フレンチと和食が大好きな私。
最近は、予定が読めないのでグルメ友と予約の取りにくいミシュラン系の予約や約束をしていないけれど、ミシュラン掲載の予約の取れないレストランでお食事することが大好き。
ミシュランには載ってないけれど数ヶ月ぶりに、本当に美味しい和食へ伺いました。
銀座5丁目にある和食の店というだけで、美味しい店に違いない思い伺ったのです。
個室もありますが、和食はやはりカウンター。
★御殿場 アウグスビール
最初の一杯はスパークリング系が欲しいのでビールをお願いしました。
東海地方に始めてできた地ビール、御殿場高原ビール。
★ブリのかす汁
最初に登場したのはかす汁。
かす汁の中には大きなブリの切り身が入っていました。
胃にをやさしく守る一杯からスタート。
不思議な形の器と思ったら、竹をくりぬいて作られた輪島塗の椀。
こちらのお店に興味を持ったけれど、まったく予備知識を入れずに訪問。
京料理とのことでしたが、御殿場ビール、竹をくりぬいた輪島塗の器、銀座5丁目、私の中でどんどん小熊の大将の経歴が見えてきました。
どちらで修行されたのですが?
京味です。
やっぱり!納得。
小熊さんは絶対当たりだと確信。
★香箱蟹
私が一番食べたかった香箱蟹が登場。
季節のものなので12月にでないと食べらないので、確実にこれを食べさせてくれるお店にお友達と予約しよう!と相談していたのですが、まさか小熊さんで食べられるとは!
和食の店だから必ず香箱蟹が出るわけではないので、香箱蟹が登場して、もうこの日の食事は二重丸!
少し甘めな蟹の身がなんともいえない美味しさ。
食べ終えた香箱蟹の甲羅に熱々の日本酒が注がれて登場。
お酒は島根の李白酒造のものを使っているそうで、ガツンとくる味はこちらのお店がおじ様が多いからとのこと。
★海老芋と銀杏
海老芋はなんと富田林産だそうです。
富田林が海老芋の産地だったとは!初めて知りましたが、とろけるようにほっくりとした仕上がりと大きな銀杏の塩気が最高!
★琵琶湖のヒガイ
ヒガイは漢字で「鰉」と書くそうで明治天皇が好んで食べたからだそうです。
頭も食べられる柔らかさ。
古赤絵は昭和時代に作られた器で作家ものだそうです。
★能登の赤なまこ
なまこの中でもひときわ磯の香りが強い赤なまこが築地市場でも通常のなまこの2~3割高く取引されるそうですが、そのなまこに添えられた海鼠腸がびっくり!
なんと10年熟成海鼠腸だそうです。イカの海鼠腸なども熟成させていただきますが、通常海鼠腸は1年くらいの熟成。それを10年とは!
しっかりとした身とまろやかな海鼠腸の風味がなんともいえず、子供の頃はなまこも苦手で、父が大好きだったので、父のためになまこをさばくことはあったけれど、海鼠腸を食べるなんてなかったなぁ。
海鼠腸は大人の食べ物って思っていたけれど、美味しさがわかる大人になったのだとちょっと感慨深いです。
★白甘鯛熟成
シラカワと呼ばれる鯛も熟成させたものだそうです。
なんともいえない深い味わい。
糸昆布とわさびが添えられて、甘鯛の上にのせて巻いて食べると昆布締めみたいな味わいいなってよりまろやかに美味。
★造り 熟成10日のブリと熟成19日の黒ムツ 花山葵と冥加を添えて
器は紫三島で登場。関東ではうちだけと大将。
見事な器に見事な熟成刺身がのります。
魚を熟成させて食べるというか、昔から数日おいて活が下がってからの方が美味しいとされる魚もありましたが、まさかまさかの10日熟成に19日熟成。
これがまたクセになる味わい。
チラッと添えられた古代のり=岩のり十六島岩海苔だそうでグラムで万とか。
子供の頃、岩にこけのように生えている海苔を獲って海苔を作ってもらったものですが、現在ではグラム万単位というお値段での幻の海苔となっているものもあるそうです。
古代海苔は口に入れると溶けるように消えて、香りがなんとも素晴らしい。
★鯧の西京焼き 焼き揚げと三つ葉添え
カツオとは思えない一品で、臭み一切なく西京味噌の上品な味とよくあって美味。
★蝦夷豚のレンコンとマッシュルーム添え
北海道人ですが、蝦夷豚というのは初めて聞きました。
蝦夷豚は日高で飼育されているそうですが、日高は馬のイメージだったのでびっくり。
幻の蝦夷豚は脂身も美味しいお肉。
北海道出身の私が知らない蝦夷豚で、もしかして?と思ったらカンが当たりました。
大将は北海道の旭川の近く下川町のご出身なのだそうです。
★野菜たっぷりブリのあら鍋
お出汁が美味しくて、身体がほっこりします。
お野菜をメインにブリが入ったお鍋。
★ちりめんじゃこ イカの塩辛、香のもの
研いだあと、4日間ざるに空けてゆっくり水をお米に吸わせてから炊く魚沼産コシヒカリ。
熟成はお刺身だけでなかった!お米も熟成!
ご飯が立ってる!独特の歯ごたえ。
オコゲが食べたくておかわり。
お変わりには自家製の山椒油をたらしてくださって、香りがなんともいえません。
お料理の細部にこだわり、丁寧でどれも美味しい。
熟成刺身は魚ばかりを食べて育った、魚文化の漁師町育ちの私も美味しいと思う。
★デザート
嶺岡豆腐に栗を混ぜ、ブラマンジェ風にし、エスプレッソをかけ小豆を添えて。
粒もある甘さを抑え小豆の風味を味わえます。
ここでも目を引く逸品。
シェルスプーンが登場。
貝殻を削って作るスプーンは、一本一本が形が違います。
お料理も美味しいのですが、こだわりの器コレクションも楽しめます。
お店の名前の小熊は、北海道出身であることと、大将の名前からのネーミングだそうです。
和食のお店が大好きで、いろいろ食べていますが、ここは美味しい!
特別な日にしっとり、カウンターでいただきたい。
クリスマスに和食は、私も数年前から提案しているスタイル。
隣にお一人様で毎月楽しみに訪問されているおじ様がいらっしゃいました。
カウンターなので、自分へのご褒美に一人で伺うのもありですね。
今年6月オープンの小熊さん、来年はミシュランに掲載されてるのでは?そんな気がしました。
小熊 (懐石・会席料理 / 銀座駅、有楽町駅、東銀座駅)
TEL・予約 03-5537-7444
住所
東京都中央区銀座5-5-13 坂口ビル3F
17:30~23:00( L.O 21:00)
定休日
日・祝・土曜(第1・第3・第5)
予算[夜]¥30,000~
カード可 (VISA、MASTER、JCB)
サービス料
チャージなし、外税のみ