初代の楽器は、一度だけドイツ・イーベイに出品されましたが、ものすごい金額になりました。彫刻自体は"Adorf Heckel"といたってシンプルでした。Adorfというのは、管楽器製作でぬきんでた才能を持つHeckel一族の出身地といわれています(ファゴットのHeckelもここの出身で、ヨハン・アダムと同族、とのことです)。残念ながら写真はありませんが、2代目が所謂"Koeniglich Saechsesch Hochlieferant(ザクセン王室御用達)"の称号を得る直前の彫刻と思われるのが、これです(1880年頃)

王室御用達となると、所謂"王冠"つきとなりコレクターの間ではものすごく価値のあるものになります。磨いてませんが、くっきりと残っている写真がこれです。

王冠なしのものもあります。

クランツなしに彫られる場合はこんな感じです。

いずれにせよ、現代ではあまり見ることのない、凝ったもので、手間のかかる作業だったことは想像に難くありません。今回の写真は殆ど2代目フリードリッヒ・アルヴィンの頃のものですが、3代目になると若干趣きが変わってきます。現在のMeyerは2代目のものを踏襲してますね。これが現在の彫刻です。

ちょっと大きいですが、これもやはり手間がかかってそうですね。さすが細かいマイヤーならではです。他のメーカーはパーツを仕入れて組み立てるだけですが、マイヤーは細かいパーツまで自分で手作りするそうです(さすがにロータリーは買いますが)。文字以外の飾りにもこだわりがあるそうで、またそちらは追々アップします。