家族、親族も、地域コミュニティも、とっくにぶっ壊れているのだから、企業福祉が解体すれば、こうなるのは当たり前である。
すでに、1980年代から、別居した親と子のつながりが、日本の場合、先進産業国内において異様に弱いことが国際比較調査により明らかにされている。
孤独死の蔓延は、ありもしない「家族福祉」を称揚し、アソシエーションによる地域社会レベルでの孤独死防止、住民の包摂を怠ってきた、国家、自治体、そして国民に責任がある。事態は、さらに悪化している。
菅野久美子,2019,超孤独死社会──特殊清掃の現場をたどる,毎日新聞出版.(9.28.2020)
目次
はじめに――人も遺品も〝ゴミ?として処理される社会
第1章 異常気象の夏は特殊清掃のプチバブル
第2章 燃え尽きて、セルフネグレクト
第3章 孤独死社会をサポートする人々
第4章 家族がいてもゴミ屋敷に向かう
第5章 なんで触ったらあかんの? 僕のおばあちゃんやもん!
おわりに―― 孤独死に解決策はあるのか
AIやITを利用した見守り/郵便局の対面での見守り/レンタル家族で無縁者をサポート/行政の取り組み/支え合いマップ/セカンド小学校/孤独死保険/御用聞き
死ぬ時は、誰もが一人。日本では、孤立状態1000万人、年間孤独死3万人。救済の手立てはあるのか?気鋭のノンフィクションライターが、知られざる最後の“後始末”の実態に迫る。
菅野久美子,2020,家族遺棄社会──孤立、無縁、放置の果てに。,KADOKAWA.(9.28.2020)
子供を捨てる親、親と関わりをもちたくない子供。セルフネグレクトの末の孤独死。放置される遺骨…。孤立・孤独者1000万人の時代。リストラや病気など、ふとしたことでだれもが孤立へと追いやられる可能性がある。この問題を追い続けてきた第一人者が、ふつうの人が突然陥る「家族遺棄社会」の現実をリアルに取材。そんな日本社会に懸命に向き合う人々の実態にも迫る衝撃のノンフィクション!
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