明後日、9月30日は、布村忠弘氏をゲストにお迎えして実践フェルデンクライス+αの一日ワークショップを行います。
さて、今日は、ワークショップを作って行く中で布村先生とのやり取りをここでご紹介したいと思います。実践フェルデンクライスでは、私は、フェルデンクライスを○○に活用しているという切り口で実際にいろんな分野でメソッドを活用していらっしゃる指導者をゲストとしてお呼びしてメソッドの実践方法をご紹介いただいています。
さて、
7,8月は、私は、フェルデンクライスをクラッシックバレエ指導に活用している。でしたが、今回の布村先生は、一体何に活用されてきたのでしょうか?
布村先生教えてください。
(布村)
「体のケアと動作習得の指導」
でしょうか。
「動作習得」については、トップアスリートから体育の授業および介護予防まで、
対象が必要とする動作の獲得をガイドする方法として、拠り所としています。
動作を獲得するためには、「体に選んでもらう」という過程が最も重要であり、
「やり方を説明して、その通りにやらせる」では得られないものということを知
っている、
それを「ガイドする」という指導者の役割・役目を確信しているというのが、
自分のバックボーンになっています。
「学び方を学ぶ」の意味、それを伝えるという自分の使命を自覚しているという
ことでしょうか。
今回の話をいただいて、自分がFeldenkrais Method から得たものが何なのか考
えていたのですが、
もう一つ重要なことは、「小さな動きこそ宝物である」という認識ですね。
体のケアでも、関節可動域を出したいときに、力ずくでそういう状況を作っても
体が使えるものになっていない
というのを経験します。
むしろ、いいアライメントで、いい繋がり(複数の部位が統合された)での動き
を、本当に微かなものでも
それを見つけることができ、その動きに寄り添ってしっかり認識していくと、ク
ライアントの体もそれを認識し、
「自分でできる、自分の動き」に育っていき、本当の「獲得」になるわけですね。
スポーツ動作でも、「小さなよい変化」を見つけられるかどうかが鍵を握ってい
ると思います。
リハビリでも、ケアでも、スポーツ動作でも「より大きく・強く・速く」と求め
てしまうものですが、
本当に必要なものは「小さな、微かな、よりよい動き」を見つける能力だと確信
しています。
もう一つ得たものは、たぶん、動きを骨と骨の位置関係の変化として、見て・触
って・動かして、
認識する力が備わってきたということでしょうね。
これは「筋膜」を操作しようという場合にも役立っています。
私の場合は、プラクティショナーという立場で人と接するというよりも、
人の体に触れる・教える立場が先にあり、相手もフェルデンクライス・メソッド
としては認識していない
そういう状況が普通だったので、ATMとして出来上がったものを提供するという
ことも本当に基本的なものだけで、
むしろ、基本コンセプトを拠り所にしているという感じです。
(小林)
ありがとうございました。体育教育に生かされるフェルデンクライス。どんなワークショップになるかとても楽しみです。
当日の30日は、
午前中は、小林担当で、椅子の上でのレッスンを紹介します、テーマは、はじまりの動き。どんな日常の動作にも応用できる動きの要素をご紹介します。
シチュエーションと機能性に焦点を当ててレッスンを体験していただきたいと思います。
参加者の皆さんが介護予防の体操のヒントをフェルデンクライスから得たいという要望にこたえるべく進めます。また、午後の布村先生の講義とレッスンにつなげるような動きを体験していただきたいと思います。
皆さんとどんな学びが生まれるかとても楽しみです。どうぞよろしくお願いします。