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冬虫夏草

2013-12-31 01:14:28 | 
今回はゴロ-探しの旅です。
思えばこの年末、狸やらムジナやら河童やら天狗やらの物語をよく読んだ気がするな。
でもやっぱり梨木さんは格別。落ち着いたレトロな語り口や、植物や他の生き物を思いやる雰囲気が大好きです。

前作から大分年数が経ってしまいましたが、読み始めると、庭のサルスベリや疏水池、掛け軸の中の水の世界、ダァリヤの君、人間と共生しているもっと自然寄りの生き物達の世界が一気に蘇ってきました。

今では既にダムの底に沈んでしまったのであろう世界。
面白く感じられなかった「鳥と雲と薬草袋」がちょっとだけ顔を覗かせてる気がしましたが、物語の一部になっていると土地の話すら趣を感じて興味深く読めます。

それにしてもゴローってば可愛いv
最後の数行で全部持ってっちゃった感じです。飄々としている綿貫ですが、なんだかんだ言ってゴローのこと愛してるし。
気になるのは高堂。読み返してみないとハッキリしませんが、綿貫を連れ込もうとしている?
ゴローの用事も決着が着いたのかも不明ですし、早く続きが読みたいです。
でも、連載は終わってしまったんですよね。また9年待ちかしら。



 「冬虫夏草」梨木香歩


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