村上春樹,2020,一人称単数,文藝春秋.(3.22.2021) 紡ぎだす言葉の組み合わせの妙もさることながら、着想、構想が良い。なるほど、この作家の、息の長い人気もうなづける。 とくに良かったのは、「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」、「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」、「『ヤクルト・スワローズ詩集』」、「品川猿の告白」、以上の四作品である。 性愛はもういいから、音楽のからんだ作品をもっと読みたい。