ニューカレドニアを後にしたパシフィックビーナスは、
南太平洋を北東へと進路を取ります。
向かうのは 「フィジー」 です。
船は、すでに 「ポりネシア 」 の海域を航行しています。
ハワイ、ニュージーランド、そしてラパヌイ (イースター島 ) ・・
太平洋上に描かれる巨大な三角形 ・・
この海域に暮らすポリネシアの人々 ・・
「ポリネシア 」 とは、
ギリシャ語で 『たくさんの島々 』 という意味です。
ポリネシア人の祖先は、
およそ 3500年前にアジアから移動を始めた
『ラピタ人 』 といわれています。
そのラピタ人のルーツは、中国沿岸部、台湾、
そしてフィリピンあたりと考えられています。
(2010年 4月11日のブログ参照 )
太平洋を南下したラピタ人は進路を東に取り、
ポリネシアの島々に到達し定住していきました。
イースター島には 3世紀頃、
ハワイ諸島には 4世紀頃、
ニュージーランドには11世紀頃に到達したというのが定説です。
また、一部のラピタ人は、日本にも達したと考えられ、
実際に、縄文時代の日本人とラピタ人には、
多くの考古学的な共通点が見られるそうです。
小さな舟で、海流と風と星だけを頼りに、
太平洋という広大な海原を果敢に渡った
ラピタ人の勇気には敬服します。
たそがれの海 ・・ ゆっくりと暮れていく海 ・・
波に翻弄されながらも
必死に進む古代の小舟の姿を思い浮かべると、
未知に駆り立てられる人間の本能を感じます。
茜色に包まれたパシフィックビーナスは、
フィジーを目指します。
jfk-world