クルーズ4日目、
バックス ハーバー を出航したヴィクトリーチャイムズは、
強い風に押され順調に ペノブスコット湾 を北上 ・・・
アイルズボロ島の北で2度大きく方向転換。
船首を南に向けました。
ここで、
キップ キャプテンから私たちに提案がありました。
『撮影用に小型ボートを使っていいよ 』
私たちは、
ニックさん が操船する小型ボート イヌークで、
帆走するヴィクトリーチャイムズを
海から撮影することができました。
(小型ボートのニックネーム Inuk イヌークは
イヌイットの言葉で 『人 』 を意味する )
併走しながら周りをゆっくりと旋回 ・・・
海面の高さから見るヴィクトリーチャイムズは、
実に堂々としていました。
一切の人工的な動力を使わない大型帆船 ・・・
風と帆と舵は三位一体です。
そういえば、私たちのインタビューで
キップ キャプテンはこんなことを語っていました。
『帆船を操ることは自然を知ることなんです。
たとえば、向かい風の方向に進むことは困難ですが、
何度も方向転換を繰り返すことによって、
風上に到達することができます。
うーん、人生にも似ているかな ・・・
また、嵐に抗えば
いちばん大切なマストが折れてしまいます。
そんな時は、
帆を畳んで嵐が通り過ぎるのをじっと待ちます。
自然は、私たちの手に負えないものです。
だから、私たちは、
自然に対して謙虚にならないといけません。 』
自然の一部になって進むヴィクトリーチャイムズは、
アイルズボロ島に沿って南へ ・・・
他のスクーナーも同じコースを進みます。
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