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本と音楽とねこと

ネットリンチが当たり前の社会はどうなるか?

仲正昌樹,2024,ネットリンチが当たり前の社会はどうなるか?,ベストセラーズ.(12.26.24)

人間は、自分が思っているほど理性的ではないし、公共的意識も高くない。現代人はいま恐怖心と猜疑心に満たされており、「友/敵」思考が過激化する社会に生きている。“ネットリンチ”が当たり前に行われているSNS空間はまさにそうであろう。「敵」を破壊し尽くさないと気が済まない人たちが蔓延している。何がきっかけで、本当の全体主義体制へと変貌するか分からない。そんな現代の闇を直視し抗うための“知恵と教養”が詰まった必読書である。

 ナチス、統一教会、新型コロナウィルス等にまつわる自由権の侵害について再考する論評集。

 たしかに、脊髄反射的なキャンセル、吊し上げ、敵意をむき出しての排除に対しては嫌悪するが、キャンセルカルチャーへの抵抗が反動勢力やら陰謀論信者やらを勢いづかせることにもなりかねないわけで、難しいところだな。

目次
第1章 「ナチ・プロ」の正体
第2章 「統一教会」と「ホスト問題」の意外な共通点
第3章 「生成AIの恐怖」と「人間の動物化」
第4章 「単純化したがる人たち」の凶暴性
第5章 「影の支配者」幻想に取り憑かれた人々
第6章 「コロナ禍」の「強制する社会」という災厄


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