エメラルド寺院の回廊に描かれている 「ラーマキエン物語」。
インドの古代叙事詩 「ラーマヤーナ」 を
タイ風にアレンジしたものです。
主人公 「ラーマ王」 はヴィシュヌス神の化身です。
「ラーマキエン物語」 は、「神王思想」 の元となるお話です。
恋愛、愛欲、嫉妬、闘争、別離、邂逅など様々な場面を
壮大な世界観と奇想天外な発想と表現で描いた物語です。
南タイに伝わる影絵芝居の語りに始まったのが起源とされ、
1789年にラーマ1世が集大成し全訳を完成させました。
艱難辛苦を乗り越える 「ラーマ王」 の冒険活劇ですが、
現実の人間社会の反映としても親しまれています。
「ラーマヤーナ」 にあまり親しみのない私たちにも、
エメラルド寺院回廊壁画の独得の構図や色使いはとても興味深く、
じっくり見て回るに値します。
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