本と音楽とねこと

社会的ネットワークと出生率

 昨日、金子勇さんの「『少子化する高齢社会』の社会学」(『社会学評論』221号)を読んでて、けっこう面白いなあと思ったのが、社会的ネットワークが豊富に取り結ばれた地域の出生率は相対的に高い、という知見だ。金子さんは、その後、そうした地域では結婚や子をもつ/もたないことについての自由を相対的に認めない傾向が強い点を指摘し、あいかわらずの共同体本位主義者ぶりを発揮するんだが、うーん、やっぱり目の付け所がおやじくせーんだなあ。つーか、現実問題として、社会が個人主義から共同体主義に回帰する可能性を本気で信じてるんだろーか、この人。友人・知人のネットワークを含めた社会資源の量と出生率との関連だけに絞って調べ上げたら、政策提言にも生かせると思うんだが。
 それでも、金子さんの主張することは、以前よりずいぶんマシになったと思う。この論文もけっこう読み応えがあった。大阪大学であった日本社会学会大会でのあまりにオヤジ的な発想には驚きあきれ果て、部会会場とたまたま一緒になったトイレで激しく批判したことがあったが、あのころと比べるとずいぶんと洗練されたことを主張されるようになったものだ。ww

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コメント一覧

ネタじゃないっすよね?
どっひゃー、うむむむ・・・マジレスしていいもんなんだろうか?

わたしは、下の名前がセンセと同じ椰子っすよ。い☆さ☆む☆。同じいさむでもえらいちがいっすね。w 最近は、年賀状も出さず、失礼しておりまつ。

しかし、センセの価値判断は、ますますすずきのひろしセンセのそれに近づいてきてますね。

次に出される著作も買いますです。楽しみにしておりまつ。

金子勇
お礼
洗練されてきたといわれて恐縮。どなたか不明なので、論文を読む機会がないのだけど、代表的な論文か著書を教えてほしい。
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