本書は、親子間での、子ども虐待のいわゆる「世代間連鎖」の問題に挑んだ書物だ。
自助グループ、「親子連鎖を断つ会」のニュースレターに寄せられた被虐経験者の手記が、中心となっている。
虐待の要因を、安易に加害者の被虐経験にもとめる俗説には問題大ありだが、これだけ生々しい手記を読まされたら、さもありなんと納得させられる。
虐待連鎖の病に苦しんでいる人に、どう接すれば良いのか、有益なヒントが提示されている。
やめたくてもやめられない―親からの苦しい叫び。著者の長谷川博一氏は1999年に「親子連鎖を断つ会」を設立以来、虐待する親の支援に取り組んでいる。なぜ子どもをうまく愛せないのか。その背後には、当事者自身の少年・少女時代が、両親からの虐待のエピソードで埋め尽くされている、という辛い事実があった。世代連鎖に立ち向かった6人の壮絶な記録に学ぶ。
最新の画像もっと見る
最近の「本」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事