いつもジョギングで走る,小田原城の横の道。前から気になっていた看板ですが,そこでちょっと道をそれるというのが平日ではなかなかおっくうで,いつも素通りでした。
先週は,小田原城に初めて入ったことを思い出し,この日はこの看板の清閑亭に行ってみることにしました。
看板の案内に従って進んでみると,距離的にはこの建物でいいんだよなあ,と思いつつ,派手に看板があるわけでもなく,入り口のところには入館時間とかを書いた看板がちっちゃくありましたが,そこから中に入っていくと,立派ではありますが,入り口に七夕飾りもあって,なんだか普通の一般の家のような気配。
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おっかなびっくり中をのぞくと,首に名札をかけた案内係のような人が一人。あとは誰もいません。
その人に声をかけて,玄関からあがり,順路に従って中を見学。2階を見て,下に下りたところで,今度は案内係の人から声をかけられ,「この看板に書いてあるようなことしか説明できませんが,よろしければご説明しますよ。」とえらく控えめなお勧め。ジョギング途中の汗だらけではありましたが,せっかくのお申し出だし,何しろ他に誰もいないのだから,お願いしました。
聞いてみると,この建物は黒田家から浅野家にわたり,その後60年近く第一生命の所有となっていたそうで,当初は迎賓館として使われていたそうですが,次第に研修寮とされるなどの扱い。庭師等も入らなくなって荒れ放題の状態で数年前に市の管理になったばかりとのこと。
庭には7トンもあるという大きな靴脱ぎの石がありますが,今でもその石を磨いている状態とか。
奥の風呂場や隣接して増設された土蔵など,関係者以外立ち入り禁止になっていましたが,そこも中に入れてくれて,今は未整備で市のスタッフの倉庫代わりで使っているが,土蔵の中や風呂場の屋根の造りも一般に公開したいので整備しているところということでした。
最盛期には,小田原にはこのような旧大名家や華族などの別邸が40以上あったという話や,襖絵の説明など,いろいろ興味深いお話が聞けて,海水浴(といっても海岸で生ビールを飲みたいだけですが,)のついでのジョギングのついでの寄り道で,こんなところに来られるというのも,小田原に引っ越してきたおかげでした。
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