった。病院暮らしについてもっと触れて病弱だった頃のトラウマを一緒に乗り越えていくとかそういう風にすれば物語として面白くなったのではないかと思います。
まぁでもぶっちゃけイチャイチャしてえっち出来たのでそれだけでも満足です。
批判して終わるのは後味が悪いのでヒナの可愛かった(えっちかった)シーンについて。普段はっきりした性格なのでえっちなことを恥ずかしがるところが可愛かったです。あとラブホで一日過ごしたり、うさぎの交尾を見て発情したり、トイレでえっちしたりがえっちくてよかったです。
さいごに
雛多は何も変わらないけれど、雪兎は彼女に出会って少なからず変わったと思います。かつて周りに気を遣うばかりの利口すぎる性格でしたが積極的になって自分のやりたいことを見つけます。雪兎に目を向けるのならストーリーも悪くなかったのかもしれませんね。