Manabus Column

路地裏から尾根道を行く

ブルータワー

2010-02-24 | Weblog

石田衣良の”ブルータワー”を読んだ。表紙の野又穫さんの絵が印象的だったので、ずっと気になっていたのだ。

ストーリーは、脳腫瘍で数ヶ月の余命を宣告された主人公が、200年後へタイムスリップしてしまうSF。その200年後の地球は、恐ろしいウィルスで汚染されていて、巨大なタワーでしか人間らしい生活が送れないという凄まじい世界。更に、その治安も悪化しており、事態は最悪な方向に向かっている。そして、その世界の救世主こそが自分なのだと、そこで奮闘する主人公なのだが。

病に冒される現実の世界と、200年後の未来の世界とが交互になって話は進んでいく(どちらも新宿が舞台)。未来の話だから結局はSFなんだけど、なかなか200年後の世界を小説で描くのは難しいのかもしれない。どちらかと言うと、現実世界の方が読んでいて面白かっただけに、どうもSFだと話が飛躍しすぎていまいちピンと来ない。

でも、これは映像化したら結構面白いんじゃないかなと思った。と言うか、これってそう言えば、映画”アバター”に似ていなくもないなとも思った。まあ、話は単純といえば単純なんだけど、あのウィルスの膨大なデータを、未来に持っていくアイデアは面白かった。

という事で、明日は引越し。


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